2023年度の売上が過去最高額を更新したことにより、4月1日以降のSG・PG1・G1の優勝賞金がアップされました。
昨年度はグランプリの1,000万円増(1億1,000万円)をはじめ、SG・PG1・G1が100万円ずつ増額されたばかり。
それから僅か1年でさらに増額されることが決まりました。
ボート選手の賞金は、毎年選手会と全国モーターボート施行者協議会の話し合いによって決められます。
ボートレースの前年度の売上額に応じて、選手賞金が上下する仕組みです。
2023年度のボートレースの売上は、過去最高額の2兆4220億円でした。
前年度比で100.3%と0.3%の微増ですが、売上は年々アップしています。
そうした背景もあって、SG・PG1・GIの優勝賞金が増額されることが決定しました。
グランプリは前年と同額の1億1,000万円ですが、他のSGは200万円アップ、G1は100万円(地区選手権は50万円)のアップです。
2024年4月16日から鳴門競艇場で開催される「第25回マスターズチャンピオン」の優勝賞金は、前年度より100万円増額されて1,300万円になります。
2024年度の優勝賞金
2023年に続き、2年連続で優勝賞金がアップすることになったボートレース界。
競艇選手にとっては嬉しい決定であることは確実でしょう。
では実際に優勝賞金はどれくらいの増えたのでしょうか。
各グレードにおける優勝賞金の増加額とともに、実際の優勝賞金額をレースごとにみていきましょう。
SG競争の賞金額
SG競争 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 3年間の増加額 |
---|---|---|---|---|
グランプリ | 1億1,000万円 | 1億1,000万円 | 1億円 | 1,000万円 |
グランプリシリーズ | 2,000万円 | 1,800万円 | 1,700万円 | 300万円 |
ボートレースクラシック | 4,200万円 ※実際の適用は2025年開催から | 4,000万円 ※実際の適用は2024年開催から | 3,900万円 | 300万円 |
ボートレースダービー | 4,200万円 | 4,000万円 | 3,900万円 | 300万円 |
ボートレースオールスター | 4,200万円 | 4,000万円 | 3,900万円 | 300万円 |
ボートレースメモリアル | 4,200万円 | 4,000万円 | 3,900万円 | 300万円 |
グランドチャンピオン | 3,600万円 | 3,400万円 | 3,300万円 | 300万円 |
オーシャンカップ | 3,600万円 | 3,400万円 | 3,300万円 | 300万円 |
チャレンジカップ | 3,600万円 | 3,400万円 | 3,300万円 | 300万円 |
この3年間で増額した優勝賞金の総額は3,400万円にのぼります。
そして2024年はグランプリを除く全SGレースがそれぞれ200万円ずつ増額しています。
振興会会長賞メダル対象のGRANDE5(クラシック・オールスター・メモリアル・ダービー)は4,200万円、グランドチャンピオン・オーシャンカップ・チャレンジカップは3,600万円となりました。
昨年1,000万円アップしたグランプリの優勝賞金は据え置きとなりましたが、グランプリシリーズは200万円増額して2,000万円となっています。
PG1競争の賞金額
PG1競争 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 3年間の増加額 |
---|---|---|---|---|
クイーンズクライマックス | 1,700万円 | 1,600万円 | 1,500万円 | 200万円 |
BBCトーナメント | 1,300万円 | 1,200万円 | 1,100万円 | 200万円 |
マスターズチャンピオン | 1,300万円 | 1,200万円 | 1,100万円 | 200万円 |
ヤングダービー | 1,300万円 | 1,200万円 | 1,100万円 | 200万円 |
レディースチャンピオン | 1,300万円 | 1,200万円 | 1,100万円 | 200万円 |
スピードクイーンメモリアル ※2025年2月新設・初開催 | 1,300万円 | — | — | — |
この3年間で増額した優勝賞金の総額は1,000万円。
そのほかに2025年2月に新設されることが決定した「スピードクイーンメモリアル」の優勝賞金200万円を加えると、合計額は1,200万円。
2024年は全てのプレミアムG1の優勝賞金が100万円ずつ増額しています。
プレミアムG1競走で優勝賞金が最高額のクイーンズクライマックスは前年から100万円増額の1,700万円、そのほかのレースは1,200万円から1,300万円に増額されました。
G1競争の賞金額
PG1競争 | 2024年 | 2023年 | 2年間の増加額 |
---|---|---|---|
各場の周年記念 | 1,200万円 | 1,100万円 | 100万円 |
高松宮記念 | 1,100万円 | 1,000万円 | 100万円 |
ダイヤモンドカップ | 1,100万円 | 1,000万円 | 100万円 |
各場の地区選手権 | 630万円 | 580万円 | 50万円 |
この2年間で増額した優勝賞金の総額は350万円。
2024年のG1競争は地区選手権のみ50万円増額となり、それ以外のレースは一律100万円の増額になっています。
G1競走で最も優勝賞金が高い周年記念は1,200万円、高松宮記念・ダイヤモンドカップは1,100万円、地区選手権は580万円から630万円に増額されました。
G2競争の賞金額
G1競争 | 2024年 | 2023年 | 2年間の増加額 |
---|---|---|---|
ボートレース甲子園 | 500万円 | 470万円 | 30万円 |
レディースオールスター | 490万円 | 460万円 | 30万円 |
モーターボート大賞 | 490万円 | 460万円 | 30万円 |
秩父宮妃記念杯 | 490万円 | 460万円 | 30万円 |
レディースチャレンジカップ | 490万円 | 460万円 | 30万円 |
この2年間で増額した優勝賞金の総額は150万円。
2024年のG2競争は全てのレースで一律30万円の増額になっています。
G1競走の優勝賞金が最高額のボートレース甲子園のみ500万円、そのほかのレースは490万円に増額されました。
一般競争の賞金額
一般競争 | 2024年 | 2023年 | 2年間の増加額 |
---|---|---|---|
GW・お盆・年末年始 | 168万円 | 160万円 | 8万円 |
一般戦(1号賞金場) | 80万円 | 77万円 | 3万円 |
一般戦(2号賞金場) | 100万円 | 99万円 | 1万円 |
GW・お盆・年末年始に開催するタイトル戦は8万円増額した168万円、そのほかの一般戦については1号場が80万円、2号場が100万円に増額されました。
一般戦の賞金は1日の平均売上で決められる「1号賞金場」 「 2号賞金場」によって若干の違いがあります。
基準を満たしていない場は1号賞金場、超えている場合は2号賞金場となります。
全国24競艇場の賞金場の推移
全国24か所の競艇場がどの賞金場に該当するのか、過去3年分の推移をご紹介します。
競艇場 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|
桐生 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
戸田 | 1号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
江戸川 | 1号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
平和島 | 2号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
多摩川 | 2号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
浜名湖 | 1号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
蒲郡 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
常滑 | 1号賞金場 | 2号賞金場 | 1号賞金場 |
津 | 1号賞金場 | 1号賞金場 | 1号賞金場 |
三国 | 2号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
びわこ | 1号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
住之江 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
尼崎 | 1号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
鳴門 | 1号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
丸亀 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
児島 | 1号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
宮島 | 1号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
徳山 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
下関 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
若松 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
芦屋 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
福岡 | 1号賞金場 | 1号賞金場 | 2号賞金場 |
唐津 | 1号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
大村 | 2号賞金場 | 2号賞金場 | 2号賞金場 |
競艇場には「1号賞金場」と「2号賞金場」があり、1日の平均売上金額が基準を超えれば2号、下回れば1号に分類される仕組みとなっています。 ※金順については、後述しておりますのでご確認ください・
ここ3年ほどは賞金が高い2号賞金場が減少して、1号賞金場から2号賞金場になりづらい傾向が顕著です。
その証拠に2号賞金場は年々減少していることがわかります。
【2号賞金場の推移】
- 2022年度:22場
- 2023年度:17場
- 2024年度:12場
ではなぜ2号賞金場が減少しているのでしょうか?
その理由は『2号賞金場になりづらいこと』でしょう。
その一員として、各競艇場が達成すべき1日の平均売上金額のボーダーが年々上がっていることがあげられます。
【2号賞金場になるための1日平均売上金額のボーダーライン】
- 22年度:3億5000万円
- 23年度:3億9000万円
- 24年度:4億4500万円
SG競争やG1競走の開催される競艇場は2号賞金場になりやすいのに対して、一般戦を主とする競艇場は1号賞金場が多いことがわかります。
やはり売り上げの高いグレードレースを優遇する傾向が強く表れており、一般戦に関しての優遇はあまり感じられないといった印象です。
全国24の競艇場の中で4年連続1位を維持している大村競艇場は、2023年度の年間売上金額が1746億6,000万円。
その金額で平均売上金額を計算すると、1日当たり約4億7,721万円となりますので、言わずもがな2号賞金場です。


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