ボートレースクラシックとは?2025年の出場選手・出場条件・賞金・歴代優勝者・予想のコツ・レース結果まで大解説!!

年間で8回開催されるボートレースのSG競走のなかで、年明けから1番最初に開催されるのが「ボートレースクラシック」です。
毎年3月下旬に開催され、SG競走の中でも格式高い「GRANDE5」の初戦にあたります。

出場できるのは、前年のSG・プレミアムG1・G1・G2の優勝者や、G3以下のレースで優勝回数の多い選手前年の全国ボートレース甲子園競走優勝者当年の地区選手権(全6地区の)優勝者といった豪華な顔ぶれ。
出場するには前年に優勝することが必須の完全実力主義のレースです。

今回は、ボートレースクラシックの出場条件や優勝賞金、歴史などを解説するとともに、2025年に開催される「第60回 ボートレースクラシック」についても紹介していきます。

この記事を読むとわかること
  • ボートレースクラシックはどんなレース?
  • 出場条件は?
  • ボートレースクラシックの優勝賞金は4,200万円
  • 遠藤 エミ選手が女子選手として史上初のSG制覇を達成
  • 【2025年】ボートレースクラシック最新情報
目次

ボートレースクラシックはどんなレース?

毎年3月に開催されるSG競走が「ボートレースクラシック(BOAT RACE CLASSIC)」。
正式名称は「総理大臣杯争奪 鳳凰賞競走」といいます。

もともとは「総理大臣杯」と呼ばれていましたが、2014年3月の第49回大会から現在の「ボートレースクラシック」と呼ばれるようになりました。
開催時期は3月下旬でその年のSG戦線の幕開けとなるため、ボートレースファンにとっては“春の風物詩”とも言えるシリーズでしょう!

ボートレースクラシックには前年の優勝回数が多い選手が集結して、ハイレベルなバトルが繰り広げられます。

ちなみに、第1回大会が開催されたのは1966年3月15日。
長い歴史を誇るレースとして、SG競走の中でも特に格式高いとされる「GRANDE5」の初戦にあたります。

GRANDE5とは「ボートレースクラシック」「ボートレースオールスター」「ボートレースメモリアル」「ボートレースダービー」「グランプリ」の5大SG競走の総称です。
5つのシリーズすべてで優勝すると、3億円相当のインゴット(金塊)が贈呈されることになっています。

2025年3月現在、群馬支部の毒島 誠選手がただ1人のリーチレーサーとなっており、2025年の「ボートレースオールスター」を制するのが誰になるのかに注目が集まります!

出場条件は?

ボートレースクラシックは、前年のSG・PG1・G1・G2の優勝者やG3以下における優勝回数の多い選手などに出場資格が与えられる、完全実力主義のSG競走です。

そのため、選出条件に級別・性別の制限はなく、SGやG1といった上位グレードではあまり目にしないような、一般戦で圧倒的な実力を発揮している選手が出場するのも見どころであり、魅力のひとつです。

出場選手52名は、選考期間を経て、毎年1月上旬に発表されます。
※発表時点では、優先出場枠の“当年度の地区選手権(関東・東海・近畿・四国・中国・九州)の優勝者”が決定していないため、実際に発表される出場選手は46名+予備選手10名です。

選考の対象となるのは、開催前年の1月1日〜12月31日まで。
ただし、出場条件を満たしていても、スタート事故や出場停止処分などの選出除外条件もあるので注意が必要となります。

その出場資格は以下のとおりになっています。

  • 【優先出場】前年のボートレースクラシック優勝者(1名)
  • 【優先出場】前年のボートレースグランプリ優勝戦出場者(6名)
  • 【優先出場】前年(1/1~12/31)に開催されたSG競争の優勝者(8名)
  • 【優先出場】前年のPG1・G1・G2競走の優勝者(約35名)
    ※G2レディースオールスター・G2レディースチャレンジカップを除く
  • 【優先出場】当年の各地区選手権(関東・東海・近畿・四国・中国・九州)の優勝者(6名)
  • 【優先出場】前年のG2全国ボートレース甲子園優勝者(1名)
  • 前年のG3以下の競争における優勝回数が上位の者(上記以外)

地区選手権とは、関東・東海・近畿・四国・中国・九州の6地区で行われる地区別チャンピオン決定戦のこと。

選出除外

上記の出場資格を満たしていても、以下に該当する選手は選出除外となってしまいます。

  • 前々年のクラシックから前年のグランプリのSG優勝戦で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手
  • 前年のクラシックからグランプリのSG準優勝戦で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手
  • 前年のグランプリで選手責任事由のスタート事故を起こした選手
  • 負傷、病気等により出場を辞退した選手
  • 褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手

「第60回 ボートレースクラシック」において上記の条件に該当した選手は次のとおりです。

(1)スタート事故による辞退期間中のため

登番氏名支部出身地勝率着順点
合計
出場
回数
優勝
回数
備考
3960菊地 孝平静 岡岩 手7.291,8602554
3783瓜生 正義福 岡福 岡7.271,7532423
4415下出 卓矢福 井石 川6.631,9282944

 
(2)家事都合辞退期間中のため選出除外

登番氏名支部出身地勝率着順点
合計
出場
回数
優勝
回数
備考
3876中辻 崇人福 岡福 岡8.021,8122268

優勝賞金は4,200万円

ボートレースクラシックは、SG競走のなかでも格式高いとされる「GRANDE5」に位置付けられ、優勝賞金もグランプリに次いで2番目に高く設定されています。

優勝賞金については、年度がかわる前の開催であるため若干ややこしく、4月1日以降に優勝賞金額が増額されることになった際は、翌年度の開催から変更が適用される仕組みです。

そのため、賞金額の増額は1年のタイムラグが生じるため、2024年にこれまでの3,900万円から100万円の増額をして4,000万円になりましたが、2025年の開催でやっと“2024年度以降の賞金額の増額”が適用されて、優勝賞金が4,200万円に増額されます。

優勝賞金の増額は、ボートレースの売り上げが年々伸びている証と言えるでしょう。

  • 2025年3月開催の「第60回 ボートレースクラシック」で優出した際の賞金一覧
順位獲得賞金
優勝4,200万円
2着1,850万円
3着1,250万円
4着980万円
5着880万円
6着830万円
  • 2025年3月開催の「第60回 ボートレースクラシック」に出場した際の賞金一覧
順位予選準優勝戦優勝戦
1着21万円57万円4,200万円
2着17万円43万円1,850万円
3着13万円33万円1,250万円
4着11万円26万円980万円
5着10万円23万円880万円
6着9万円20万円830万円

2着の賞金が1,850万円6着でも完走すれば830万円という、高額な賞金を手にすることができるのです。

同じく優勝賞金が4,200万円のSG競走は、ボートレースクラシックの他に「ボートレースオールスター」「ボートレースダービー」と「ボートレースメモリアル」があり、いずれも振興会会長賞メダル対象のGRANDE5のレースです。

2024年4月からSG・プレミアムG1・G1競走の賞金が一律200万円増額され、2025年開催分からは優勝賞金が4,200万円になった。
賞金の2年連続の増額は、ボートレースの売り上げが年々伸びている証ともいえます。

毎年大盛況!ボートレースクラシックの売上額は?

ナイター開催やネット投票が増え、ここ数年売り上げをぐんぐんと伸ばしているボートレース業界。

そのなかでもSG競走の売り上げは群を抜いて高くなっています。
ボートレースクラシックの売り上げもここ数年、一節間で130億~170億円を超える売上額となっています。

今までの売上額を下記にまとめました。

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開催年開催場売上目標ボートレースクラシック節間総売上額前年比
2025年若松
(ナイター)
175億円167億6,105万5,100円
※2025年3月31日追記
+20.0%
2024年戸田140億円139億6,618万6000円+6.6%
2023年平和島125億円131億675万2,200円-24.2%
2022年大村
(ナイター)
190億円174億3,362万300円+32.8%
2021年福岡140億円131億2,750万1,800円+91.8%
2020年平和島55億円
(無観客想定)
68億4,462万700円-34.5%
2019年戸田110億円104億5,098万7,700円+11.4%
2018年浜名湖85億円93億7,990万7,200円+9.4%
2017年児島90億円85億7,290万4,000円-4.7%
2016年平和島95億円89億9,517万3,000円+4.5%
2015年尼崎95億円86億735万200円-9.0%
2014年尼崎100億円94億5,455万5,900円-10.0%
2013年平和島100億円105億297万9,700円-5.3%

売上額は年々増え続けて、安定して130億円を超えるくらいの大盛況
過去最高額の売上額となった2022年は、5年前の2017年の2倍以上となる174億円超えを記録しています。

とくにナイター開催になる年の売上額は前年の売上額を大きく上回ることが多いことも特徴です。

2020年には一度売り上げを落としていますが、主な要因は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策による“無観客開催措置”を受けて、インターネット・電話投票のみの発売となった影響によるもので、2025年はナイター開催であることを鑑みても前年以上、150億円を超える売上額が見込めるでしょう。

ここ数年は一開催で平均130億円を超える売上額で、ナイター開催であれば150億円をやすやすと超える売上額を記録!
ボートレースの人気の高さがうかがえます!

ボートレースクラシックの歴史

ボートレースクラシックが創設されてから現在までの歴史についても簡単にご紹介します。

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1966年 3月10日〜15日「第1回 鳳凰賞競走」開催
1988年第23回大会から「総理大臣杯」にと呼ばれる
2014年第49回大会から「ボートレースクラシック」の呼称になる
2022年大村競艇場で開催された第57回大会で、初のナイター開催を実施
※これによってすべてのSG競走がナイター開催を経験したことになる

ボートレースクラシックを制した歴代優勝者

過去のボートレースクラシックにおける歴代優勝者を以下にまとめました。

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開催回数優勝戦実施日開催優勝者登録番号支部決まり手
第60回2025年3月30日若松佐藤 隆太郎
※2025年3月31日追記
4847東京逃げ
第59回2024年3月20日戸田毒島 誠4238群馬差し
第58回2023年3月21日平和島土屋 智則4362群馬逃げ
第57回2022年3月21日大村遠藤 エミ4502滋賀逃げ
第56回2021年3月28日福岡石野 貴之4168大阪逃げ
第55回2020年3月22日平和島吉川 元浩3854兵庫逃げ
第54回2019年3月21日戸田吉川 元浩3854兵庫逃げ
第53回2018年3月21日浜名湖井口 佳典4024三重まくり
第52回2017年3月20日児島桐生 順平4444埼玉逃げ
第51回2016年3月21日平和島坪井 康晴3959静岡逃げ
第50回2015年3月22日尼崎桐生 順平4444埼玉逃げ
第49回2014年3月23日尼崎松井 繁3415大阪逃げ
第48回2013年3月20日平和島池田 浩二3941愛知逃げ

過去にボートレースクラシックを制した歴代優勝者には、ボートレース界を代表するトップレーサー達が名を連ねています。

2024年に戸田競艇場で開催された第59回大会では、毒島 誠選手が悲願のボートレースクラシック初制覇を果たして幕を閉じました!
予選は6戦3勝のオール3連対で2位通過し、優勝決定戦は2号艇・2コースから見事なハンドル捌きで、差しを決めて優勝。

しかし、このレースでは2019年と2020年に2連覇を果たして、優勝最有力と目されていた吉川 元浩選手が転覆したことで、接触した土屋 智則選手まで不完走失格になるという、大波乱の展開で終わっています。

その証拠に、このレースの3連単264は95番人気(377.1倍)の37,710円という大穴決着となりました。

ボートレースクラシックで連覇している選手は、2019年と2020年に2連覇している吉川 元浩選手のほかに、桐生 順平選手も2015年と2017年に2度の優勝を果たしているため、歴代覇者である吉川選手と桐生選手が自身3度目のタイトル奪還を果たすのかにも注目が集まります。

ボートレースクラシックの優勝決定戦において、優勝者はインコースからの逃げで勝利する選手がほとんど。
このことから、開催場に限らず、有利な枠番である1号艇の信頼度が高いと言えるでしょう。

【2022年】遠藤 エミ選手が女子選手として史上初のSG制覇を達成

氏名
(フリガナ)
遠藤 エミ
(エンドウ エミ)
登録番号4502
生年月日1988年2月19日
身長154cm
体重46kg
支部滋賀
出身地滋賀県
登録期102期
級別A1級

2022年3月21日、ボートレースの長い歴史に“史上初”という新たな偉業が刻まれることになりました。
その偉業とは「第57回 ボートレースクラシック」の優勝戦で、遠藤 エミ選手が女子選手として初めてSG優勝を飾ったのです。

ボートレースの70年の歴史の中で、女子レーサーの優勝は“史上初”の快挙!
まさに『ボートレースの歴史が大きく動いた瞬間』と言っても過言ではありません。

「女子がSGを勝つのは無理」と言われ続けてきたボートレース。
これまでの歴史の中でSG優出を果たした選手は、寺田 千恵選手・横西 奏恵選手・遠藤 エミ選手・倉持 莉々選手のたった4名だけであり、大変名誉な記録です。

この大会でエースモーターを引き当てた遠藤 エミ選手は予選をトップ通過。
『女子選手が男子選手に勝ってSGタイトルを獲得する』という無謀ともいえる偉業に臨む…そのプレッシャーはきっと想像を絶するものだったことでしょう。

押しつぶされるほどのプレッシャーのなか、遠藤 エミ選手は完全実力主義と言われるSGの舞台で予選と準優勝戦をトップ通過して、優勝戦でも絶好枠を獲得するとともに、1番人気も獲得。
そして挑んだ優勝戦では、インコース1号艇からコンマ07の好スタートを決めて逃げ切り、他艇を寄せ付けない見事な走りで快勝しました。

こうして遠藤 エミ選手は強靭なメンタルでプレッシャーに打ち勝つことで女性レーサー初のSG優勝を掴み取り、ボートレースにおける歴史的快挙を成し遂げたのです。

遠藤 エミ選手は2024年に「レディースチャンピオン」と「クイーンズクライマックス」の同年W優勝を果たしたことで、史上初の“年間女王”の偉業も達成しています。

2024年ボートレースクラシックの優勝決定戦に出場した選手は?

2023年3月15日~20日に戸田競艇場で開催された「第59回 ボートレースクラシック」。
前回大会の優勝戦出場メンバーをおさらいしてみましょう。

優勝戦メンバーを以下にまとめました。

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枠番氏名(フリガナ)登録番号支部級別
1吉川  元浩(ヨシカワ モトヒロ)3854兵庫A1
2毒島   誠(ブスジマ マコト)4238群馬A1
3土屋  智則(ツチヤ トモノリ)4362群馬A1
4宮之原 輝紀(ミヤノハラ コウキ)4939東京A1
5桐生  順平(キリュウ ジュンペイ)4444埼玉A1
6平本  真之(ヒラモト マサユキ)4337愛知A1
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出典:BOATRACE公式
出典:BOATRACE公式サイト

優勝戦の結果は264(377.1倍)となり、2号艇の毒島 誠選手がコンマ08のスタートから最内に渾身の差しハンドルで攻め込み、差させずまくらせずの的確な旋回で後続艇を引き離して、3年4か月ぶり自身8度目のSG優勝にして初のクラシック制覇、そして5つ目のSGタイトルを獲得しました。

後方1周1マークでは、先マイした1号艇・吉川 元浩選手に追走してきた3号艇・土屋 智則選手が接触し、転覆した1号艇に3号艇が乗り上げてしまうアクシデントが発生しました。

この事故で1号艇・吉川 元浩選手は転覆失格、3号艇・土屋 智則選手も大きく離れてレースを続行しましたが、タイムオーバーのため不完走失格となっています。

  • 超速報 2024 SG ボートレースクラシック 優勝戦│BOATCAST NEWS 2024年3月20日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official

2024年ボートレースクラシックの優勝者は「毒島 誠選手

続いて、優勝した毒島 誠選手についても、簡単にご紹介しようと思います。

名前
(フリガナ)
毒島 誠
(ブスジマ マコト)
登録番号4238
生年月日1984年1月8日
身長162cm
体重53㎏
血液型B型
支部群馬
出身地群馬県
登録期92期
級別A1級

毒島 誠選手は1984年生まれ、群馬支部所属のA1級選手です。

地元がナイター開催の桐生競艇場ということもあってナイター競走を得意としているため、SG優勝歴8回のうち6回がナイターという実績を持っており、「神速のナイターキング」の異名を持つトップレーサー。

SG競争における連続出場記録では、歴代1位となるSG75回連続出場を記録しています。
2013年のオーシャンカップ以降、2022年のボートレースダービーまで約10年間にわたって途切れることなくSG競争に出場し続けました。
しかし、2022年のボートレースダービー後の8月に桐生競艇場の一般戦でフライングを切ってしまい、同年のチャレンジカップは選出除外となったために記録はストップしましたが、未だに破られることのない記録となっています。

代名詞である「スーパーピット離れ」によるインコース奪取や、全国でもトップクラスのターンスピードによる全速ツケマイを武器にSG戦線でも活躍を続けています。

また、自然災害の被災地への支援を積極的に行っており、獲得賞金の一部を日本財団へ継続的に寄付し続けた功績が認められ、2020年5月にはボートレース界史上2人目の紺綬褒章を受章した経歴の持ち主で、老若男女問わず幅広いファンから根強い支持を得ている「艇界きっての人格者」。

自身のルーティーンとして、レース前に柏手を3回と水面に一礼する姿が見られたり、ゲン担ぎとして左足から靴下を履く事を決めているという信心深い一面も持ち合わせています。

2024年はボートレースクラシック・ボートレースグランプリを制したことでSG2冠を達成。
その結果として、競艇界で唯一GRANDE5のメダルを4つ所持していることから、グランドスラム達成に最も近い存在として注目されている一人です。

同期の92期には、松村 敏選手(4236)・土屋 千明選手(4225)・大峯 豊選手(4237)・吉川 喜継選手(4218)・濱崎 直矢選手(4230)がいます。

優勝者には翌年のボートレースクラシックの優先出場権が与えられますので、2025年のボートレースクラシックでも活躍を期待したいですね!

  • 超速報 2024 SG ボートレースクラシック 優勝者インタビュー│BOATCAST NEWS 2024年3月20日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official

2024年ボートレースクラシックのドリーム戦メンバーは?

ドリーム戦メンバーとして選出されるのは選出順位の上位5名+推薦枠1名の選手。
枠番についても選出順位上位選手から内枠から割り当てられるため、どれだけ優勝戦に出場できるかが重要になりますね。

2024年のボートレースクラシック選出順位上位となった、ドリーム戦メンバーをご紹介していきます。

出典:BOAT RACE公式サイト
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枠番氏名(フリガナ)登録番号支部級別優勝回数勝率出走回数着順点2023年のSG獲得タイトル
1石野 貴之(イシノ タカユキ)4168大阪A14回7.36197走1,449点第50回 ボートレースオールスター
第38回 ボートレースグランプリ
2峰 竜太(ミネ リュウタ)4320佐賀A19回8.57234走2,006点第70回 ボートレースダービー
3馬場 貴也(ババ ヨシヤ)4262滋賀A16回7.88294走2,310点第69回 ボートレースメモリアル
4磯部 誠(イソベ マコト)4586愛知A12回7.14256走1,821点第33回 グランドチャンピオン
5片岡 雅裕(カタオカ マサヒロ)4459香川A12回6.76274走1,853点第26回 チャレンジカップ
6桐生 順平(キリュウ ジュンペイ)4444埼玉A12回7.73208走1,607点推薦枠
出典:BOAT RACE公式サイト
出典:BOAT RACE公式サイト

優勝回数・出場回数・着順点ともに最も多く、絶好枠を手にしたのは石野 貴之選手
ドリーム戦の結果は126(22.5倍)となり、コンマ11のトップスタートから石野 貴之選手が1周1マークを先マイ。
まくらせず、差させずの完璧な旋回を披露すると、直線でグイグイ艇を伸ばして他艇を突き放します。
あっさりとイン戦速攻に成功した石野 貴之選手は、ドリーム戦を快勝しました。

歴戦の猛者たちが集うドリーム戦。
豪華な出場メンバーで争うレースは、華やかで見応え抜群です。

2025年のボートレースクラシックは若松で開催決定!

第60回大会となる2025年のボートレースクラシックは、3月25日〜30日までの6日間ボートレース若松で開催されます。

同大会の若松競艇場での開催は初めてで、2度目となるナイター開催

2025年の幕開け1発目となるSG競走で、若松の水面からどんなドラマが待っているのでしょうか。
トップレーサー達によって繰り広げられる熱いバトルに大注目です!

出典:第60回ボートレースクラシック特設サイト

ボートレース若松の特徴は?

出典:BOAT RACE若松Official Site

若松競艇場(ボートレース若松)は、福岡県北九州市若松区赤岩町13-1にある通年ナイターレース開催(15時20分頃~20時40分頃)の競艇場です。
※若松競艇場では、ナイターレースよりも遅い時間帯のミッドナイトボートレース(17時00分頃~22時00分頃)も開催されますが、全て無観客開催で、本場では観戦できないものの、ネット投票とライブ中継で楽しむことが可能です。

1コース1着率は全国平均よりもやや高い数値で、三連単の配当分布の傾向としては、平均的であるためレースごとに鉄板狙いと穴狙いを使いかえることが重要と言われています。

そういわれる理由としては、次のような特徴があるからです。

  • 前づけが多く、2~6号艇の進入が変わりやすい
  • コースの形状は走りやすい静水面だが、潮や風の影響が大きく難水面の性質がある
  • 日没後は1コースの艇が有利

若松競艇場の水面の特徴は、狭くも広くもない平均的なコースの形状であることから、走りやすい静水面である反面、海水で潮や風の影響が大きいことから、“静水面と難水面の両方の特徴を併せ持つ競艇場”と言われています。

すなわち、若松競艇場は風や潮が穏やかな日には走り慣れていない遠征組の選手やデビュー直後の新人選手でも走りやすい静水面でありながら、レース当日の気象状況によっては走りにくい難水面に変化するという側面を併せ持っていることから、中潮・大潮・風の強い日はとくに地元選手やベテラン選手を狙うのがおすすめということがわかります。

そのため、予想をする際には選手の操縦技術・モーターの機力のほか、風や潮の情報を重要視する必要があります

そして最後に、忘れてはいけない水質についてですが、若松競艇場の水質は洞海湾と直結しているため、水質は海水で潮の満ち引きの影響が大きいので、満潮時は水面が不安定になるので、実力上位の選手でも攻めにくいという特徴があります。

一方で、干潮に向かう時間帯は水面が安定して、1周目1マークで攻めやすくなることから、同じ勝率の選手がいるときは、地元・福岡支部に所属している選手や走り慣れているベテラン選手の評価を上げてみてください。

若松競艇場における潮の影響は次のとおりです。

  • 上げ潮(干潮→満潮)では追い潮となって、スロースタートの艇が有利
  • 下げ潮(満潮→干潮)では向かい潮となるので、ダッシュスタートの艇が有利
  • 潮の影響は、大潮・中潮の日は大きく小潮・長潮・若潮の日は小さい
  • 予想するときは、潮回り・満潮時刻・干潮時刻を要チェック!

水面特性

2マーク後方から潮が出入りする。満潮時は1マークが潮だまりになる。通年ナイター。

レースの特徴

満潮時はイン有利、干潮に向かう時間帯はマクリが決まる。冬場の追い風では差しも決まる。

引用元:BOAT RACE若松Official Site

出典:BOAT RACE若松Official Site
出典:BOAT RACE若松Official Site

第60回大会に出場する選手は?

2025年のボートレースクラシックに出場する選手は、前年のボートレースクラシック優勝者グランプリ優勝戦出場者SG・プレミアムG1・G1・G2競走の優勝者が中心となります。

冒頭でご紹介したとおり、参加資格は以下の条件をクリアした実力者に与えられます。

  • 【優先出場】前年のボートレースクラシック優勝者(1名)
  • 【優先出場】前年のボートレースグランプリ優勝戦出場者(6名)
  • 【優先出場】前年(1/1~12/31)に開催されたSG競争の優勝者(8名)
  • 【優先出場】前年のPG1・G1・G2競走の優勝者(約35名)
    ※G2レディースオールスター・G2レディースチャレンジカップを除く
  • 【優先出場】当年の各地区選手権(関東・東海・近畿・四国・中国・九州)の優勝者(6名)
  • 【優先出場】前年のG2全国ボートレース甲子園優勝者
  • 前年のG3以下の競争における優勝回数が上位の者(上記以外)

地区選手権とは、関東・東海・近畿・四国・中国・九州の6地区で行われる地区別チャンピオン決定戦のこと。

若松競艇場で開催される「第60回 ボートレースクラシック」の出場選手が下記の52名に決定しました。

さっそく、出場選手の一覧を見てみましょう。

第60回ボートレースクラシック 出場選手選出順位表
(成績対象期間:令和6年1月1日~令和6年12月31日)

優先出場
順位
登番氏名支部出身地勝率着順点
合計
出場
回数
優勝
回数
備考
前年度
優勝者
4238毒島   誠群 馬群 馬7.931,769224513年連続13回目
第39回
グランプリ
優勝戦
出場者
4418茅原  悠紀岡 山岡 山7.841,60820555年連続10回目
4262馬場  貴也滋 賀京 都7.362,09028543年連続6回目
4444桐生  順平埼 玉福 島7.861,431182312年連続12回目
4851関   浩哉群 馬群 馬7.461,88725742年ぶり3回目
3941池田  浩二愛 知愛 知8.021,96424634年連続16回目
SG競走
優勝者
4494河合  佑樹静 岡静 岡7.512,23129762年ぶり2回目
4504前田  将太福 岡福 岡7.412,22430244年連続5回目
5121定松  勇樹佐 賀福 岡7.131,76825032年連続2回目
4362土屋  智則群 馬群 馬7.021,62823623年連続4回目
G1・G2
競走
優勝者
4686丸野  一樹滋 賀京 都6.991,67124033年ぶり4回目
4502遠藤  エミ滋 賀滋 賀7.151,80125254年連続7回目
4371西山  貴浩福 岡福 岡7.561,76123543年ぶり6回目
4166吉田  拡郎岡 山岡 山7.061,97828153年連続8回目
4044湯川  浩司大 阪大 阪6.791,50722244年ぶり12回目
4685島村  隆幸徳 島高 知7.121,68023862年連続2回目
4445宮地  元輝佐 賀佐 賀7.151,88126353年連続4回目
4719上條  暢嵩大 阪大 阪7.561,76823442年連続4回目
4914吉田  裕平愛 知愛 知7.161,7622464初出場
3415松井   繁大 阪大 阪7.371,99727133年連続28回目
4932新開   航福 岡福 岡6.871,72425433年連続3回目
4886入海   馨岡 山岡 山6.771,3211953初出場
3779原田  幸哉長 崎愛 知6.741,32219732年ぶり17回目
3918深井  利寿滋 賀滋 賀6.631,871282312年ぶり2回目
4320峰   竜太佐 賀佐 賀8.291,89122822年連続10回目
3716石渡  鉄兵東 京千 葉6.441,68026222年ぶり6回目
4524深谷  知博静 岡静 岡6.851,69124812年ぶり5回目
4344新田  雄史三 重三 重7.071,62523052年連続9回目
4677片橋  幸貴滋 賀京 都6.491,6432543初出場
4352下條 雄太郎長 崎長 崎6.971,70724624年ぶり2回目
4330奈須  啓太福 岡福 岡6.247431192初出場
関東地区選手権(戸田)優勝者 → 【繰り上がり】塩田 北斗 選手(4566・福岡)2年ぶり2回目
東海地区選手権(津)優勝者 → 井口 佳典(4024・三重)3年連続16回目
近畿地区選手権(三国)優勝者 → 稲田 浩二(4290・兵庫)2年ぶり5回目
四国地区選手権(丸亀)優勝者 → 【繰り上がり】永田 啓二 選手(4288・福岡)初出場
中国地区選手権(徳山)優勝者 → 渡邉 和将 選手(4537・岡山)2年ぶり3回目
九州地区選手権(大村)優勝者 → 仲谷 颯仁 選手(4848・福岡)2年ぶり4回目
384571菅   章哉徳 島徳 島6.851,75325793年ぶり2回目
394856豊田 健士郎三 重三 重6.831,81826692年連続2回目
404959井上  忠政大 阪大 阪7.091,8942688初出場
414847佐藤 隆太郎東 京東 京7.131,8832677初出場
424398船岡 洋一郎広 島広 島6.931,94128272年ぶり3回目
433623深川  真二佐 賀佐 賀7.581,94825962年ぶり14回目
443721守田  俊介滋 賀京 都7.421,71523364年ぶり15回目
454544松田 大志郎福 岡福 岡7.111,93427262年連続5回目
464335若林   将東 京千 葉7.001,80025865年ぶり2回目
474055吉田  俊彦兵 庫兵 庫6.271,55624862年ぶり5回目
484503上野 真之介佐 賀佐 賀7.722,32330254年ぶり2回目
494208三浦  永理静 岡静 岡7.542,133283511年ぶり4回目
504500山田  康二佐 賀佐 賀7.462,02827452年ぶり3回目
513854吉川  元浩兵 庫兵 庫7.421,88525552年連続15回目
524188久田  敏之群 馬群 馬7.331,93526552年ぶり3回目
予備14288永田  啓二福 岡福 岡7.322,0122775
予備24566塩田  北斗福 岡福 岡7.242,2143085
予備34350篠崎  元志福 岡福 岡7.151,9952795
予備44019笠原   亮静 岡静 岡7.111,6562345
予備54604岩瀬  裕亮愛 知愛 知7.061,8152575
予備64759今泉  友吾東 京東 京6.981,9742865
予備74364池永   太福 岡宮 崎6.942,0893015
予備85217藤原  碧生岡 山岡 山6.911,9682865
予備94061萩原  秀人福 井福 井6.811,8652755
予備104748渡邉  雄朗東 京千 葉6.792,0303025

(注1)第39回グランプリの優勝戦出場者、SG競走優勝者及びG1・G2競走優勝者におけるそれぞれの順位は上位グレード競走の優勝回数順とします。なお、回数が同数の場合は勝率上位の者から、勝率が同率の場合は着順点合計上位の者から選出します。
(注2)SG、G1及びG2競走を除く優勝回数における順位について、回数が同数の場合は勝率上位の者から、勝率が同率の場合は着順点合計上位の者から選出します。
(注3)本順位表における優勝回数には、令和6年2月実施の各地区選手権競走の優勝を含みません。
(注4)令和7年2月実施予定の各地区選手権競走の優勝者が選出選手と重複する場合は、予備順位に従い選出します。

2025年のボートレースクラシックには初出場選手が6名
愛知支部の吉田 裕平選手、岡山支部の入海 馨選手、滋賀支部の片橋 幸貴選手、大阪支部の井上 忠政選手、福岡支部の奈須 啓太選手、東京支部の佐藤 隆太郎選手が出場権を獲得しました。

地元である福岡支部からは「前田 将太(マエダ ショウタ)選手」「西山 貴浩(ニシヤマ タカヒロ)選手」「新開 航(シンカイ ワタル)選手」「奈須 啓太(ナス ケイタ)選手」「松田 大志郎(マツダ タイシロウ)選手」の5名が出場します。

ちなみに、予備選手の中にも「永田 啓二(ナガタ ケイジ)選手」「塩田 北斗(シオタ ホクト)選手」「篠崎 元志(シノザキ モトシ)選手」「池永 太(イケナガ フトシ)選手」といった福岡支部の選手4名も控えていることからも、福岡支部の選手層の厚さがよくわかる選出順位表だと言えるでしょう。

地区別チャンピオン決定戦の結果

ボートレースクラシックの醍醐味と言えば、“グレードレースでの優勝”か“G3以下での複数回優勝”した実力者のみが出場を許される“トップレーサーによる熱い戦い”ですよね。

どのレーサーも大事な局面でしっかりと優勝を掴むほどの“勝負強さ”を持っていることは言うまでもなく、出場選手の約3分の1が2024年のSG・PG1・G1の覇者というだけでも超豪華なシリーズになることは間違いなし。

ドリーム戦の選出メンバーも楽しみですが、やはり一番の注目といえばボートレースクラシックの優勝者は誰になるのか?…ですよね。

2025年のSG戦線の開幕にふさわしい出場選手が発表されたことで、ボートレースファンにとっては春の風物詩が近づいてきていることを感じて、寒い中にも来春の楽しみができたのではないでしょうか。

ボートレースファンにとって、注目のタイトルが目白押しの2025年冬。
1月はトーナメント戦のスリルに手に汗握る「BBCトーナメント」からはじまり、2月には初開催となる女子選手による最速女王をかけた「スピードクイーンメモリアル」、3月も若松競艇場で3年10か月ぶりに開催される「SG・ボートレースクラシック」まで、毎月ビッグタイトルが続きますので、春まで楽しみがいっぱいで休む暇はありませんね!

ボートレースクラシックの開幕まで残り3か月弱。
ハイレベルな争いに期待が高まりますが、まずは出場権獲得への残り6枠、関東・東海・近畿・四国・中国・九州の6地区で行われる地区別チャンピオン決定戦の行方に注目しましょう。

**2025年2月12日追記**
2025年2月12日、一般財団法人 日本モーターボート競走会は「第60回 ボートレースクラシック」の優先出場権を獲得した選手を発表しました。
地区選手権を制して、優先出場権を獲得したのは次の2名です。
 ・井口 佳典 選手(4024・三重):「第70回 東海地区選手権競走(津競艇場)」優勝 →3年連続16回目
 ・稲田 浩二 選手(4290・兵庫):「第68回 近畿地区選手権競走(三国競艇場)」優勝 →2年ぶり5回目

出典:BOAT RACE公式サイト

**2025年2月13日追記**
2025年2月13日、一般財団法人 日本モーターボート競走会は「第60回 ボートレースクラシック」の出場選手の繰り上がりを発表しました。
繰り上がった選手は次の1名です。
 ・永田 啓二 選手(4288・福岡):「第68回 四国地区選手権競走(丸亀競艇場)」で既に出場権を得ている島村 隆幸選手(4685・徳島)が優勝したため、出場繰り上がり →初出場

出典:BOAT RACE公式サイト

**2025年2月14日追記**の優先出場権を獲得した選手を発表しました。
地区選手権を制して、優先出場権を獲得したのは次の1名です。
 ・渡邉 和将 選手(4537・岡山):「第68回 中国地区選手権競走(徳山競艇場)」優勝 →2年ぶり3回目

出典:BOAT RACE公式サイト

**2025年2月17日追記**
2025年2月17日、一般財団法人 日本モーターボート競走会は「第60回 ボートレースクラシック」の出場選手の繰り上がりを発表しました。
繰り上がった選手は次の1名です。
 ・塩田 北斗 選手(4566・福岡):「第70回 関東地区選手権競走(戸田競艇場)」で既に出場権を得ている土屋 智則選手(4362・群馬)が優勝したため、繰り上がり →2年ぶり2回目

出典:BOAT RACE公式サイト

**2025年2月17日追記**
2025年2月17日、一般財団法人 日本モーターボート競走会は「第60回 ボートレースクラシック」の優先出場権を獲得した選手を発表しました。
地区選手権を制して、優先出場権を獲得したのは次の1名です。
 ・仲谷 颯仁 選手(4848・福岡):「第71回 九州地区選手権競走(大村競艇場)」優勝 →2年ぶり4回目

出典:BOAT RACE公式サイト

(1)スタート事故による辞退期間中のため選出除外

登番氏名支部出身地勝率着順点
合計
出場
回数
優勝
回数
備考
3960菊地  孝平静 岡岩 手7.291,8602554
3783瓜生  正義福 岡福 岡7.271,7532423
4415下出  卓矢福 井石 川6.631,9282944

 
(2)家事都合辞退期間中のため選出除外

登番氏名支部出身地勝率着順点
合計
出場
回数
優勝
回数
備考
3876中辻  崇人福 岡福 岡8.021,8122268

(注6)予備選手について、スタート事故によるあっせん辞退期間等が当該競走の前検日を含む開催期間と重複する場合は、予備選手の資格を喪失します。

第60回 ボートレースクラシック 出場選手一覧表

引用元:第60回ボートレースクラシック出場選出順位発表 | BOAT RACE オフィシャルウェブサイト
【ボートレース】解説版・SGボートレースクラシック(若松)出場選手決定~クラシックは連続出場が難しい~

【ボートレース】解説版・SGボートレースクラシック(若松)出場選手決定~クラシックは連続出場が難しい~
1/7(火) 15:08配信

毒島誠 / ボートレース(競艇)

ボートレース若松で3月25日から30日まで開催される、SG「第60回ボートレースクラシック」の出場選手が発表された。選考基準は昨年のGⅡ以上優勝者と一般戦優勝回数上位者で、今回は一般戦V5の勝率第5位がボーダーとなった。

クラシックは強豪選手になればなるほど連続出場が難しいタイトルとされる。記念クラスの選手たちは、一般戦を中心に走れば優勝回数を積み重ねられるが、そもそもの出場機会が少ない。昨年のグランプリ覇者・毒島誠を例にとると、年間28節走ったうち、一般戦を走ったのはわずか6節。もしGⅡ以上で優勝できなければ、一般戦の優勝回数だけで出場するのは難しい。(※今回の毒島はSG2回、GⅡ1回を優勝)かといってGⅡ以上の記念レースを毎年勝ち続けるのも難易度が高い。そのため連続出場が難しいのだ。1月6日時点で46人の出場が決定したが、そのうち「連続出場」は20人だけ。これがオールスターだと33人(24年・多摩川、発表時点)、グランドチャンピオンだと36人(24年・尼崎、発表時点)と比較するとその少なさが明確にわかる。

今回、4年連続16回目の出場となる池田浩二は、昨年GⅡ以上の優勝がなく、一般戦もV3。本来であれば出場できないが、グランプリの優出によって年間SG出場権を獲得し、最後の最後で滑り込んだ。

地元の福岡支部からは、グランプリシリーズでSG初優勝した前田将太を筆頭に、西山貴浩、新開航、奈須啓太、松田大志郎ら5人が出場を決めた。2月から全国6か所でGⅠ地区選手権が開催されるが、これがクラシックに出場するラストチャンスとなる。権利を持っていない選手が優勝すれば、そのままSGへ出場し、持っている選手ならば予備選手が繰り上がる。予備1位~3位に永田啓二、塩田北斗、篠崎元志と地元選手が控えており、最終的に福岡支部の層が厚くなる可能性は高い。ちなみに昨年は予備5位までが繰り上がり、過去には予備10位まで繰り上がったことがある(17年児島)。

最終的にはどんな顔ぶれとなるだろうか。地区選終了まで見逃せない。

引用元:【ボートレース】解説版・SGボートレースクラシック(若松)出場選手決定~クラシックは連続出場が難しい~(マクール) – Yahoo!ニュース

【若松ボート・SGクラシック】出場選手発表 賞金王の毒島誠が史上3人目の大会連覇に挑む

【若松ボート・SGクラシック】出場選手発表 賞金王の毒島誠が史上3人目の大会連覇に挑む

毒島誠

2025年1月6日 19:27

 日本モーターボート競走会は6日、ボートレース若松で3月25日から30日まで開催されるナイターSG「第60回ボートレースクラシック」の出場選手を発表した。

 昨年のグランプリ覇者で前回大会優勝選手となる毒島誠(40=群馬)が13回連続13回目の出場。西島義則(1997、1998年)、吉川元浩(2019、2020年)に続く史上3人目の大会連覇を目指す。
 
 松井繁は28回目の出場。初出場は吉田裕平、入海馨、片橋幸貴、奈須啓太、井上忠政、佐藤隆太郎の5人。女子選手は遠藤エミ、三浦永理の2人が参戦する。

引用元:【若松ボート・SGクラシック】出場選手発表 賞金王の毒島誠が史上3人目の大会連覇に挑む | 東スポWEB

2024年度のSG・PG1に関する記事はこちらをご覧ください。

3年連続の出場となる松井 繁選手は、自身が持つ最多記録を更新する28回目の出場。
池田 浩二選手は4年連続16回目、前回大会覇者の毒島 誠選手は13年連続13回目で連続最多出場を決めており、その記録に続くのが12年連続12回目の出場となる桐生 順平選手です。

ドリーム戦のメンバーは?

ドリーム戦メンバーはSG開催の1〜2ヶ月前に発表されます。
しかし、ボートレースクラシックの場合は開催の2~3週間ほど前の発表でした。

ボートレースクラシックのドリーム戦に出場する選手は、選出順位の上位5名主催者推薦選手1名の計6名が選出されます。
ちなみに枠番は、内枠から選出順位順に組み込まれます。

ちなみに今大会で選出されたのは、毒島 誠選手河合 祐樹選手茅原 悠紀選手馬場 貴也選手桐生 順平選手前田 将太選手の6名です。

出典:BOAT RACE公式サイト
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枠番選手名(フリガナ)登録番号支部級別優勝回数勝率出走回数着順点2024年のSG獲得タイトル
1毒島 誠(ブスジマ マコト)4238群馬A15回7.93224走1,769点第59回 ボートレースクラシック
第39回 ボートレースグランプリ
2河合 佑樹(カワイ ユウキ)4494静岡A16回7.51297走2,231点第27回 チャレンジカップ
3茅原 悠紀(カヤハラ ユウキ)4418岡山A15回7.84205走1,608点第29回 オーシャンカップ
4馬場 貴也(ババ ヨシヤ)4262滋賀A14回7.36285走2,090点第70回 ボートレースメモリアル
5桐生 順平(キリュウ ジュンペイ)4444埼玉A13回7.86182走1,431点第71回 ボートレースダービー
6前田 将太(マエダ ショウタ)4504福岡A14回7.41302走2,224点第39回 グランプリシリーズ
推薦枠

ドリーム戦は他のレースよりもハイレベルな戦いとなり、着順を取るのが難しいため、同じ開催でも他の一般予選レースと比べて得点率も高くなっています。

この得点率は節ごとに計算されるので、他の節の大会には持ち越すことはできません。

得点表予選ドリーム戦
1着1012
2着810
3着69
4着47
5着26
6着15

SG・G1レースで付与される得点は、特別の場合を除いて上記のようになっています。他の予選よりも高い得点で、着順が下位の選手が特に優遇されていることが分かりますね。

6着でゴールインしたとしても、他の予選レースの4着よりも得点率が高く、ドリーム戦出場選手は予選通過が有利になる。

ドリーム戦は得点率が高いので、SGの予選通過の鍵となる。
ドリーム戦に選ばれる選手に注目しよう!

注目の出場選手

2025年の「第60回 ボートレースクラシック」に出場する選手の中から、注目したい選手6名をピックアップして紹介します。
特に話題となっているのは、すでに10年以上にわたってボートレースクラシックへの連続出場回数を伸ばし続けている「毒島 誠選手」と「桐生 順平選手」です。

毒島 誠選手は前回大会で初めてクラシックのタイトルを獲得したことが記憶に新しいですが、今年で13回目となる出場回数は、出場選手のなかでも松井 繁選手の28回と原田 幸哉選手の17回に次ぐ3番目の記録。
さらに、13年という連続出場記録を上回る選手はいません

その毒島 誠選手の偉大な記録に続くのが、12年連続出場記録をもつ桐生 順平選手です。

ほかにも、タイトル連覇・奪還を狙う歴代優勝選手や今年こそ優勝したいと意気込む選手たちにも注目したいですね。

毒島 誠選手:2024年(第59回大会)優勝者

名前
(フリガナ)
毒島 誠
(ブスジマ マコト)
登録番号4238
支部群馬
登録期92期
級別A1級

2024年に戸田競艇場で行われたボートレースクラシックで優勝している毒島 誠選手。

地元がナイター開催の桐生競艇場ということもあってナイター競走を得意としており、SG優勝歴8回のうち6回がナイターという実績から「神速のナイターキング」の異名を持つトップレーサー。

2024年はSG競走8大会すべてに皆勤出場を果たすとともに、優勝2回・優出2回・準優出2回という圧倒的な戦績で、ボートレースクラシック・ボートレースグランプリを制してSG2冠を達成。
その結果として、競艇界で唯一GRANDE5のメダルを4つ所持していることから、グランドスラム達成に最も近い存在として注目されている一人です。

注目選手の中でも安定性はトップクラスで、2024年の年末のフランプリを制した勢いは伊達ではありません!
しかも、今大会は毒島選手が得意とするナイター開催のため、活躍必至の注目選手だと言えるでしょう。

昨年のグランプリ覇者が、西島 義則選手(1997年の第32回大会・1998年の第33回大会)・吉川 元浩選手(2019年の第54回大会・2020年の第55回大会)に続く、史上3人目のクラシック連覇に挑みます!

昨年末、悲願のグランプリ初制覇を成し遂げ〝賞金王〟に輝いた毒島がディフェンディングチャンピオンとして2025年のSG初戦を迎える。
昨年の第59回大会(戸田)は約3年4カ月ぶりのSG優勝だったが、その後は7月の津・G2第6回全国ボートレース甲子園でVと好ペースをキープすると11回目のGP出場で悲願の黄金のヘルメット戴冠を果たした。
今年のSG戦線は、2018年のオーシャンカップで優勝を飾った若松からスタート。
SG通算9冠のうちナイター開催で7Vをマークする〝ナイターキング〟には、まさにおあつらえ向きだ。
「GPを取れたので(今年は)肩の荷が下りて自然体で臨めそう」とGP王者の風格を漂わす。
SG開幕戦から圧倒的なパフォーマンスを発揮して、〝大会連覇&SG連続優勝〟へ突き進む。

引用元:SG第60回ボートレースクラシック特設サイト

馬場 貴也選手:これまで2度の優出歴があるが優勝歴はなし

名前
(フリガナ)
馬場 貴也
(ババ ヨシヤ)
登録番号4262
支部滋賀
登録期93期
級別A1級

2024年8月の「第70回ボートレースメモリアル」で優勝し、史上4人目となるボートレースメモリアル連覇を達成した馬場 貴也選手も見逃せません。
この優勝でSG5冠を達成したばかりか、2024年の獲得賞金ランキングも2位で、グランプリ初制覇を期待されたほどです。

注目選手の中ではちょうど中間となるキャリアながら、2023年と2024年は2年連続でSGフル出場を果たし、2025年こそは念願のグランプリ初制覇を叶えるためにしっかりとスタートダッシュを決めたいところ。

しかも、馬場選手は初出場を決めた2019年3月の第54回大会で優出し、2着を獲得したほどの春巧者
いまだ達成できていないクラシック初載冠を飾ることで、桐生 順平選手・峰 竜太選手・石野 貴之選手にならぶGRANDE5の獲得メダル数は暫定2位となります。

抜群の安定感を誇る滋賀の看板支部長が、6年前に置き忘れたタイトル獲得に向けて走りだす姿は見逃し厳禁です。

今年最初のSGに全力でぶつかる。
馬場は昨年、自身2度目となる選出順位1位でグランプリに出場。
4号艇で臨んだ優勝戦は5着に終わり、悲願のGP制覇は叶わず。
「力の差を感じたし新たな課題として受け止めて精進したい」と勝者となった毒島誠を称えるとともに、さらなる地力アップを誓った。
2025年は1月の下関周年で準優勝、とこなめBBCトーナメントで決勝戦5着とG1連続優出するなど好ペースを刻む。
順調に賞金を加算してきているが、SG初戦の今大会で好結果を出せれば、今後の〝マネーバトル〟で優位に運べることは間違いない。
3年連続6回目のクラシック出場を果たした〝日本最速男〟が、大会初Vを飾って、今年の〝ボート界の主役〟へ踊り出る。

引用元:SG第60回ボートレースクラシック特設サイト

茅原 悠紀選手:これまで2度の優出歴があるが優勝歴はなし

名前
(フリガナ)
茅原 悠紀
(カヤハラ ユウキ)
登録番号4418
支部岡山
登録期99期
級別A1級

2023年はSG8回出場のうち、優勝はなかったものの、自己最多となる優出6回を記録し、SG史上初となる最多優出記録を更新した茅原 悠紀選手。

代名詞といえば、こだわり抜いてたどり着いた究極の「ウィリーモンキー」。
そのターンの凄まじさから、岡山支部内では「宇宙人」と称され、西島 義則選手は「彼のターンは異次元」、烏野 賢太選手は「ボートレースの旋回を変えた男」と評しています。

2024年のオーシャンカップでは9年7か月ぶりに悲願のSG載冠を果たしたものの、ボートレースメモリアルで喫したフライングでチャレンジカップへの選出除外となってしまいましたが、しっかりと年末のグランプリでも活躍して、10年前にSG初優出で射止めたグランプリ初制覇のボートドリームを今年ふたたび掴みたいところ。

期待を裏切らない有言実行男は、2025年もこれまでに一般戦で2度の優勝を手にするなど好調をキープするなど、その強さは誰もが認めるところ。
このままの勢いでいけば、確実にボートレースクラシック初制覇の最有力候補です。

今年最初のプレミアムG1覇者がSG開幕戦を制す。
茅原は昨年7月の大村オーシャンカップで9年7カ月ぶりに2度目のSG優勝を成し遂げ、グランプリでも優出3着と存在感を示した。
その流れは今年も途切れることなく、1月のとこなめBBCトーナメントで1着条件だった1回戦、準々決勝、準決勝、決勝戦のすべてで1号艇となり4戦全勝(2日目前半のシリーズ予選のみ3着)。〝大会初記録〟でG1通算12回目のVを飾った。
予選2位だった2月の徳山・中国地区選手権は準優で3着に敗れたが、代名詞の〝異次元ターン〟でファンを魅了し続けている。
「今年は(SGを)2個獲りたい」と決意も新たに挑む舞台は周年Vの実績がある若松。
〝晴れの国・岡山〟が誇るスピードスターが13年連続出場となるクラシック制覇へ全力で挑む。

引用元:SG第60回ボートレースクラシック特設サイト

池田 浩二選手:2009年(第44回大会)優勝者・2013年(第48回大会)優勝者

名前
(フリガナ)
池田 浩二
(イケダ コウジ)
登録番号3941
支部愛知
登録期81期
級別A1級

現在の競艇では必須のテクニック「モンキーターン」をさらに発展させた「ウィリーモンキー」の先駆者として知られる池田 選手。
ハイレベルのターン技術と抜群のスタート力を武器に、SG優勝10回、ボートレースクラシックは4年連続16回目の出場という快進撃を続けています。

全盛期には“池田のイン戦は黙って買え”と言われるほどの圧倒的な強さを誇り、2011年にはオールスター(笹川賞)・ダービー(全日本選手権競走)・グランプリ(賞金王決定戦)とSG戦の3大タイトルを冠する圧巻の活躍を見せ、この年のMVPを獲得したほど。

愛知支部の総大将として挑む今大会。
2024年4月に史上179人目となる通算2,000勝を達成し、安定した成績で勝ち星を量産し続ける「艇界のブルーインパルス」は、優勝争いの有力候補です。

2024年は優出4回を誇り、2022年から3年連続でSG競争でフル出場しながら、あと一歩届かなかったタイトル獲得。
ボートレースクラシックは2009年の多摩川大会と2013年の平和島大会で優勝するなど4度の優出と2度の優勝を誇る実績。
優勝戦6着で終わった2023年に続き、史上初となるボートレースクラシック3度目の制覇に挑みます。

吉川 元浩選手:2019年(第54回大会)・2020年(第55回大会)優勝者

名前
(フリガナ)
吉川 元浩
(ヨシカワ モトヒロ)
登録番号3854
支部兵庫
登録期79期
級別A1級

2019年・2020年に続くボートレースクラシックのタイトル奪還を期待される吉川 元浩選手。
今回挙げた注目選手の中で唯一、若松競艇場におけるG1競走で2度の優勝歴を持っているため、今大会でも優勝戦に駒を進める確率が高いです。
とくにボートレースクラシックは2019年の戸田大会と2020年平和島大会で連覇を果たし、史上2人目の連覇者となった記念すべき大会。
そして、このレースにおけるゲンコーはとにかく強い!
吉田 元浩選手がベテランの活躍を見せて、2020年以来となる4度目のSG戴冠へ突っ走る姿に注目です!

雪辱を期すのは吉川元浩(兵庫)だ。
昨年のクラシックで優勝戦1号艇に乗るも無念の転覆。2019年と2020年に続く3回目のクラシック制覇はならなかった。
今年こその思いは高まっていることだろう。
若松は2004年と2012年に周年記念で優勝するなど当地記念5優出2Vと好相性。
戸田での借りを若松で返すことになるのか。

引用元:SG第60回ボートレースクラシック特設サイト

桐生 順平選手:2015年(第50回大会)・2017年(第52回大会)優勝者

名前
(フリガナ)
桐生 順平
(キリュウ ジュンペイ)
登録番号4444
支部埼玉
登録期100期
級別A1級

2023年1月の若松競艇場でG1競走15回目の優勝を飾り、2024年は念願の地元SG初優勝とボートレースダービー初制覇を達成し、GRANDE5獲得メダル数も3種(4個)で暫定1位タイに浮上した桐生 順平選手。
2024年はチャレンジカップだけはフライング休みで出場できなかったものの、それ以外のシリーズでは出場したすべてのSG競争で準優勝戦か優勝戦まで出場している安定感はこの大会でも脅威だと言えるでしょう。
しかも、桐生 順平選手にとって、ボートレースクラシックは2015年の尼崎大会と2017年児島大会で優勝歴を持つ好相性のタイトル
どんな逆境も力に変える、春に強い桐生 順平選手が若松クラシックで満開の笑顔を咲かせるのか…期待しましょう。

ボートレースクラシックの結果予想

ボートレースクラシックの予想に役立つデータをご紹介します。
競艇界のトップレーサー同士の戦いとあって、選手同士の実力差はそこまで大きくありません。
そのため、モーターの機力勝負が大きく影響することも確か。
モーターの舟足や部品交換などの整備に関する情報は必ずチェックしておくことを推奨します。

過去の結果を参考に

スクロールできます
開催年決まり手組番配当
2025年逃げ1231,680円
2024年差し2646,900円
2023年逃げ1463,400円
2022年逃げ1452,920円
2021年逃げ124800円
2020年逃げ1322,400円
2019年逃げ1353,120円
2018年まくり24625,140円
2017年逃げ1524,280円
2016年逃げ1432,480円
2015年逃げ1322,280円
2014年逃げ1647,390円
2013年逃げ1241,090円
2012年逃げ1243,610円
出典:BOAT RACE若松Official Site
出典:BOAT RACE若松Official Site

優勝戦の予想で特に気に留めておきたいことは、「ほぼイン逃げ」で決まっていること。
過去の結果を見れば一目瞭然ですよね。
また配当については、10倍程度の手堅い決着よりも20~70倍まで幅広いことから、ヒモ荒れに期待してもよさそうです。

そのほか124のようなスジ舟券のほかに、ダッシュ勢が舟券に絡む機会も多く見られるため、2着・3着の予想をする際は広めに買っておくことをお勧めします。

天候や風速などのコンディションに要注意!

ボートレースクラシックの開催時期は季節の変わり目で、“春一番”が吹く季節でもあります。

現にここ数年は風の影響を受けてのフライングや転覆といった事故、不良航法で減点を受ける場面を目にすることもしばしば。

さらに強風で波が高くなるようなコンディションでは安定板を着用するレースも増えるため、地元レーサーベテラン勢、そして荒水面(江戸川・戸田)を得意とする選手は要チェックですよ!!

2025年のボートレースクラシックの結果は?

まさに“予想だにしない結果になった”といっても過言ではない「第60回 ボートレースクラシック」。
その結果について、まずはレースの展望から順に見ていきましょう。

レース展望

  • 第60回ボートレースクラシック特設サイトに掲載されていた、今シリーズの展望をご紹介します。
出典:第60回ボートレースクラシック特設サイト

若松でクラシック初開催!春の奥洞海で火花を散らす!

 2025年のSGシリーズ第1戦「第60回ボートレースクラシック」が3月25日~30日まで若松ナイターで開催される。60年の長い歴史を誇るクラシックだが、若松で開催されるのは初めて。激しい出場権争いを勝ち抜いてきた52人が春の奥洞海に集結し、優勝賞金4200万円をかけて火花を散らす。

 V候補の筆頭格に挙げるべきは毒島誠(群馬)だろう。昨年3月に戸田で行われたクラシックで優勝。2コース差しで頂点を射止めたのが記憶に新しい。今年は大会2連覇をめざす戦いだ。また毒島は昨年末に悲願のグランプリ初制覇を果たしており、年またぎでのSG連続Vもかかる大会になる。毒島にとって若松は2018年にオーシャンカップでSG優勝を経験している水面。V争いの主役を担う可能性十分だろう。

 雪辱を期すのは吉川元浩(兵庫)だ。昨年のクラシックで優勝戦1号艇に乗るも無念の転覆。2019年と2020年に続く3回目のクラシック制覇はならなかった。今年こその思いは高まっていることだろう。若松は2004年と2012年に周年記念で優勝するなど当地記念5優出2Vと好相性。戸田での借りを若松で返すことになるのか。

 近況の充実ぶりなら茅原悠紀(岡山)だ。今期勝率は驚異の9.26。今期7節走って5優出3Vをマークしており、11月の高松宮記念で準パーフェクトV、12月のグランプリで優出3着、1月のBBCトーナメントでオール3連対Vなど圧巻の走りが続いている。2016年の若松周年覇者でもある茅原がV戦線を独走しても不思議ではないだろう。

 いま勢いがあるのは佐賀支部勢だ。今年G1で合計7優出3Vと記念戦線を席巻している。若松クラシックには佐賀勢から6人が参戦。大黒柱の深川真二をはじめ、今節最終日の3月30日が40歳の誕生日の峰竜太、1月に下関周年で優勝した宮地元輝、1月に江戸川周年で優勝した山田康二、今年勝率8点台の上野真之介、2月に地区選と唐津周年で連続優出した定松勇樹と強力メンバーがそろっている。優勝戦に何人を送り込んでくるのか注目だ。

 遠征勢を迎え撃つ地元の福岡支部からは8人が登場。永田啓二、奈須啓太、西山貴浩、前田将太、松田大志郎、塩田北斗、仲谷颯仁、新開航と多彩な顔ぶれだ。

 前田将太は昨年12月にグランプリシリーズで優勝。SGタイトルホルダーの仲間入りを果たした。若松では記念3節連続優出中と近年活躍が続いているだけに、クラシックではSG連続Vのチャンス十分だろう。

 西山貴浩は昨年10月に若松周年で優勝。待望の地元記念初タイトルを手にした。昨年は若松を5節走って5優出3Vと当地で圧倒的な強さを見せており、クラシックでは間違いなくV有力候補の一角になる。

 その他にも2023年平和島クラシック覇者の土屋智則(群馬)や、2022年大村クラシック覇者の遠藤エミ(滋賀)、昨年の戸田クラシックで優出4着の桐生順平(埼玉)、クラシック優勝2回の池田浩二(愛知)、2月の地区選で優勝して一発逆転のクラシック切符獲得を果たした井口佳典(三重)、稲田浩二(兵庫)、渡邉和将(岡山)、仲谷颯仁(福岡)など注目選手が目白押し。果たして2025年のSG開幕戦を制するのは誰になるのか。

(データはすべて2025年3月3日現在。カッコ内の表記は支部)

引用元:レース展望|SG第60回ボートレースクラシック 特設サイト|ボートレース若松 (br-special.jp)

SGロード開幕戦は、SG覇者22人と超豪華メンバーが集結!

 2025年のSG戦線第一弾は昨年のGP戦士が14人、歴代SG覇者が22人登場の豪華メンバー。当地でのSG開催は峰竜太(佐賀)が優勝した21年5月のオールスター以来、4年ぶりとなる。
地元SG制覇を狙う西山&前田
 西山貴浩(福岡)がSG初制覇に挑戦。福岡3場の中でも当地が純ホームで通算出走回数885走、優勝回数10回は今回出場選手の中でも断トツ。昨年10月には念願の周年制覇を予選トップからの王道で達成しており、SG初制覇へ機は熟している。
 瓜生正義や羽野直也らが不在の地元勢だが、西山に続く柱は前田将太(福岡)。昨年末のGPシリーズでSG覇者の仲間入りを果たしたばかりだが、このクラシック出場権を獲得できたことのほうが嬉しかったと言うほど。当地はGⅠ3回を含む8連続優出など、西山と変わらぬ強さを発揮する大得意水面なのだ。
峰、毒島、松井ら銘柄級も多数
 銘柄級では当地SG連覇が懸かる峰と、クラシック連覇が懸かる毒島誠(群馬)の名前を真っ先に挙げなければならない。峰は4年前のオールスターV以外にも周年制覇歴がある。毒島は18年の当地オーシャンC覇者だ。
 水面実績なら当地SGV2、準優勝も2回ある松井繁(大阪)も忘れてはならない。他には井口佳典(三重)と吉川元浩(兵庫)がGⅠV2。茅原悠紀(岡山)、桐生順平(埼玉)、丸野一樹(滋賀)、湯川浩司(大阪)が歴代周年覇者として名前を残している。
菅がチルト3度で大暴れ!?
 大注目は菅章哉(徳島)。昨年は当地に3回登場していずれも優勝。
昨年8月から当地でもチルト3度が解禁になったことで、その威力をさらに増している。コース幅が狭く、チルトを跳ねれば捲りが決まりやすい当地は、菅向きの水面と断言できる。

引用元:パンフレットPDF|SG第60回ボートレースクラシック 特設サイト|ボートレース若松 (br-special.jp)

出典:パンフレットPDF|SG第60回ボートレースクラシック 特設サイト|ボートレース若松 (br-special.jp)
出典:パンフレットPDF|SG第60回ボートレースクラシック 特設サイト|ボートレース若松 (br-special.jp)
出典:パンフレットPDF|SG第60回ボートレースクラシック 特設サイト|ボートレース若松 (br-special.jp)
出典:パンフレットPDF|SG第60回ボートレースクラシック 特設サイト|ボートレース若松 (br-special.jp)
  • さらにボートレース公式サイトに掲載されていた、最終日の推奨レース展望(12R)の内容をご紹介します。

準優勝戦1号艇のプレッシャーを跳ねのけV最短距離をつかんだのは佐藤。
機力は伸びを基軸に文句なしの節イチ級に仕上がっている。初のSG優勝戦とありあとは自分との戦い。
「スタート放っても持つ足はあるし、冷静にレースしたい」なら逃げ一気に東京支部から若きニュースターへ。
相手は純地元のミスター若松・西山。2コースから素早く差してバック迫る。
佐藤にもヒケを取らない快速仕様の塩田に、混戦さばき巧みな池田も虎視たんたんと1マークの混戦を突いて浮上狙う。

引用元:レース一覧|BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

やはり、ボートレースクラシック開催前から注目視されていた馬場 貴也選手、池田 浩二選手が順当に優勝戦に駒を進めました。
そのためレースの展望においても、大外6コースながら優勝戦への出場権を勝ち取った池田 浩二選手の活躍を期待する声と、予選をトップ通過したシリーズリーダーの佐藤 隆太郎選手の優勝をとくに有力視する声が多く聞かれました。

そのような状況において、レースの展望では「節イチ級の仕上がりとなったモーターを相棒にした佐藤 隆太郎選手の逃げ西山 貴浩選手の鋭い差しからバックでの攻め池田 浩二選手の巧みな混戦さばき」に期待する内容となっています。

優勝戦出場選手インタビュー

優勝戦出場選手インタビュー

第60回ボートレースクラシック特設サイトに公開されていた「優勝戦出場予定選手インタビュー」をご紹介します。
優勝戦まで勝ち上がってきたトップレーサー達が最終戦への意気込み・モーターの調子・戦略を語っていますので、ぜひご覧ください。

  • 【ボートレース若松】SG 第60回ボートレースクラシック 優勝戦出場予定選手インタビュー
出走表

出走表

出典:BOAT RACE公式サイト

次に出走表を見てみましょう。
今節をオール3連単で優勝戦への出場を決めたのは、SG競走優勝戦の常連である池田 浩二選手のみ。
さすがにトップレベルの実力者が出場する大会の優勝戦だけあって、少数精鋭の猛者ぞろいです。
しかも、インコースに控える佐藤 隆太郎選手は4つ目の勝ち星狙い。
当地勝率では、さすが純地元のミスター若松・西山 貴浩選手が最も高く、次いで池田 浩二選手。
スタートタイミングでは池田選手がダントツで、馬場選手・塩田 北斗選手・宮地 元輝選手が続きます。
さらにモーターでは、塩田選手が引き当てた12号機がスバ抜けて好調で、対抗機としては同じく超抜モーターである46号機を手にした馬場選手といったところでしょう。
やはり選手同士の実力差は大きくないように感じますね。
そのため、ここまで述べてきたとおり、過去のボートレースクラシックの優勝戦の結果から「ほぼイン逃げ」で1号艇の選手が優勝する確率が高いことが予想するうえでの重要なポイントとなります。
総合的に判断して、当地水面との相性が良好かつ、1枠のアドバンテージがとても大きいため、佐藤 隆太郎選手への期待が大きくなるところです。

  • SG初優出が“白”の絶好枠となり、さぁやってのけるか⁉注目の佐藤 隆太郎選手
  • 悲願の当地周年制覇から今度はSG獲りへとの挑戦となる西山 貴浩選手
  • バースデーシリーズのクラシック初制覇を狙う馬場 貴也選手
  • ここで勝ち来と思う気持ちは西山選手と変わらない!地元でSG初優出のカド戦に挑む塩田 北斗選手
  • 2025年は下関の周年を制して勢いに乗る宮地 元輝選手
  • 勝てばクラシックは3回目の制覇となる池田 浩二選手

6強が頂点を目指す、ラストスパート最終戦はどのような結果になるのでしょうか?

オッズ(単勝・3連単)

単勝オッズ

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枠番級別選手名単勝オッズ
1A1佐藤 隆太郎1.3倍
2A1西山  貴浩4.0倍
3A1馬場  貴也7.8倍
4A1塩田  北斗8.8倍
5A1宮地  元輝21.5倍
6A1池田  浩二26.7倍

ボートレースクラシック優勝戦の過去の結果・予選をトップ通過してきた戦績などを考慮して、佐藤 隆太郎選手への期待が大きく反映したオッズとなっています。
そんな中で人気対抗格となったのは2号艇の西山 貴浩選手。
過去に1号艇以外で唯一優勝したのが2号艇であり、佐藤選手にも劣らないほどの当地勝率とスタートタイミング、差しへの期待が反映したようです。
そのため、1着は1号艇・佐藤 隆太郎選手か2号艇・西山 貴浩選手の線が濃厚といったところでしょうか。
続いて3連単オッズを見てみましょう。

3連単オッズ

買い目(人気順)オッズ(倍)
123(1番人気)10.7
134(2番人気)12.5
132(3番人気)12.7
124(4番人気)13.9
142(5番人気)16.8
143(6番人気)18.8
135(7番人気)19.4

単勝オッズの結果同様、佐藤 隆太郎選手を優勢とした予想。
その影響から、1号艇・佐藤選手を軸とした買い目が人気上位を独占しています。
ヒモとして人気なのは、単勝オッズ2番人気の西山 貴浩選手を2着とした予想と3号艇・馬場 貴也選手をヒモとした買い目で、4位までの人気を独占しています。
ほかに注目したいのは、4号艇・塩田 北斗選手が舟券に絡むであろうと予想する買い目です。
塩田選手をヒモとする買い目・トリとする買い目はそれぞれ2点ずつあり、期待している様子がわかります。
さらに3号艇・馬場選手が3連単に入るとする買い目は上位7点中5点を占めており、人気のほどがよくわかる買い目だと言えます。
人気ナンバーワンの123(10.7倍)は、若松競艇場を純地元として、出場選手ナンバーワンの当地勝率7.75を誇る西山選手を推す声のあらわれでしょう。

直前情報

直前情報

出典:BOAT RACE公式サイト

直前情報にも注目です。
展示タイムでは佐藤 隆太郎選手・塩田 北斗選手・宮地 元輝選手の順に伸び足が良いことがわかります。
またチルトについては、SG競走への出場歴が多い西山 貴浩選手・馬場 貴也選手・池田 浩二選手は-0.5度で出足重視型、ほかの3選手は±0度でバランス型での調整。
さらに池田選手はピストンリングを2本交換していることが読み取れます。
また、潮や風の影響を受けやすい若松時競艇場にとって、勝負を大きく左右する重要な要素と言っても過言ではない“水面気象情報”にも注目しましょう。
前レース(11R)時点ではありますが、風速3メートルの追い風で波高が3センチとやや荒れた水面であること、そして晴れてはいるものの気温が低いことがわかります。
このことから、純地元レーサーである西山選手と塩田選手ベテラン勢である馬場選手と池田選手、そして荒水面(江戸川・戸田)を得意として、絶好枠にひかえる佐藤 竜太郎選手に有利な状況であると推測できるのではないでしょうか。

ピットレポート

ピットレポート

出典:BOAT RACE公式サイト
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級別氏名
(登録番号
支部ピットレポート
1A1佐藤 隆太郎
(4847)
東京風が強かった準優勝戦の厳しい条件を乗り越えたので優勝戦は気持ち的にも余裕を持っていけると思う。足は伸びを中心に全部の足がいい。スタートは様子をみても持つ感じがある。大丈夫だと思います。(コメント自信度・・★★★)
2A1西山 貴浩
(4371)
福岡ちょっと佐藤君には分が悪いかなと思うけど、これまでのSGの中では一番いい。あとは乗り心地だけ求めていく。3番の馬場さんに頭を叩かれないようにレースしたい。レースはシンプルにです。いいレースをしたい。(コメント自信度・・★★☆)
3A1馬場 貴也
(4262)
兵庫足は出足型でいいと思います。満足しています。伸びは標準くらいですけど、そこも段々としっかりしてきたと思います。今日はプロペラを中心に調整して回転を合わせて行きたいですね。スタートは風の強弱があるし潮の流れもあるので、難しいですけど段々と合ってきています。(コメント自信度・・★★☆)
4A1塩田 北斗
(4566)
福岡準優勝戦は回り過ぎていたので朝にペラはガッツリ叩きました。足はいいです。伸びに寄せなくても調整が合えば出て行くと思う。乗りづらさがあったのは回転がズレていたからですね。合えば乗りやすくもなると思う。スタートは行きます。(コメント自信度・・★★★)
5A1宮地 元輝
(4445)
佐賀昨日もまあまあいってたし、準優の足も悪くなかった。勝負はできる。全体に良くなってきているし、もう一丁よくなりそうな気配もある。全部を仕上げていきたい。(コメント自信度・・★★☆)
6A1池田 浩二
(3941)
愛知足は悪くはないです。回った感じとかグリップ感が自分の好きな感じになってきている。昨日は起こしで鳴いたのが全て。鳴かないようにして行きたい。外枠なのでちょっとバランスを取って行こうと思います。スタートは練習で合っていれば、鳴かない限り大体は決まると思う。(コメント自信度・・★★☆)

やはり風向と風の強弱、そして潮の状況を気にかけている選手が多く、整備に苦戦したものの妥協せずに満足いくところまで仕上げてきた様子が伝わってきます。
さすがトップレーサーの面々だけあって、整備も直前まで油断抜かりないようです。
あとは優勝戦の風向きや強弱、そして潮にも大きく左右される局面ですが、出走選手のコメントを見るに「メンタルも勝敗に大きく影響するのだろうな」と感じました。
ではコンピューター予想ではどのような予想がされているのでしょうか?
いろいろなデータから導き出された予想を見てみましょう。

コンピューター予想

コンピューター予想

出典:BOAT RACE公式サイト

めずらしいことに、ここまで考察してきたのとは一転して、コンピューターは塩田 北斗選手が1着の確率が高いと予想しています。
そして続くのが、池田 浩二選手と佐藤 隆太郎選手。
ちなみに461(211.7倍)は3連単オッズの28番人気です。
では、どのような結果になったのでしょうか?
SG競争春の大一番「第60回 ボートレースクラシック」の結果を見ていきましょう。

レース結果

レース結果

出典:BOAT RACE公式サイト
  • 超速報 2025 SG 第60回ボートレースクラシック 優勝戦│BOATCAST NEWS 2025年3月30日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official

なんと大荒れの結果となり、5番人気の142で決着。
オッズは16.8倍で1,680円という結果になりました。

スタートは枠なりの進入で、絶好枠の佐藤 隆太郎選手が踏み込んで、コンマ0台の素晴らしいトップスタートからスリットを先行。
そのまま続く1周1マークへ逃げた1号艇・佐藤選手が先マイすると、外を握った4号艇・塩田 北斗選手が強烈な外マイで強襲を仕掛けるも届かず。
その隙に内から3号艇・馬場 貴也選手と2号艇・西山 貴浩選手が差しハンドルで攻め込みを敢行して、順位は143
バックに折り返すと、相棒のモーター・30号機の力ある伸び足を味方につけた1号艇・佐藤選手が抜け出しに成功して、バックストレッチで後続艇にグイグイ差を広げて単騎独走。
後方では、5艇ほぼ差のない激しい2番手争いに発展すると、1周2マークで2番手争いが大きく動きます。
先にターンマークに突入したのは5号艇・宮地 元輝選手と6号艇・池田 浩二選手で、2艇そろって全速ターンで1周2マークを先マイするも外に流れて、その隙に4号艇・塩田選手の見事な差しが決まって一気に前へ出て2番手に浮上すると145
続く2周1マークでは、地元の2号艇・西山選手が追っつけて2番手でターンするも、逆転はかなわずに順位は145のまま。
2周2マークと最終1マークでも、旋回するたびに2号艇・西山選手が果敢に5号艇・宮地選手の3番手を狙って攻め続けますが、なかなか届かずに苦しいレースが続きます。
そして、レースも大詰めの局面、最終2マークで3番手争いの大勢が決します。
バックで猛追してきた2号艇・西山選手が、3番手で先行する5号艇・宮地選手にぴたりとくっつくと、そのままターンで外に膨らんだ宮地選手の懐を差して横に並びます。
そのまま、ゴールまでほぼ横並びの接戦のまま走り抜けた5号艇・宮地選手と2号艇・西山選手の2艇。
そのまま1号艇・佐藤選手が先頭でゴールし、わずかに西山選手の舳先が前へ出たことで142で決着。
地元の期待とプライドを胸に、あきらめずに最後の最後まで果敢に攻め続けて、ついに逆転に成功しました。

この勝利で佐藤 隆太郎選手は悲願のボートレースクラシック初制覇を達成
なお、優勝最有力とされた地元勢の2号艇・西山 貴浩選手と4号艇・塩田 北斗選手は、悲願の地元SG制覇はかなわぬ結果となりましたが、両選手ともに地元・福岡支部所属の代表選手として2人そろって舟券に貢献する活躍を見せられたことは素晴らしかったと言えます。
とくに、道中ずっと1つでも上の着順を狙って攻め続けた2号艇・西山選手の意地とも言うべき走りに心を揺さぶられたファンは多かったことでしょう。

もっとも、地元で開催されるSG競争で故郷に錦を飾りたいと思うのは、全ボートレーサーの夢であり悲願ですから、競艇界でもトップレベルのレーサーが集うシリーズで、優勝戦に駒を進めた西山選手と塩田選手。
両選手ともに自分の持つすべてをかけて優勝を狙って挑んだ結果ですから、これで優勝できなかったとしても、両選手の健闘に敬意を表したいと思えるほどでした。

それにしても、西山 貴浩選手は2024年のグランプリシリーズから連続して優出し、どちらも3着という結果を残していることから、2025年こそは悲願のSG初制覇の期待が大きくなるとともに、塩田 北斗選手も初めてのSG優勝戦で魅せた堂々とした走りは今後の活躍を感じさせるものでした。

開幕前は注目選手に名前もあがらなかった佐藤 隆太郎選手の優勝に驚いた観客が多かったレース。
もちろんコンピューターでさえも想定できなかった事態のため、このレースの着順を読み解くのは至難の業だったことでしょう。
優勝した佐藤 隆太郎選手の“逃げ”に期待して推す声は多数あったものの、単勝オッズで4番人気だった4号艇・塩田 北斗選手が2着、2番人気の西山 貴浩選手が3着という、地元勢を沈めてSG競走4度目の出場となった佐藤 隆太郎選手がSG初優出にして、SG常連レーサーを破って初載冠まで果たすという結末。
残念ながら池田 浩二選手の史上初・3度目の優勝とはなりませんでしたが、東京支部とボートレース界にニュースターが誕生した歴史に残る一戦であったことは間違いありません。

SNSの反応

SNSの反応

若松競艇場では初開催で2度目のナイター開催となった「第60回 ボートレースクラシック」。
佐藤 隆太郎選手が4度目のSG出場にして、SG初優出とSG初優勝をW達成という結果で幕を閉じましたが、SNSではどのような投稿があったのでしょうか。

おめでとうございます』『更なるご活躍を期待しますよお!!』という温かいメッセージのほかに、『東都のニューヒーローが新風を巻き起こし、SG初V!』『東都の新エースが誕生』という言葉が投稿されたところを見ると、多くのファンが活躍を楽しみにしていることが伝わってきました。

そして『優勝戦の逃げ素晴らしかったです!』という、“絶好枠のアドバンテージを存分に見せ付けたイン戦速攻を絶賛するメッセージが多数。
佐藤 隆太郎選手がどれだけ多くのファンから愛されているのかがよくわかる内容です。

それ以上に目立っていたのが、“惜しくも優勝を逃した西山 貴浩選手の優勝を見たかったという声”や“リベンジに期待する投稿”でした。

やはりファン投票で毎年上位にランクインする“ポンコツ会の広告塔”だけあって、その人気と話題性は抜群で、SG競走の常連になりつつあるトップレーサーの貫禄を感じずにはいられません。

そして、まだSG競走でも目立った活躍をできていなかった佐藤 隆太郎選手が今大会で一気に名前を全国区にしたせいか、通常のSG競走の優勝戦に寄せられるコメント数よりも少ないと感じました。

知名度とコメント数・投稿数の関係を考えれば、全国的に圧倒的な知名度を誇り、“競艇界のエンターテイナー”とも称される西山 貴浩選手に対するコメント数が多かったことにも納得がいくでしょう。

それでは、投稿されていた反応の一部を抜粋してご紹介します。

優勝した佐藤 隆太郎選手への祝福の声がたくさん投稿されていました!
佐藤 隆太郎選手におくられた様々なメッセージ
地元のスター・西山 貴浩選手の優勝が見たかったという投稿
今秋に若松競艇場で開催されるボートレースメモリアルで西山 貴浩選手のリベンジを期待するという投稿
出典:東スポ ボートレース

ちなみに、残念ながら地元SGでの初優勝を逃した西山 貴浩選手はボートレースクラシック閉幕後に東スポで連載中の自身のコラム『貴浩西山のキャビらない話』のなかで、技量不足を痛感したこと、応援してくれたファンへの感謝を語っています。

いつも読み手を楽しませるワードセンスの良さに驚くと同時に、あっという間に読み終えてしまうくらい楽しく読ませていただいているので、ご紹介します。
気になった方は、ぜひご一読くださいね。

【貴浩西山のキャビらない話】SGオールスターは技量不足を痛感 皿洗いから出直します!

【貴浩西山のキャビらない話】SGオールスターは技量不足を痛感 皿洗いから出直します!

2022年6月2日 11:00

 皆さま、お元気ですか! 西山貴浩でございます。

 まずはファンの皆さまにあらためてお礼を申し上げたいと思います。SGオールスターで投票していただいた2万4574人の方々、ボートレース宮島のスタンドから温かい声援を送っていただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 オールスターという舞台で貴重な経験もできました。また、皆さまの声援の中でレースができたことが本当に楽しかったし、うれしかったです。選手もみんな「やっぱりスタンドにお客さんがいると違うね。いいね」という話をしていました。このご恩は忘れません。忘れてしまうまでは決して忘れません。

 オールスターは5月29日に終了。30日からボクは30日間のフライング休みに入りました。31日からは早速、ポンコツ会の大庭元明会長が経営するラーメン店「ぎょらん亭」(福岡県中間市)でバイトしています。時給は生ビール一杯です。

 オールスターは技量不足のひと言に尽きますね。エンジンも悪くなかった。やっぱりオールスターとなると、みんなファンから投票してもらっていることもあって、いつも以上に自分の持ち味を出そうとしてきます。前づけもガンガンきました。節間9走のうち枠なりは3走だけ。あとは進入から大変でしたね。優勝した原田幸哉さんもスタート力を存分に発揮していました。SGに出るような選手は持っているものが違いますね。

 伸びが売りの菅章哉クンもすごかったですね。ファンの期待にこたえようとチルト3度を貫き通していました。菅クンが外にいると、すごいプレッシャーを感じます。

 菅クンはオープニングセレモニーも盛り上げてくれました。セレモニーでは菅クンがボートレース鳴門のマスコット「なるちゃん」とともに登場。そしてボクの順番では「なるちゃん」の中に入っていたボクが着ぐるみを脱いでスーパーマンの衣装で登場しました。

 実は前検日の前日22日に菅クンから「なるちゃんの着ぐるみを持って行くので何かやりましょう」と電話があったんです。菅クンは自分の車に「なるちゃん」を積んで宮島に来ました(笑い)。スーパーマンのコスプレ衣装は池田浩二さんと一緒に広島市内で買いました。この衣装も水神祭で倉持莉々ちゃんや平高奈菜ちゃんが使ってくれました。大会を盛り上げることができて良かったと思います。

 ボクの復帰戦は6月30日からの大村です。それまで大庭さんのお店でのバイトをしながら、しっかり練習したいと思います。技量不足を痛感しましたし、後輩の羽野直也、仲谷颯仁にもんでもらいます。

☆にしやま・たかひろ
 1987年5月15日生まれ。福岡支部の97期生。2005年11月の若松でデビュー。2008年9月の若松で初優勝。2020年9月の徳山ダイヤモンドカップでGⅠ初優勝。同年12月にはグランプリ初出場で初優出。SG優勝は未経験。通算42V(GⅠ2V)。2021年の獲得賞金額は7233万4532円。座右の銘は「笑う門には福が来る」。トーク力、開会セレモニーのパフォーマンスはボートレーサーの中でも随一。「ボート界のエンターテイナー」としてレースはもちろん陸に上がってもファンを楽しませている。

引用元:【貴浩西山のキャビらない話】SGオールスターは技量不足を痛感 皿洗いから出直します!

勝利者インタビュー

勝利者インタビュー

佐藤 隆太郎選手、ボートレースクラシック初優勝おめでとうございます!
たくさんの声援に後押しされて掴んだボートレースクラシック初タイトル。
ファンを大切にするコメント、さらに上を目指す誠実な姿勢を見て、応援する観客がより一層増える気配がヒシヒシとしますね。

出典:中日スポーツ
  • ボートレース公式サイトに掲載されていた、勝利者インタビューの内容をご紹介します。
佐藤 隆太郎選手の勝利者インタビュー

(スタートは)よかったです。西山(貴浩)さん時計にして、そうしたら丁度よかったです。西山さんのおかげです(コンマ08)。(ターンマーク回った瞬間は)後ろ見たら離れてたのですごいホッとしました。1コーナー塩田(北斗)さん見えてたんで、そこにまくられないようにだけしっかり回ろうと思って。見えてヤバいヤバいと思ったんですけど、昨日の宮地(元輝)さんに脅かされてるのが(笑)。ターンマークだけ当たらなくてよかったですね。後ろ離れてたんでコケないようにしっかり回ろうと思って。(どの辺で優勝だなと思った?)1周1コーナー回った後ですね。(お客さんも多いなっていう余裕はあった?)2周目からずっと見ながら走ってました。(ガッツポーズはどこでしようと考えた?)2周目のバックでどうやってやればいいのかなと思って。先輩と同期と他県の選手でもレース前「大丈夫だから」って声かけてもらって本当にありがたいです。2日目の段階で足的には結構いい位置狙えそうだったんで、順調な航跡描けてよかったです。年末までにもう一段階、二段階強くなれるように頑張りたいと思います。ウイニングランから自分のために残ってもらって、声かけてもらって本当にありがたいなと思って。選手冥利に尽きます。若松また来た時にはご声援よろしくお願いします。ありがとうございました。

引用元:結果|BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

ボートレースクラシックで優勝した佐藤 隆太郎選手の活躍について西スポ RACE SITE中日スポーツ・スポーツ報知・東スポWEBにまとめられていましたのでご紹介します。
気になった方は、ぜひご一読ください。

【若松ボート(ナイター)SGクラシック】佐藤隆太郎がデビュー11年目でSG初優勝

【若松ボート(ナイター)SGクラシック】佐藤隆太郎がデビュー11年目でSG初優勝
2025/03/30 23:40

優勝カップを手にポーズを取る佐藤隆太郎

 若松ボートのSG「第60回ボートレースクラシック」は30日、12Rで優勝戦が行われ、1号艇の佐藤隆太郎(30)=東京・115期=がイン逃げを決めて快勝。デビュー11年目で記念すべきSG初優勝を達成し、通算では15回目のVを飾った。

 2着は4号艇の塩田北斗、3着は2号艇の西山貴浩と地元の両者が入り、3連単1-4-2は1680円の決着。

 節間の売上額は167億6105万5100円(目標額175億円)だった。

同期や東京支部の面々とともに写真に収まる佐藤隆太郎(中央)

■ヒーロー

 東京支部に新たなSGウイナーの誕生だ。佐藤は4回目のSG出場で、ついに第一関門の予選を突破。しかもそうそうたるメンバーを抑えてのトップ通過という快挙だった。準優も白星を収め、初のSG優勝戦を絶好枠で迎えた。

 「ここでSGを取る、取らないでは大きく違う。自分にプレッシャーをかけていった」。インに陣取った佐藤はコンマ08のトップSを叩き込んだ。スリットからも力強く伸ばして先マイを果たすと、地元の西山貴浩、塩田北斗らの攻めも封じて悠々と一人旅。ゴールの瞬間にはガッツポーズも飛び出し「道中でどうしようかなって考えていました」。ファンサービスを考えるほどの余裕がある圧勝劇だった。

 東京支部のSG制覇は2021年のオーシャンカップ(濱野谷憲吾)以来。「ずっと東京支部は…と言われているのを見てきたので、どうにかしたいなという気持ちはあった」という思いも東京支部に久々のタイトルをもたらした。「家族と、お世話になった長田頼宗さんに優勝を報告したい」。成長を大きく後押ししてくれた師匠への感謝の思いもにじませた。

 今後の目標は「日々強くなって、毎年グランプリに出場できるようになりたい」。見据えるのは今年の年末決戦だけではなく、トップ戦線への定着。東京支部の新たなエースとして、これからも期待に応える活躍を果たしてみせる。

表彰式で2着の塩田北斗(左)、3着の西山貴浩(右)にたたえられる佐藤隆太郎(中央)

■プロフィル

 ◆佐藤隆太郎(さとう・りゅうたろう)1994年5月7日生まれ。東京都八王子市出身。山梨学院大附属高卒。登録番号4847。2014年11月デビューの115期。15年2月に桐生で初1着。17年3月に多摩川で初V。GⅠは4優出。SGは4回目の出場でクラシックは初出場。一般戦を含めた通算は15V。同期は仲谷颯仁、関浩哉、豊田健士郎、野中一平らがいる。166センチ、55キロ、O型。

優勝戦の1周2Mを先頭で回る佐藤隆太郎

引用元:【若松ボート(ナイター)SGクラシック】佐藤隆太郎がデビュー11年目でSG初優勝

佐藤隆太郎がSG初優勝 若松・ボートレースクラシック

佐藤隆太郎がSG初優勝 若松・ボートレースクラシック

2025年4月1日0:00公開

第60回ボートレースクラシックで優勝し、ポーズをとる佐藤隆太郎=ボートレース若松で

 北九州市・若松ボートのナイターSG「第60回ボートレースクラシック」は30日、最終⽇の12Rで優勝戦が⾏われ、1号艇の佐藤隆太郎(30、東京)がコンマ08のトップSで逃げを決め、ビッグ初優出で優勝。賞⾦4200万円を獲得し、同ランクのトップに⽴つとともに、5⽉・まるがめで⾏われるオールスターの優先出⾛権を手にした。
 2着は握って攻めた塩⽥北⽃、3着は最終2Mで宮地元輝に競り勝った地元の西山貴浩が⼊った。
SG初優勝戦でコンマ08のトップS
 東都に新たなヒーローが誕⽣した。SG初のファイナル。極限まで集中⼒を⾼めた佐藤がインからコンマ08のトップSをぶっ放す。地元⻄⼭のこん⾝差しは届かない。握って出る塩⽥も攻めきれない。襲いかかる猛者たちにつけいる隙を⼀切与えない完璧なターン。繊細に、そして⼒強く先頭でゴールすると、右⼿を⾼々と挙げてファンの声援に応えた。
 「実感はないけど、インで勝てて良かった。ほっとしました」。重責を果たし、安どの表情も⾒せるが、「ここで(タイトルを)取ると取らないとでは⼤きく違う」と⾃らに厳しく⾔い聞かせ、重圧をさらに⼒に変えた。
 展⽰からぶっちぎりのタイムをたたき出し、躍進を⽀えた30号機。くしくも年齢と同じ数字にどこか安⼼感を覚えたのかもしれない。「今節はエンジンのおかげ。若松はいつもいいエンジンが引けている」と相性抜群のプールに感謝する。
 東都のエース・浜野⾕憲吾が勝ったオーシャンC(21年)以来のSGタイトルを東京⽀部にもたらし、今後は追う者から追われる者に⽴場が逆転する。そんな⼤先輩の名前を出され「おこがましいです」と恐縮する表情はまだまだ若々しさを感じさせる。
 優勝賞⾦4200万円を獲得し、獲得賞⾦ランクはもちろんトップに躍り出た。「一人の選⼿としてもっと強くなりたい。⽇々強くなり、グランプリにずっと出られるようになりたい」。まだまだ伸びしろはたっぷり。春の夜空にまばゆい輝きを⾒せた⼀番星が、ここからボート界の勢⼒図をどう変えていくのか。楽しみが尽きない。

 佐藤隆太郎(さとう・りゅうたろう) 1994年5⽉7⽇⽣まれの30歳。166センチ、55キロ。⾎液型はO。東京都出⾝。⼭梨学院⼤学付属⾼校卒業。選⼿養成115期⽣、東京⽀部所属。同期には豊⽥健⼠郎、関浩哉、野中⼀平、仲⾕颯仁らがいる。2014年11⽉、多摩川でデビュー(5着)。17年3⽉、多摩川で初優勝。SGは24年・メモリアル(まるがめ)で初出場。25年クラシック(若松)でSG初優出、初優勝。通算優勝回数15回。SG優勝1回。

・地元で悲願ならず 西山貴浩3着
 悲願の地元SG制覇を狙った⻄⼭貴浩は3着だった。1周1マークは2コースからこん⾝の差しハンドルを⼊れたが届かず、道中の猛追も3着が精いっぱいだった。
「エンジンは良かったけど、やっぱり最初から佐藤君の出⽅がすごかった」と振り返った。それでも、地元での奮闘はファンを喜ばせた。年度の関係で、若松では8⽉にメモリアルがある。「エンジンが出ていれば、⾃分でもここまでやれるのは分かった。もっと強くなれると思うし、強くなって8⽉のメモリアルに帰ってきます」とすぐに巡ってくる地元SGでの活躍を誓った。

引用元:佐藤隆太郎がSG初優勝 若松・ボートレースクラシック

【ボートレース】佐藤隆太郎がSG初優勝!…若松・クラシック

【ボートレース】佐藤隆太郎がSG初優勝!…若松・クラシック

2025年3月30日 21時30分

SG初優勝を決めた佐藤

◆SG第60回ボートレースクラシック(30日・ボートレース若松・最終日)

 ボートレース若松のSG「第60回ボートレースクラシック」の優勝戦は30日、第12Rで行われ、1号艇の佐藤隆太郎(30)=東京・115期=がイン速攻を決めてSG初優出V。V賞金4200万円と、来年3月に蒲郡で開催されるクラシックの出場権を手にした。獲得賞金は5783万円を超え、年末の住之江グランプリ(GP)初出場を確実にした。2着は塩田北斗、3着には西山貴浩が入った。

 佐藤が東都の次世代エースに名乗りを挙げた。4度目のSG出場は初モノづくし。準優進出、予選トップ通過、準優1号艇、初優出、優勝戦1号艇とすべて初体験。節イチパワーを味方にして、すべての壁をぶち破った。

 優勝戦は枠なりの3対3。楽なイン起こしからコンマ08のトップスタートを決めるとぐんぐん加速。1マークを真っ先に回ると、ライバルをあっという間に引きちぎった。「エンジンのおかげです。後ろを見たら誰もいなかったのでほっとしました」と汗をぬぐった。

 序盤の連勝で勢いに乗った。30号機は数字のないエンジンだが、動きは常に上位級。前評判の高いエンジンだった。安定板が付き、2周戦だった初日6Rはインからコンマ09のSを決めて逃げた。2日目4Rは4カドからコンマ09のトップSを決めてまくり快勝。「SGでこんないいエンジンは初めて」と手応えを得た。その後も大崩れなく予選トップ通過を果たした。

 昨年から素質が一気に開花した。2020年前期、後期と2期連続でF2になったこともあったが、昨年はFなし。15優出7Vでまるがめメモリアル、戸田ダービー、住之江GPシリーズ戦とSGに3節出場した。

 GPでは同期の関浩哉が優勝戦に進出。その姿に刺激を受けて、「今年はグランプリに出る」と目標を立てて挑んだクラシックで結果を出した。賞金ランクはトップに立ち、年末のGP出場を確実にした。

 この勝利で5月のまるがめオールスター、6月の戸田グランドチャンピオンの出場権も獲得。「日々強くなって毎年GPに出られるような選手になりたい」と宣言。東京支部の新星が、SGロードに新風を巻き起こす。

引用元:【ボートレース】佐藤隆太郎がSG初優勝!…若松・クラシック

【若松ボート・SGクラシック】佐藤隆太郎がSG初制覇「道中はガッツポーズをどうしようと考えていた」

【若松ボート・SGクラシック】佐藤隆太郎がSG初制覇「道中はガッツポーズをどうしようと考えていた」

2025年3月30日 23:11

総理大臣杯を受け取りポーズを決める佐藤隆太郎

 ボートレース若松のSG「第60回ボートレースクラシック」(優勝賞金4200万円)は30日、12Rで優勝戦が行われた。絶好の水面で枠なり3対3で始まったレースはインからコンマ08のトップスタートを決めた佐藤隆太郎(30=東京)が1M出口で一瞬のうちに後続を突き放す圧巻の逃げで独走のゴール。SG4回目の出場にして初優出Vの快挙を成し遂げた。

 20度を越える高い気温に強い風、安定板装着で行われた前検から1週間後――。優勝戦は水面こそ穏やかだったが真冬並みの気温5度。気圧も高く、前検とは正反対のコンディションだ。

 優勝戦に駒を進めたのはSG優勝経験ある馬場貴也、宮地元輝、池田浩二と未経験の佐藤、西山貴浩、塩田北斗。最終決戦は未経験レーサー3人が上位を独占した。6人がボートに乗艇するとピットアウト前だというのに水面際で鈴なりになって観戦する大勢のファンから大歓声があがった。

 ヒートアップした空気にSG初優出の佐藤と塩田は押し潰されるのでは? という不安は杞憂に終わった。ゼロ台の快ショットで飛び出した佐藤とカドのぞいて果敢に仕掛けた塩田のワンツー。ボートレースは現在進行形で進化していることを実感させる。

 とりわけ一瞬で決着をつけた佐藤の逃げは素晴らしいの一言。「スタートは放り放り。塩田さんが見えたので握り気味のターンになったけど、後ろを見たら誰もいなかったのでホッとした。道中はガッツポーズをどうしようと考えていた」と快速30号機の後押しがあったにしても余裕のレースだった。

 東京支部は〝ポスト浜野谷憲吾は誰か〟が十年来のテーマで何人もの名前が挙がったが、浜野谷以外でSGを取ったのは2015年GPシリーズの長田頼宗以来。大物感では佐藤が一番かもしれない。本人も「ずっと東京支部は…、と言われ続けてきたので何とかしたい気持ちはあった。今後は日々、強くなって毎年グランプリに出場できるようになりたい!」と東京支部を引っ張る新エースに名乗りをあげた。

引用元:【若松ボート・SGクラシック】佐藤隆太郎がSG初制覇「道中はガッツポーズをどうしようと考えていた」

ボートレース公式YouTubeチャンネルから、佐藤 隆太郎選手の優勝者インタビューをご覧ください。

  • 超速報 2025 SG 第60回ボートレースクラシック 優勝者インタビュー│BOATCAST NEWS 2025年3月30日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official
レース考察

レース考察

「第60回 ボートレースクラシック」優勝決定戦における勝利のカギとなったのは、佐藤 隆太郎選手が“節イチ”とも称された相棒のモーター・30号機の底力をしっかりと引き出しきったことでしょうか。

そして、4度目のSG競走出場とは思えない強靭なメンタルと見事な走りっぷりで、予選をトップ通過して、SG初優出とSG初優勝までをW達成した勢いはすさまじく、誰も止めることができなかった感じが伝わってきます。

開幕前は話題にものぼってこなかった佐藤 隆太郎選手がボートレースクラシックのタイトルを獲得するなんて想像できた人がどれほどいたことでしょう?

きっと、そんな未来を思い描いた観客は私も含めてほとんどいなかったのではないかと思います。
それくらいノーマークな存在だった佐藤 隆太郎選手が、若さと勢いを武器に東京支部を引っ張っていくニュースターに名乗りを上げたことは競艇界においても注目事項だったはず。

SG競走と言えど、常連レーサーだけが優勝に近い存在ではないこと、誰にも必ず希望を叶えるチャンスが訪れることを佐藤 隆太郎選手はしっかりと体現してくれたと言っていいでしょう。
観客席からの多くの拍手があがる印象的なレースでした。

出典:西スポ RACE SITE
  • ボートレース公式サイトに掲載されていた、レース考察の内容をご紹介します。

唯一0台でスリットを超えた佐藤がイン速攻! まくらせず差させずのターンを繰り出し、あっという間に1マークを旋回。しっかり押し切った佐藤がバックストレッチで早々にリードを確保します。佐藤は続く2マークも先マイすると、首位の座を揺るぎないものに。プレッシャーを跳ね除け、見事な逃走劇を披露した佐藤がトップでフィニッシュ。ボートレースクラシックを初制覇しています。

引用元:レース一覧|BOAT RACE オフィシャルウェブサイト
  • 中日スポーツに掲載されていた、優勝戦を戦い終わった優出メンバーのコメントをご紹介します。
  • 【塩田北斗(2着)】
    悔しい。完敗。スタートが全てです。仕上がりはバッチリで、ダッシュを乗せればチャンスがあると思っていた。全速では⾏けたけど、ゼロ台は⾏かないときつかった。やれることが何もなくて、あれ(外マイ追⾛)が精ぱい。次、頑張ります。
  • 【西山貴浩(3着)】
    エンジンは良かったけど、やっぱり最初から佐藤君の出⽅がすごかった。エンジンが出ていれば、⾃分でもここまでやれるのは分かった。もっと強くなれると思うし、強くなって8⽉のメモリアルに帰ってきます。
  • 【宮地元輝(4着)】
    調整を⾜に振り過ぎた分、3着(3周2Mで逆転を許す)を守れなかった。お客さんに申し訳ない。最悪ではないけど、ちょっと消化不良。とにかく申し訳なかったです。
  • 【池田浩二(5着)】
    新品のリングを入れてペラも大幅に叩いて、結局は元の形に戻った。足は全く悪くなかったし、これはいいエンジンだと思う。6コースで展開がなかったので、この結果は仕方ない。
  • 【馬場貴也(6着)】
    1番(佐藤)にも4番(塩田)にもかなり伸びられたし、足が違い過ぎた。出足には自信を持っていけたけど、方向が違ったのかも。Sは自分なりには行けました。

引用元:【若松ボート(ナイター)SGクラシック】6着の馬場貴也 「周りの出方が違い過ぎた」/戦い終わって|ボートレースニュース|ボートレースTOP|西スポレースサイト

まとめ

出典:第60回ボートレースクラシック特設サイト

今大会の優勝戦では見事なイン戦速攻と冷静なレース展開で佐藤 隆太郎選手が4度目のSG出場にして、SG初優出とSG初優勝をW達成してボートレースクラシックのタイトル初載冠を果たしました。

そのほかにも、今シリーズは佐藤 隆太郎選手にとっての初めてが目白押しで、SG競争における“準優進出・予選トップ通過・準優1号艇・初優出・優勝戦1号艇”とすべて初体験だったそうです。

そんなプレッシャーをはねのけて、節イチを誇るパワーモーターを味方に、すべての壁をぶち破って、2021年に東都のエース・浜野⾕ 憲吾選手が獲得したオーシャンカップ以来のSGタイトルを東京⽀部にもたらしました。

それによって、東京支部の十年来のテーマである『ポスト浜野谷憲吾は誰か?』の疑問に、2015年グランプリシリーズでSG制覇を果たした長田 頼宗選手以来、10年ぶりの快挙で堂々と東京支部を引っ張る新エースとして名乗りをあげたのです。

そのことについて、佐藤選手ご本人は次のように今後の目標を語っています。

佐藤 隆太郎選手

ずっと「東京支部は…」と言われ続けてきたので何とかしたい気持ちはあった。
今後は日々、強くなって毎年グランプリに出場できるようになりたい!

今シリーズ優勝戦の結果、組番の142は5番人気、3連単のオッズは16.8倍で1,680円の本命決着
追い風3メートル、波高3センチという穏やかとは言い難い水面で、気温5℃という極寒のコンディションでしたが、水上での熱い戦いに胸が躍ったボートレースファンが多かったことと思います。

丸亀オールスター・徳山オーシャンカップが四国で、若松メモリアル・福岡チャレンジカップが九州で開催されるなど、ビッグレースがまだまだ目白押しの2025年。
艇界屈指のレーサーによるトップレベルの戦いはまだ始まったばかり!
これから年末に向けてボートレースファンの期待はますます高くなっていくことでしょう。

  • ボートレースクラシックは年明け1番最初(毎年3月下旬)に開催される
  • SG競走の中でも格式高い「GRANDE5」の初戦にあたる
  • 正式名称は「総理大臣杯争奪 鳳凰賞競走
  • 前年のSG・PG1・G1・G2の優勝者やG3以下における優勝回数の多い選手など52名に出場資格が与えられる
  • 優勝賞金は4,200万円
  • 2025年の第60回ボートレースクラシックは、3月25日〜30日までの6日間ボートレース若松で開催
  • ドリーム戦に出場する選手は、選出順位の上位5名主催者推薦選手1名の計6名
  • 注目選手は、毒島 誠選手(4238)馬場 貴也選手(4262)茅原 悠紀選手(4418)池田 浩二選手(3941)吉川元浩選手(3854)桐生順平選手(4444)
  • 2025年は佐藤 隆太郎選手がSG初優出とSG初優勝をW達成して、ボートレースクラシック初制覇を果たした
  • 組番の142は5番人気、3連単のオッズは16.8倍で1,680円の本命決着

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