グランドチャンピオンとは?2024年の出場選手・出場条件・賞金・歴代優勝者・予想のコツ・レース結果まで大解説!!

ボートレースで年間を通して8回開催されるSGレース。

そのなかでも“SGの中のSG”と呼ばれる「グランドチャンピオン」は、選び抜かれたトップレーサーたちによってハイレベルなレースが争われることで知られています。

今回はグランドチャンピオン出場条件選出方法過去の優勝選手などについて解説するとともに、2024年に開催される「第34回 グランドチャンピオン」についても紹介していきます。

この記事を読むとわかること
  • グランドチャンピオン決定戦はどんなレース?
  • 出場条件は?
  • グランドチャンピオンの優勝賞金は3,600万円
  • 歴代の優勝選手は?
  • 【2024年】グランドチャンピオン最新情報
目次

グランドチャンピオン決定戦はどんなレース?

毎年6月下旬から7月上旬頃に開催されるSG競走が「グランドチャンピオン(GRAND CHAMPIONSHIP)」。※略称は「グラチャン
正式名称は「グランドチャンピオン決定戦競走」といいます。

グランドチャンピオンは、1991年にモーターボート競走法40周年を記念して新設されたボートレースのSG競走の一つで、SG競走の中では比較的新しい大会です。

そのため、ボートレースの5大SG(クラシック・オールスター・メモリアル・ダービー・グランプリ)よりも歴史が浅いため「GRANDE5」には含まれません

2014年からは通称名の「グランドチャンピオン」の表記に変更されるとともに、「GC」と短縮されることもあり、よく耳にするのは略称の「グラチャン」でしょう。

SG競走での優出や得点上位という結果を残さなければ出場資格が得られないため、本大会でのSG初出場は不可能。

そのため「SGの中のSG」と呼ばれ、限られたトップレーサーたちによる最高にハイレベルな戦いが繰り広げられます。

グランドチャンピオン決定戦はBOAT RACE公式サイトで「SGで活躍した選手が顔を揃える、SGの中でも特にレベルの高いレース」と紹介されており、その影響もあって「SGの中のSG」と言われるようになったようです。

グランドチャンピオンに出場できる条件は?

グランドチャンピオンは、前年度のSG競走の優出者得点上位者が出場することのできるレースです。

そのため、グランドチャンピオンに選出された選手は、SG競走で優勝や優出などの活躍をした選手ということが一目でわかります。

トップレーサー中の頂点を決めるような“実力重視”の大会ですから、出場選手にとっては是が非でも獲得したいタイトルと言えるでしょう。

選考期間(=成績対象期間)は、開催前年の4月1日から開催年の3月31日までとされており、4月上旬計52名の出場選手が選出されるのが恒例。

ただし出場条件を満たしていても、出走回数不足などの選出除外条件があるため、注意が必要です。

選考期間は、開催前年の4月1日から開催年の3月31日までとされていますが、選考条件が“”選考期間内のSG競争”とされているため、実際のところは「前年のグランドチャンピオンから当年のボートレースクラシックまで」ということになります。

出場条件は?

グランドチャンピオン決定戦の出場資格が得られる条件は以下のとおりです。

  • 【優先出場】前年度のグランドチャンピオン優勝者(1名)
  • 【優先出場】前年度のボートレースグランプリ優勝戦出場者(6名)
  • 【優先出場】直前のSG競走・ボートレースオールスター優勝者(1名)
  • 選考期間内におけるSG優勝戦完走者
  • 選考期間内におけるSG予選得点上位者 ※同点の場合は上位着順の多い選手

ただし、優先出場選手以外は、開催年の前期の級別がA1級であることと、160走以上の出走回数が必要となるため、両方の条件をクリアできるのは必然的に強い選手のみ。

しかも、現在はA1級を維持するには前年5月から10月の級別審査で90走以上が必要となるなど、その条件が厳しく設定されているため、資格を得るためのハードルはとても高いと言えるでしょう。

よって、グランドチャンピオンに出場できるのは「SGで上位進出した選手」のみ。
だからこそ、真に実力を持った選手達によるハイレベルなレースが繰り広げられるのです。

選出除外

上記の出場資格を満たしていても、以下に該当する選手は選出除外となってしまうので注意が必要です。

  • 開催年前期にA1級でない選手、出走回数不足の選手 ※優先出場選手は除く
  • 前々年のグランドチャンピオンから開催年のボートレースオールスターまでのSG優勝戦で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手
  • 前年のグランプリ(トライアル・順位決定戦)で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手
  • 選考期間からグランドチャンピオン決定戦前検日までに褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手 ※一部を除く
  • 病気や負傷等により出場を辞退した選手

これらの厳しい条件をクリアした、超一流の選手だけが出場できるグランドチャンピオン。
A1級以外の選手は出場できないなど、厳しい出場条件が設定されていることが「SGの中のSG」と呼ばれる所以です。

出場取消

4月上旬に出場選手52名に選出されても、出場取消となってしまう条件もあります。

  • 開催年のボートレースオールスターの準優勝戦および優勝戦で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手
  • グランドチャンピオン前検日までに褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手 ※一部を除く
  • 負傷、病気等により出場を辞退する申出があった選手

2024年の「第34回 グランドチャンピオン」では、守屋 美穂選手(4482・岡山)がオールスター準優勝戦でのフライング罰則でグランドチャンピオンの出場取消に。
代わりに予備で控えていた萩原 秀人選手(4061・福井)が繰り上がり出場となりました。

優勝賞金は3,600万円

グランドチャンピオンは、SG競走のなかでも格式高いとされる「GRANDE5」には含まれないものの、GRANDE5に次いで6番目に優勝賞金の高いSG競走です。

2023年にこれまでの3,300万円から100万円の増額をして3,400万円になりましたが、2024年4月からはさらに200万円増額されたことで、優勝賞金は3,600万円になりました。

優出者6名の賞金額を以下にまとめました。

順位優勝戦
1着3,600万円
2着1,400万円
3着1,050万円
4着880万円
5着830万円
6着780万円

2着の賞金が1,400万円、6着でも完走すれば780万円という、高額な賞金を手にすることができるのです。

同じく優勝賞金が3,600万円のSG競走は、グランドチャンピオンの他に「オーシャンカップ」と「チャレンジカップ」があります。

2024年4月からSG・PG1・G1競走の賞金が一律200万円増額され、これまでの4,000万円から4,200万円になった。
賞金の2年連続の増額は、ボートレースの売り上げが年々伸びている証ともいえます。

毎年大盛況!グランドチャンピオンの売上額は?

ナイター開催やネット投票が増え、ここ数年売り上げをぐんぐんと伸ばしているボートレース業界。

そのなかでもSG競走の売り上げは群を抜いて高くなっています。
グランドチャンピオンの売り上げもここ数年、一節間で130億~150億円を超える売上額となっています。

今までの売上額を下記にまとめました。

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開催年開催場売上目標グランドチャンピオン節間総売上額前年比
2024年尼崎145億円160億3332万7400円+13.2%
2023年徳山130億円141億5921万3700円+2.2%
2022年唐津150億円138億6029万5600円-8.0%
2021年児島140億円150億7166万4500円+2.9%
2020年宮島100億円
(無観客開催)
146億5161万1900円+37.5%
2019年多摩川105億円106億5624万0500円+15.8%
2018年徳山93億円92億0523万0500円-0.1%
2017年鳴門90億円92億1591万7700円-18.4%
2016年蒲郡
(ナイター)
110億円113億0004万9700円+21.3%
2015年宮島93億円93億1768万900円-1.2%
2014年浜名湖95億円94億2820万4900円-6.9%
2013年常滑100億円101億2225万5700円-1.1%

売上額は年々増え続けて、160億円を超えるくらいの大盛況。
過去最高額の売上額となった2024年は、5年前の2019年の1.5倍となる160億円を記録しています。

2022年には一度売り上げを落としていますが、主な要因は“永井 彪也選手・丸野 一樹選手・平本 真之選手・秦 英悟選手”のフライングによるもので、2025年も目標を上回る売上額が見込めるでしょう。

ここ数年は一開催で140億円を超える売上額!ボートレースの人気の高さがうかがえます!

グランドチャンピオンの歴史

グランドチャンピオンが創設されてから現在までの歴史についても簡単にご紹介します。

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1991年 6月20日〜25日「第1回 グランドチャンピオン決定戦競走」が開催
2001年第11回大会では寺田 千恵選手が女子ボートレーサーとして史上初のSG競走優勝戦進出を果たした(5着)
2002年第12回大会では西島 義則選手と熊谷 直樹選手が優勝戦で揃ってフライングを犯して返還欠場
本来の売上額だった26億2427万2400円のうち92.8%にあたる24億3513万3800円が返還され、フライングによる返還で史上最高額となった
2011年第21回大会ではこの年の3月11日に発生した東日本大震災の被災地支援競走として開催
本来は同年3月のボートレースクラシックも対象であったが、開催中止でそれを除いた7つのSG競走の予選総得点で選手の選考が行われた
2012年第22回大会では前年度中止になったボートレースクラシックの代替開催である「東日本復興支援競走」を加えた9つのSGで選考が行われた
2019年第29回大会からは優勝者にボートレースバトルチャンピオントーナメント(BBC)の優先出場権が与えられるシステムが加わった
2020年第30回大会では、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、無観客開催措置が取られた
2021年第31回大会についても、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、岡山県在住者以外は原則として入場不可となった

過去10年間の歴代優勝者

過去10年間のグランドチャンピオンの優勝者を以下にまとめました。

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開催回数優勝戦実施日開催場優勝者登録番号支部決まり手
第34回2024年6月30日尼崎土屋 智則4362群馬逃げ
第33回2023年6月25日徳山磯部 誠4586愛知逃げ
第32回2022年6月26日唐津池田 浩二3941愛知抜き
第31回2021年6月27日児島前本 泰和3573広島逃げ
第30回2020年6月28日宮島徳増 秀樹3744静岡逃げ
第29回2019年6月23日多摩川柳沢 一4074愛知逃げ
第28回2018年6月24日徳山白井 英治3897山口逃げ
第27回2017年6月25日鳴門石野 貴之4168大阪逃げ
第26回2016年6月26日蒲郡山崎 智也3622群馬まくり
第25回2015年6月28日宮島山崎 智也3622群馬逃げ
第24回2014年6月29日浜名湖菊地 孝平3960静岡まくり
第23回2013年6月30日常滑太田 和美3557奈良逃げ

過去10年間の優勝選手には、ボートレース界を代表するトップレーサー達が名を連ねています。
2015年と2016年の山崎 智也選手の2連覇は印象的ですが、2012年と2013年にも太田 和美選手が2年連続優勝を果たしました。

グランドチャンピオンの優勝決定戦において、優勝者はインコースからの逃げで勝利する選手がほとんど。
このことから、開催場に限らず、有利な枠番である1号艇の信頼度が高いと言えるでしょう。

【2002年】史上最高額!24億円超のフライング返還

2002年のグランドチャンピオンで、ボートレース史上最高額となる24億円を超える金額がフライングによって返還されるというアクシデントが発生しました。

優勝戦で1号艇の西島 義則選手(3024・広島)と2号艇の熊谷 直樹選手(3200・東京)が揃ってフライング。
これにより、このレースの売上げ額である26億2427万2400円の92.8%にあたる、24億3513万3800円が返還される事態となってしまったのです。

史上最高額のフライング返還となった第12回大会の優勝戦は、以下の動画でご覧になれます。

  • SG 第12回 グランドチャンピオン決定戦:優勝 今垣光太郎
出典:【公式】ボートレース大村(メインch)

2023年グランドチャンピオンの優勝決定戦に出場した選手は?

2023年6月20日~25日に徳山競艇場で開催された「第50回 グランドチャンピオン」。
前回大会の優勝戦出場メンバーをおさらいしてみましょう。

優勝戦メンバーを以下にまとめました。

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枠番氏名(フリガナ)登録番号支部級別
1磯部   誠(イソベ マコト)4586愛知A1
2石野  貴之(イシノ タカユキ)4268大阪A1
3平本  真之(ヒラモト マサユキ)4337愛知A1
4坪井  康晴(ツボイ ヤスハル)3959静岡A1
5池田  浩二(イケダ コウジ)3941愛知A1
6茅原  悠紀(カヤハラ ユウキ)4418岡山A1
出典:BOAT RACE公式サイト
出典:BOATRACE公式

優勝戦の結果は124(9.7倍)となり、1号艇の磯部 誠選手がコンマ15のスタートながら、絶好枠から見事にイン戦速攻で押し切って、自身初のSGタイトルを獲得しました。

さらに、注目したいのはこの優勝決定戦に出走した6名のうちの半数が愛知支部の選手であることです。
愛知支部の総大将である池田 浩二選手をはじめ、ゴールデンレーサー賞を史上8人目に受賞した平本 真之選手、2020年4月に29歳という若さで完全優勝という偉業を達成した磯部 誠選手。
愛知支部の選手層の厚さがよくわかるレースとなりました。

また、磯部 誠選手は2023年にグランドチャンピオンのタイトルを獲得したことで、平成生まれのボートレーサーとして初めてSGレースで優勝し、全グレードレース制覇を達成しています。

2023年のグランドチャンピオン優勝者は「磯部 誠選手」

続いて、優勝した磯部 誠選手についても、簡単にご紹介しようと思います。

名前
(フリガナ)
磯部 誠
(イソベ マコト)
登録番号4586
生年月日1990年9月8日
身長172cm
体重53㎏
血液型A型
支部愛知
出身地愛知県
登録期105期
級別A1級


磯部 誠選手愛知支部所属の105期
105期で真っ先に頭角をあらわし、2020年4月に29歳という若さで完全優勝という偉業を達成。

2022年と2023年には競艇界最高峰のSG・グランプリに出走し、2年連続のSG優出から舟券に絡む大健闘で強烈な印象を与えたのは記憶に新しいところです。

さらに、2023年5月にはデビューから13年6か月にして通算1000勝、同年6月には平成生まれのボートレーサーとして初めてSGレースを優勝したことで全グレードレース制覇を達成しました。

2年連続でグランプリ優出し、次世代のボートレース界を牽引する存在として、活躍を期待される選手です。

  • 超速報 2023 SG グランドチャンピオン 優勝戦│BOATCAST NEWS 2023年6月25日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official
  • 超速報 2023 SG グランドチャンピオン 優勝者インタビュー│BOATCAST NEWS 2023年6月25日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official

2023年グランドチャンピオンのドリーム戦メンバーは?

ドリーム戦メンバーとして選出されるのは、選出順位の上位6名の選手。
枠番についても選出順位の上位6名から内枠から割り当てられるため、いかにSG競争で活躍できるか(=選出得点)が重要になりますね。

2023年のグランドチャンピオン選出順位上位となった、ドリーム戦メンバーをご紹介していきます。

出典:BOAT RACE公式サイト
枠番氏名(フリガナ)登録番号支部選出得点
1池田  浩二(イケダ コウジ)3941愛知290点
2磯部   誠(イソベ マコト)4586愛知276点
3毒島   誠(ブスジマ マコト)4238群馬269点
4菊地  孝平(キクチ コウヘイ)3960静岡267点
5羽野  直也(ハノ ナオヤ)4831福岡250点
6馬場  貴也(ババ ヨシヤ)4262滋賀249点
出典:BOAT RACE公式サイト
出典:BOAT RACE公式サイト

SG競争で最も活躍したことから選出得点が1番高く、絶好枠を手にしたのは池田浩二選手
ドリーム戦の結果は126(18.2倍)となり、コンマ14の好スタートから池田 浩二選手が1周1マークを先マイ。
まくらせず、差させずの完璧な旋回を披露すると、直線でグイグイ艇を伸ばして他艇を突き放します。
あっさりと安全圏に突入した池田 浩二選手は、以降も手綱を緩めることなく航走。
弟子の磯部 誠選手の猛追からも難なく逃げ切って、ドリーム戦で快勝しました。

SG競争で活躍するほどの強者ぞろいのドリーム戦。
豪華な出場メンバーで争うレース、見惚れるほどの操縦テクニックは必見です。

  • SGの中のSG グラチャンドリーム戦を制したのは誰だ?!│BOATCAST NEWS 2023年6月20日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official

2024年のグランドチャンピオンは尼崎で開催!

第34回大会となる2024年のグランドチャンピオンは、6月25日〜30日の6日間ボートレース尼崎で開催されます。

グランドチャンピオンが尼崎競艇場で開催されるのは、1997年の第7回大会以来27年ぶり

2024年3発目となるSG競走で、尼崎の水面からどんなドラマが待っているのでしょうか。
トップレーサー達によって繰り広げられる熱いバトルに大注目です!

出典:ボートレース尼崎X

ボートレース尼崎の特徴は?

出典:ボートレース尼崎公式サイト

尼崎競艇場(ボートレース尼崎)は、兵庫県にある屈指の静水面として知られる競艇場です。


1コース1着率は全国平均よりも少し高く、かつては3・4コースが強いセンタープールと呼ばれていましたが、最近ではインが先攻めをするため、以前ほどその傾向は強くないようです。

淡水の水面は海水に比べて硬くて船が跳ねやすく、ターンを外しやすいため、乗りにくい水面だと言われます。

しかし、尼崎の水面は技が利きやすいと選手から好評を博しており、遠征組の選手でも本来の実力を発揮できる水面なのです。

そのため、大半のレースがスピード戦になりやすく、モーターの気配が良い艇スタートタイミングが早い選手を狙うのがおすすめ。

また、淡水は浮力が小さいので、体重の重い選手がスピードを出しにくいという特徴があります。
そのため、同じ勝率の選手がいるときは、体重の軽い選手の評価を上げてみてください。

予想する際は、スタート展示の行き足や周回展示のかかりにも注目して予想を立てるとよいでしょう。

出典:ボートレース尼崎公式サイト
出典:ボートレース尼崎公式サイト
出典:BOAT RACE公式サイト
出典:ボートレース尼崎公式サイト
出典:BOAT RACE公式サイト

第34回大会に出場する選手は?

2024年のグランドチャンピオンに出場する選手は、前年のグランドチャンピオン優勝者グランプリ優勝戦出場者直前のボートレースオールスター優勝者が中心となります。

冒頭でご紹介したとおり、参加資格は以下の条件をクリアした実力者に与えられます。

  • 【優先出場】前年のグランドチャンピオン優勝者(1名)
  • 【優先出場】前年のボートレースグランプリ優勝戦出場者(6名)
  • 【優先出場】直前のSG競走ボートレースオールスター優勝者(1名)
  • 選考期間内におけるSG優勝戦完走者
  • 選考期間内におけるSG予選得点上位者 ※同点の場合は上位着順の多い選手

尼崎競艇場で開催される「第34回 グランドチャンピオン」の出場選手が下記の52名に決定しました。
さっそく、出場選手の一覧を見てみましょう。

第34回グランドチャンピオン 出場選手選出順位表
(開催期間:令和6年6月25日~30日)
(成績対象期間:令和5年4月1日から令和6年3月31日)

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優先出場・順位登録
番号
氏名支部得点SG
予選
回数
SG
優出
完走
SG
優勝
出場
回数
備考
前年度優勝者4586磯部   誠愛 知27344312504年連続4回目
第38回グランプリ
優勝戦出場者
4418茅原  悠紀岡 山29444502539年連続11回目
3941池田  浩二愛 知266444026320年連続21回目
4168石野  貴之大 阪24338322018年連続11回目
4337平本  真之愛 知231432027010年連続13回目
4320峰   竜太佐 賀13420312183年ぶり10回目
直前SG優勝者第51回ボートレースオールスター(多摩川)優勝者
SG競走
優勝戦完走者
84444桐生  順平埼 玉27142301922年連続11回目
94238毒島   誠群 馬250411122711年連続12回目
104445宮地  元輝佐 賀24846102522年連続2回目
114831羽野  直也福 岡24640111956年連続6回目
124504前田  将太福 岡23545103033年連続6回目
134262馬場  貴也滋 賀23344312923年連続6回目
143388今垣 光太郎福 井21338102367年連続20回目
154459片岡  雅裕香 川20842112592年連続3回目
164296岡崎  恭裕福 岡206381025612年連続14回目
174500山田  康二佐 賀19635102774年ぶり3回目
184524深谷  知博静 岡19534312274年連続5回目
194350篠崎  元志福 岡17735102485年連続10回目
203779原田  幸哉長 崎17033102618年連続18回目
213783瓜生  正義福 岡16028102452年ぶり17回目
223908重成  一人香 川14827102825年ぶり14回目
234573佐藤   翼埼 玉14528102664年連続4回目
244851関   浩哉群 馬12627102552年連続2回目
254205山口   剛広 島11124202572年ぶり13回目
263959坪井  康晴静 岡5810102633年連続17回目
274497桑原   悠長 崎5210102303年ぶり4回目
284914吉田  裕平愛 知36510199初出場
294939宮之原 輝紀東 京32410241初出場
303960菊地  孝平静 岡223410026020年連続20回目
313942寺田   祥山 口19334002378年連続18回目
324024井口  佳典三 重18838002262年連続15回目
334685島村  隆幸徳 島18841002682年連続2回目
344013中島  孝平福 井16538002923年連続15回目
354371西山  貴浩福 岡15831002892年連続6回目
363415松井   繁大 阪15033002682年ぶり29回目
374362土屋  智則群 馬14735002422年連続3回目
383854吉川  元浩兵 庫14526002393年ぶり13回目
393946赤岩  善生愛 知13428003203年連続18回目
404290稲田  浩二兵 庫12421002325年連続5回目
414482守屋  美穂岡 山11622002732年ぶり2回目
423556田中 信一郎大 阪11421003065年ぶり19回目
434760山崎   郡大 阪11426002783年連続3回目
443744徳増  秀樹静 岡10520003048年連続12回目
454266長田  頼宗東 京10320002892年ぶり8回目
464477篠崎  仁志福 岡10323002035年連続10回目
474932新開   航福 岡1022000225初出場
483719辻   栄蔵広 島9926002583年連続15回目
494719上條  暢嵩大 阪9921002233年連続3回目
504028田村  隆信徳 島9526002272年連続15回目
514397西村  拓也大 阪9220002783年ぶり3回目
523716石渡  鉄兵東 京9017002872年ぶり12回目
予備14061萩原  秀人福 井9015002857年連続9回目
予備24547中田  竜太埼 玉8019002704年ぶり4回目
予備34166吉田  拡郎岡 山7923003035年ぶり9回目
予備44503上野 真之介佐 賀761600300
予備54502遠藤  エミ滋 賀751600245
予備63780魚谷  智之兵 庫691500272
予備74762藤原 啓史朗岡 山681400284
予備84190長嶋  万記静 岡652000233
予備94344新田  雄史三 重641000226
予備104148枝尾   賢福 岡61900279

(注1)選出順位は、得点順とします。同得点の場合には、上位の着順回数の多い者とします。
(注2)第51回ボートレースオールスター(多摩川)優勝者が選出選手と重複する場合は、予備順位に従い選出します。

(注3)選出除外者
 
(1)スタート事故辞退期間中のため

登録
番号
氏名支部得点SG
予選
回数
SG
優出
完走
SG
優勝
出場
回数
備考
3590濱野谷  憲吾東 京2614700272
4787椎名  豊群 馬1724000279

(注4)予備選手について、スタート事故によるあっせん辞退期間等が当該競走の前検日を含む開催期間と重複する場合は、予備選手の資格を喪失します。

第34回グランドチャンピオン出場選手一覧

第34回グランドチャンピオン出場選出順位発表 | BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

2年ぶりの出場となる松井繁選手は、自身が持つ最多記録を更新する29回目の出場。
池田浩二選手は20年連続21回目、菊地孝平は20年連続20回目の出場となります。

2024年のグランドチャンピオンには初出場選手が3名
なかでも、両親、兄もボートレーサーというサラブレットで2021年にはトップルーキーに選出された「吉田 裕平(ヨシダ ユウヘイ)選手」、2016年5月にデビュー4走目で初勝利を挙げた時の2連単の払戻金579,900円(5799倍)が史上最高配当を記録した、2022年の最多勝利選手の「新開 航(シンカイ ワタル)選手」の初出場に注目が集まっています。

地元である東京支部からは、2024年度後期の勝率2位に輝いた「宮之原 輝紀(ミヤノハラ コウキ)選手」が出場します。

2024年5月27日、ボートレース公式サイトで「第34回グランドチャンピオン(尼崎)の出場選手繰り上がりについて」の発表があり、直近のボートレースオールスターで守屋 美穂選手(4482・岡山)が準優勝戦でフライングをしたことにより、萩原 秀人選手(4061・福井)の繰り上げ出場が報告されています。

出典:BOAT RACE公式サイト

ドリーム戦のメンバーは?

ドリーム戦メンバーはSG開催の1〜2ヶ月前に発表されます。
やはり、グランドチャンピオンの場合も開催の1か月ほど前の発表でした。

グランドチャンピオンのドリーム戦に出場する選手は、選出順位の上位6名が選出されます。
ちなみに枠番も、内枠から選出得点順位順に組み込まれます。

ちなみに今大会で選出されたのは、茅原 悠紀選手磯部 誠選手桐生 順平選手池田 浩二選手毒島 誠選手宮地 元輝選手の6名です。

出典:BOAT RACE公式サイト
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枠番氏名(フリガナ)登録番号支部選出得点
1茅原  悠紀(カヤハラ ユウキ)4418岡山294点
2磯部   誠(イソベ マコト)4586愛知273点
3桐生  順平(キリュウ ジュンペイ)4444埼玉271点
4池田  浩二(イケダ コウジ)3941愛知266点
5毒島   誠(ブスジマ マコト)4238群馬250点
6宮地  元輝(ミヤチ モトキ)4445佐賀248点

ドリーム戦は他のレースよりもハイレベルな戦いとなり、着順を取るのが難しいため、同じ開催でも他の一般予選レースと比べて得点率も高くなっています。

この得点率は節ごとに計算されるので、他の節の大会には持ち越すことはできません。

得点表予選ドリーム戦
1着1012
2着810
3着69
4着47
5着26
6着15

SG・G1レースで付与される得点は、特別の場合を除いて上記のようになっています。他の予選よりも高い得点で、着順が下位の選手が特に優遇されていることが分かりますね。

6着でゴールインしたとしても、他の予選レースの4着よりも得点率が高く、ドリーム戦出場選手は予選通過が有利になる。

ドリーム戦は得点率が高いので、SGの予選通過の鍵となる。
ドリーム戦に選ばれる選手に注目しよう!

出典:東スポ写真部X

注目の出場選手

2024年の第34回グランドチャンピオンに出場する選手の中から、注目したい選手6名をピックアップして紹介します。

特に話題となっているのは、意外にも3年ぶりの出場となった「峰 竜太選手」と「吉川 元浩選手」。

峰 竜太選手は、直近のオールスターで弟子の定松 勇樹選手(5121・佐賀)が5000番台初・2000年以降生まれ初のSG制覇したことで大きなニュースになりましたが、今度は自分の優勝を弟子とともに喜びたいところでしょう。

3月の戸田クラシックで大波乱の展開から優勝を逃した吉川 元浩選手は、地元開催のSGでタイトルを獲得して、嫌な流れを断ち切りたい。

ほかにタイトル連覇・タイトル奪還を狙う歴代優勝選手にも注目したいですね。
前回大会を制した「磯部 誠選手」は連覇、第13回・第32回大会覇者「池田 浩二選手」は再びタイトルを手にすることができるのか⁉…
目を離せない戦いがはじまります。

磯部 誠選手

名前
(フリガナ)
磯部 誠
(イソベ マコト)
登録番号4586
支部愛知
登録期105期
級別A1級

2023年の徳山大会で優勝したディフェンディングチャンピオン・磯部 誠選手も見逃せません。

注目選手の中で1番の若手ながら、最大の強みはスタート力と2コース封じの “差させない”旋回スキルを武器とした活躍に期待が高まります!
1号艇を手にしたら、基本的に差されて負けることはほとんどなく、イン戦の信頼度はかなり高いので、連覇も射程圏内。

尼崎グラチャンは、2大会連続優勝と自身2度目のタイトル獲得がかかる大一番。
湯川 浩司選手(2007年・2008年)と太田 和美選手(2012年・2013年)、そして山崎 智也選手(2015年・2016年)に続く、史上4人目のグラチャン連覇を目指します。

峰 竜太選手

名前
(フリガナ)
峰 竜太
(ミネ リュウタ)
登録番号4320
支部佐賀
登録期95期
級別A1級

艇界のスーパースターであり、2022年には「史上最強のB1級選手」として話題となった峰 竜太選手。
2023年のボートレースダービーでSG戦線に復帰していきなり優勝を飾ると、その後もチャレンジカップで優出2着、グランプリで優出2着という、さすがの走りを披露しています。
2023年は年間最高勝率選手を受賞して、その強さは誰もが認めるところ。
実に3年ぶり10回目のグランドチャンピオンで、未獲得のタイトル手に入れてビッグウェーブに乗りたい!
2024年もG1連勝で好調をキープしている、人気と実力の両方を兼ね備えた“艇界の泣き虫王子”が、このままの勢いでグラチャン優勝争いに名乗りをあげます。

茅原 悠紀選手

名前
(フリガナ)
茅原 悠紀
(カヤハラ ユウキ)
登録番号4418
支部岡山
登録期99期
級別A1級

2023年はSG8回出場のうち、優勝はなかったものの、自己最多となる優出6回で着実にSG制覇に近づいている茅原 悠紀選手。

代名詞といえば、こだわり抜いてたどり着いた究極の「ウィリーモンキー」。
そのターンの凄まじさから、岡山支部内では「宇宙人」と称され、西島 義則選手は「彼のターンは異次元」、烏野 賢太選手は「ボートレースの旋回を変えた男」とも評されています。

尼崎ではG1での1回を含む、通算4優出で3優勝で水面との相性も良好
期待を裏切らない“有言実行男”が、2014年のグランプリ以来10年ぶりのSG載冠に向けて、虎視眈々と優勝を狙います。

池田 浩二選手

名前
(フリガナ)
池田 浩二
(イケダ コウジ)
登録番号3941
支部愛知
登録期81期
級別A1級

現在の競艇では必須のテクニック「モンキーターン」をさらに発展させた「ウィリーモンキー」の先駆者として知られる池田 選手。
ハイレベルのターン技術と抜群のスタート力を武器に、SG優勝10回、グランドチャンピオンは20年連続出場という快進撃を続けています。

全盛期には“池田のイン戦は黙って買え”と言われるほどの圧倒的な強さを誇り、2011年にはオールスター(笹川賞)・ダービー(全日本選手権競走)・グランプリ(賞金王決定戦)とSG戦の3大タイトルを冠する圧巻の活躍を見せ、この年のMVPを獲得したほど。

愛知支部の総大将として挑む今大会。
2024年4月に史上179人目となる通算2,000勝を達成し、安定した成績で勝ち星を量産し続ける「艇界のブルーインパルス」は、優勝争いの最有力候補です。

そして、このレースにおけるイケコーはとにかく強い!
2003年の第13回大会に加え、2022年の第32回大会以来2年ぶり、自身3度目のタイトル奪還に挑みます。

吉川 元浩選手

出典:BOATRACE公式
名前
(フリガナ)
吉川 元浩
(ヨシカワ モトヒロ)
登録番号3854
支部兵庫
登録期79期
級別A1級

地元SGタイトル獲得を期待される吉川 元浩選手。
戸田クラシックでは優勝戦で1号艇で勝てなかった悔しさを力に変えて、今大会でも優勝戦に駒を進める可能性が高いです。
また、本人も『地元のSGは一番優勝したいレース 』と述べており、気合は十分。
しかも、注目選手の当地での優勝回数を調べたところ、茅原 悠紀選手の3回以外は全選手2回という実績なのに対して、吉川 元浩選手の尼崎での優勝回数はなんと32回
やはり地元だけあって、実績は伊達じゃない!!
吉田元浩選手がベテランの活躍を見せて、2020年以来となる4度目のSG戴冠、自身初のグランドチャンピオンのタイトル獲得へ突っ走る姿に注目です。

毒島 誠選手

名前
(フリガナ)
毒島 誠
(ブスジマ マコト)
登録番号4238
支部群馬
登録期92期
級別A1級

2024年のボートレースクラシック覇者にして、GRANDE5のメダルを3つ所持している毒島 誠選手。

老若男女問わず幅広いファンから根強い支持を得ている「艇界きっての人格者」です。
安定したレース展開と抜群のスタートで、2024年はここまでSG1回と一般戦2回の優勝で好調を維持し続けており、念願のグランドチャンピオン初制覇を果たせば、SG競争の全8タイトル中6つを手中に収めることになります。

2024年の獲得賞金ランキングも堂々の1位で、グランプリも一気に現実となるため、自然と期待が高まります。

グランドチャンピオンの結果予想

グランドチャンピオンの予想に役立つデータをご紹介します。
競艇界のトップレーサー同士の戦いとあって、選手同士の実力差はそこまで大きくありません。
そのため、モーターの機力勝負が大きく影響することも確か。
モーターの舟足や部品交換などの整備に関する情報は必ずチェックしておくことをおすすめします。

過去の結果を参考に

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優勝戦日開催場決まり手組番配当
2024年6月30日尼崎逃げ1241,140円
2023年6月25日徳山逃げ124970円
2022年6月26日唐津抜き1261,250円
2021年6月27日児島逃げ1231,440円
2020年6月28日宮島逃げ1231,050円
2019年6月23日多摩川逃げ1321,440円
2018年6月24日徳山逃げ123860円
2017年6月25日鳴門逃げ1431,440円
2016年6月26日蒲郡まくり34512,350円
2015年6月28日宮島逃げ1251,610円
2014年6月29日浜名湖まくり4216,580円
2013年6月30日常滑逃げ1341,450円
出典:BOAT RACE公式サイト

優勝戦の予想で特に気に留めておきたいことは、「ほぼイン逃げ」で決まっていること。
過去の結果を見れば一目瞭然ですよね。
また配当については、10倍程度の手堅い決着が多いことから、高配当への期待は薄そうです。

そのほか124のようなスジ舟券のほかに、ダッシュ勢が舟券に絡む機会も多く見られるため、2着・3着の予想をする際は広めに買っておくことをお勧めします。

2024年のグランドチャンピオンの結果は?

まさに選手同士の実力が拮抗して“誰が優勝してもおかしくなかった”といっても過言ではない「第34回 グランドチャンピオン」。
その結果について、まずはレースの展望から順に見ていきましょう。

レース展望

第34回グランドチャンピオン特設サイトに掲載されていた、今シリーズの展望をご紹介します。

出典:ボートレース尼崎Official Site
至高の戦いにふさわしい強烈メンバーが集い壮絶バトル!

尼崎は2020の周年記念V実績がある峰竜太にSGV6、G1V19の超絶アクション、2021の周年記念優出以来の参戦だがキングオブキングスにふさわしい音速マイ。
3月戸田クラシックを制しSGV8とした毒島誠はG1V16も誇り異次元レベルのコーナーは必見。
SGV10、G1V14池田浩二、SGV11、G1V9石野貴之に虹色オーラ。
ともにハンドル鋭く台頭。
SGV4、G1V6馬場貴也、SGV1、G1V10茅原悠紀、SGV3、G1V18桐生順平らに高速ターン。
ボート界トップを競うスピード戦が楽しみ。
吉川元浩が魂の走り。
戸田クラシック1枠敗退のリベンジは地元で果たす。
SGV5、G1V19原田幸哉、今年はG1ロードで激走している菊地孝平はSGV5、G1V17、そしてSGV1、G1V12山口剛はゼロ台を見極める迫力Sを武器に激走。
SGV11、G1V21がまぶしい瓜生正義、SGV12、G1V59のうち、尼崎は数々の名場面が浮かぶ松井繁が巧走。
井口佳典、中島孝平、2月当地近畿地区選V山崎郡、3月センプルカップV島村隆幸は再度激走。
多摩川オールスターV定松勇樹も大注目。

引用元:ボートレース尼崎 Official Site – レース展望 (boatrace-amagasaki.jp)
出典:ボートレース尼崎グランドチャンピオンパンフレット
【総展望】勢い十分の地元・吉川元浩が強力遠征勢を迎え撃つ!

尼崎では、第7回大会(97年)以来となるグラチャン開催。

SGで活躍をしなければ出場ができないハイレベルなレースだ。
 前年度覇者の磯部誠(愛知)を筆頭に、昨年末のGPを制している石野貴之(大阪)、今年3月にクラシックを制した毒島誠(群馬)。
コンスタントにSG優出を果たした茅原悠紀(岡山)、桐生順平(埼玉)、池田浩二(愛知)らがV候補へ名乗りを上げる。
また、尼崎でSGV経験のある平本真之(愛知)、数多くの輝かしい実績を残す松井繁(大阪)。
人気と実力を兼ね備える峰竜太(佐賀)ももちろん黙ってはいない。
 ダークホースは今年当地2月地区選Vの山崎郡(大阪)と3月当地周年Vの島村隆幸(徳島)の2人。
ともに相性も良く、流れさえ掴めば不気味な存在になる。
 地元センプル軍団は吉川元浩(兵庫)と稲田浩二(兵庫)が出場する。
特に吉川は3月のクラシックで風の影響が多大とはいえ、優勝戦1枠で転覆と苦汁をなめた。
5月のGW戦は圧倒的な強さでV奪取。
兵庫最強のシンボルとして、大舞台で巻き返しを誓う。

引用元:ボートレース尼崎グランドチャンピオンパンフレット

  • さらにボートレース公式サイトに掲載されていた、最終日の推奨レース展望(12R)の内容をご紹介します。

優勝戦は、準優勝戦をインから押し切った土屋がV最短距離の1号艇を手にした。
整備が奏功しターン後の押しもアップし舟足は万全。
進入は枠なりの3対3、マイペースの起こしが有力だ。
スリット横一線にまとめて、自身2度目となるSG戴冠へ逃げを打つ。
宮地が得意の2コースからこん身の差しワザでバック猛チャージ。
評判の快速・西村はセンター3コースから小細工なしのフルターン勝負に出るか。
準優勝戦は勝負の整備を敢行し結果を残した池田も、得意の尼崎プールで虎視たんたんと1マーク攻略を狙う。

引用元:レース一覧|BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

やはり、ボートレースオールスター開催前から注目視されていた土屋 智則選手・宮地 元輝選手・池田 浩二選手が順当に優勝戦に駒を進めました。
レースの展望においては、特に予選をトップ通過して1号艇を勝ち取った土屋 智則選手の優勝を有力視する声が多く聞かれました。
そのような状況において、レースの展望では「万全の整備を施した土屋 智則選手の舟足宮地 元輝選手が魅せる得意の2コースから渾身の差しワザ西村 拓也選手のフルターン勝負」に期待する内容となっています。

優勝戦出場選手インタビュー

優勝戦出場選手インタビュー

ボートレース尼崎の公式YouTubeチャンネルに公開されていた「優勝戦出場選手インタビュー」をご紹介します。
優勝戦まで勝ち上がってきたトップレーサー達が最終戦への意気込み・モーターの調子・戦略を語っていますので、ぜひご覧ください。

  • SG第34回グランドチャンピオン 優勝戦出場選手インタビュー
出典:ボートレース尼崎【公式】
出走表

出走表

出典:BOATRACE公式サイト

次に出走表を見てみましょう。
今節をほぼオール3連対で勝ち進み、優勝決定戦への出場を決めた選手でただ一人1着を2本あげているのは、シリーズリーダーの土屋 智則選手。
さすがにトップレベルの実力者が出場する大会の優勝戦だけあって、少数精鋭の猛者ぞろいです。

特に2コースに控える宮地 元輝選手は3連勝の勢いそのままに臨んでいますので、やはり注目選手と言えるでしょう。
当地勝率はアウト勢が有利なものの、その中でも池田 浩二選手が最も高く、続くのは平本 真之選手で愛知支部の2トップが抜きん出ています。
スタートタイミングでは宮地選手と池田選手が最も早く、土屋選手と平本選手が続きます。
さらにモーターでも、土屋選手が引き当てたモーター4号機が好調で、対抗機としては機力でやや劣るものの上條 暢嵩選手の30号機といったところでしょう。

やはり選手同士の実力差は大きくないように感じますね。
そのため、ここまで述べてきたとおり、過去のグランドチャンピオンの優勝戦の結果から「ほぼイン逃げ」で1号艇の選手が優勝する確率が高いことが予想するうえでの重要なポイントとなります。
総合的に判断して、当地水面との相性も良く、モーターの機力も十分、かつ1枠のアドバンテージがとても大きいため、土屋 智則選手への期待が大きくなるところです。

  • 我慢の時を乗り越えて攻めの走りを取り戻した土屋 智則選手
  • モーターの声にギリギリまで耳を傾けてあとはファンのエールに魂を委ねる・宮地 元輝選手
  • いつも通りの作業を貫いて掴んだ自信を確信に変える西村 拓也選手
  • 腕で混戦1マークを制覇するか!?グラチャンV3へ突き進む池田 浩二選手
  • 朝から攻めの調整を施して“てっぺん”を本気で獲りに行く上條 暢嵩選手
  • カブトよりクワガタより強い走りで波乱を呼ぶか!?尼崎との相性抜群の平本 真之選手

6強が頂点を目指す、ラストスパート最終戦はどのような結果になるのでしょうか?

オッズ(単勝・3連単)

単勝オッズ

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枠番級別選手名単勝オッズ
1A1土屋  智則1.2倍
2A1宮地  元輝6.8倍
3A1西村  拓也7.6倍
4A1池田  浩二8.3倍
5A1上條  暢嵩11.2倍
6A1平本  真之19.7倍

グランドチャンピオン優勝戦の過去の結果・予選をトップ通過してきた実績・十分な機力を考慮して、土屋 智則選手への期待が大きく反映したオッズとなっています。
そんな中で人気対抗格となったのは2号艇の宮地 元輝選手。
舟足に目立つものはありませんが、直近のオールスターでも優出しており、今節でもここまで3連勝していることから、番狂わせを起こす可能性も抜群。
ツボにはまれば、差しで一気に突き抜ける展開も考慮すべきとの判断がオッズに反映したようです。
それでも、1着は1号艇・土屋 智則選手の線が濃厚といったところでしょうか。
続いて3連単オッズを見てみましょう。

3連単オッズ

買い目(人気順)オッズ(倍)
124(1番人気)11.4
134(2番人気)12.6
142(3番人気)13.7
123(4番人気)13.8
145(5番人気)14.1
143(6番人気)14.3

単勝オッズの結果同様、土屋 智則選手を優勢とした予想。
その影響から、1号艇・土屋選手を軸とした買い目が人気上位を独占しています。
ヒモとして人気なのは、単勝オッズ2番人気の宮地 元輝選手と4号艇・池田 浩二選手を2着とした予想で、1214の買い目が上位6位をほぼ独占しています。
観客の予想では4号艇・池田選手が2着の可能性が高いと予想しているようです。
ほかに注目したいのは、3号艇・西村 拓也選手と5号艇・上條 暢嵩選手が舟券に絡むであろうと予想する買い目です。
特に西村選手をヒモとする買い目は1点、トリとする買い目は2点あり、期待のほどがうかがえます。
さらに4号艇・池田選手が連に絡むとする買い目は上位6点中5点を占めており、人気のほどがよくわかる買い目だと言えます。
人気ナンバーワンの124(11.4倍)は、本命かつ“鉄板”の予想と言えるでしょう。

直前情報

直前情報

出典:BOAT RACE公式サイト

直前情報にも注目です。
展示タイムでは土屋 智則選手・宮地 元輝選手・西村 拓也選手の順に伸び足が良いことがわかります。
またチルトについては、池田 浩二選手を除く全員が−0.5度で出足重視型、池田選手は±0度でバランス型での調整。
さらにこのレースでは誰もピストンリングを交換していないことが読み取れます。
また勝負を左右する重要な要素である「水面気象情報」にも注目しましょう。
前レース(11R)時点ではありますが、風速4メートルの向かい風が吹いているものの波高は0センチと穏やかな水面であることがわかります。
このことから、モーターの気配が良い艇スタートタイミングが早い選手に着目します。
当地水面と好相性でモーターも好調な土屋 智則選手ベテラン勢である池田 浩二選手、そしてスタートタイミングが早い宮地 元輝選手が有利な状況であると推測できるのではないでしょうか。

ピットレポート

ピットレポート

出典:BOAT RACE公式サイト
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級別氏名
(登録番号
支部ピットレポート
1A1土屋 智則
(4362)
群馬足は出足も伸びもしっかりしていて、バランスが取れていいと思います。昨日ちょっと重たかったので、今日は回転を上げる調整をして行きます。準優でスリット行かれることはなかったし、優勝戦もやられることはないと思う。自分のスタート行って自分のターンができれば逃げられると思います。(コメント自信度・・★★★)
2A1宮地 元輝
(4445)
佐賀朝からペラ調整をして試運転に出ているけど、まだしっくりはきていない。出足だけじゃなくて全部の足を求めて調整している。周りとの比較は分からないけど、しっかり回れるようにしておきたい。(コメント自信度・・★★☆)
3A1西村 拓也
(4397)
大阪バランスが取れていい仕上がりだと思う。攻めるレースをしたいけど、SGの優勝戦でスタートを行けるかどうか。そのスタートは自分ではわかっているつもり。いつも通りのレースをしたい。(コメント自信度・・★★☆)
4A1池田 浩二
(3941)
愛知セット交換をして一瞬の足が良くなっているくらいで、特に変わってはいない。どの足も大した足ではないけど、現状でも十分だと思う。行き足がそこまで来ていないので、スタートが分かっていない。(コメント自信度・・★★☆)
5A1上條 暢嵩
(4719)
福岡朝に中古のリングに交換して試運転に行ったら良くなかったので、リングは戻した。エンジンはしっかりしていて、トータルで中堅上位くらい。準優勝戦はスタート行く気で行って勘通りでした。(コメント自信度・・★★☆)
6A1平本 真之
(4337)
愛知足のバランスは取れている。特別いいところはないけど、悪いところもない。尼崎の6コースは遠いけど、いろいろと考えながらやっていく。(コメント自信度・・★☆☆)

やはりスタートを特に重視しているコメントが多く、ギリギリまで整備を1ミリも妥協しない様子がうかがえます。
さすがトップレーサーの面々だけあって、整備も直前まで抜かりないようです。
あとは優勝戦の風向きや運にも大きく左右される局面ですが、出走選手のコメントを見るに「メンタルも勝敗に大きく影響するのだろう」と感じました。
ではコンピューター予想ではどのような予想がされているのでしょうか?
いろいろなデータから導き出された予想を見てみましょう。

コンピューター予想

コンピューター予想

出典:BOAT RACE公式サイト

ここまで考察してきたとおり、コンピューターも土屋 智則選手が1着の確率が高いと予想しています。
そして続くのが、池田 浩二選手と上條 暢嵩選手。
ちなみに145(14.1倍)は3連単オッズの5番人気です。
では、どのような結果になったのでしょうか?
梅雨を吹き飛ばすSG競争の大一番「第34回 グランドチャンピオン」の結果を見ていきましょう。

レース結果

レース結果

出典:BOAT RACE公式サイト

今節の優勝戦は、選手同士の実力が拮抗していたことから、誰が優勝してもおかしくない状況でしたが、「SGの中のSG」と称されるにふさわしい見ごたえあるレース展開で、1番人気の124で決着。
オッズは11.4倍で1,140円という結果になりました。

枠なりの進入で、全艇ほとんど差のない激しいスリット合戦のなか、1号艇・土屋 智則選手が1周1マークを先マイして、後続艇を寄せつけない完璧ターンで一気に逃げ切りに成功。
続く2号艇・宮地 元輝選手が早差しを狙いますがターンがわずかに流れて、2番差しで続いた4号艇・池田 浩二選手が3番手となり、124
1号艇・土屋選手が他の5艇が霞むほどの一騎逃走で、早くもリードを握ります。
続く1周2マークは、1号艇・土屋選手がトップ旋回すると、最内を差しから伸ばしてきた6号艇・平本 真之選手を宮地選手と池田選手がともに冷静に差し捌いて、順位変動はなし。
そのまま上位隊形がしっかり固まって、1号艇・土屋選手が先頭でゴールして、124でフィニッシュ。

SG覇者3人を相手に堂々たるレース展開を見せ、土屋 智則選手が戸田クラシックでの不完走失格の悔しさを晴らすようなグランドチャンピオン初制覇
優勝した土屋選手にとって、今年初・通算36度目・当地通算では2度目、そしてSGタイトルは2023年3月の平和島クラシック以来、2度目の奪取となりました。

  • 超速報 2024 SG 第34回グランドチャンピオン 優勝戦│BOATCAST NEWS 2024年6月30日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official
SNSの反応

SNSの反応

尼崎競艇場で27年ぶりに開催された、第34回グランドチャンピオン。
土屋 智則選手がグランドチャンピオン初制覇にして、SG2つ目のタイトル獲得という結果で幕を閉じました。
SNSではどのような投稿があったのでしょうか。

数多くの『おめでとう』『2回目のSG制覇』というメッセージのほかに、“完璧な逃げ”と“重圧で苦しんだ先の優勝”を絶賛するメッセージも多数。

SG優勝からのウィニングランを目の前で見れて私の夢が1つ叶った』『優勝が決まった瞬間大号泣した♡』という言葉が投稿されたところを見て“土屋 智則選手は熱心なファンから支持されているんだな”と感じました。

ほかにも「宮地 元輝選手にまつわる面白い動画」や「グランドチャンピオンにまつわる情報」など、多種多様な投稿を見ることができたのが印象的でした。

投稿されていた反応の一部を抜粋してご紹介します。

  • 優勝した土屋 智則選手への祝福の声がたくさん投稿されていました!
https://twitter.com/Ogion944/statuses/1807328400283181340
https://twitter.com/ishikawasan123/statuses/1807319919622771186
https://twitter.com/halu_halu1999_/statuses/1807320320786993198
https://twitter.com/M25392561/statuses/1807412140535390497
https://twitter.com/4371kh/statuses/1807416655925985402
  • 優出した宮地 元輝選手に対するおもしろ投稿も多数
https://twitter.com/podesuqo/statuses/1805445774450606242
https://twitter.com/podesuqo/statuses/1806947586886287643
  • グランドチャンピオンにまつわる情報の数々…
https://twitter.com/__blind_side/statuses/1672876027595612160

こうしてグランドチャンピオンにおける愛知支部の歴代選手の活躍を見ると、選手層の厚さがよくわかると同時に、磯部 誠選手の師匠であり、愛知支部の総大将 兼 スーパースター・池田 浩二選手の偉大さが際立ちます。

今や恒例となった、土屋 智則選手と西山 貴浩選手の「97期コンビ」のかけ合い。
ですが、今回は西山選手サイドに強力な助っ人が参戦します。
2024年の戸田で土屋選手のクラシック連覇を阻止して、初制覇を果たしたうえに、2024年のグランプリにいま最も近い男・毒島 誠選手。
せっかくのカメラサインでの決めポーズだったのに、2人からそろって『ダッサッ』なんて切なすぎる…
でも、これもグランドチャンピオンのお楽しみ!
西山選手は口ではこんなことを言っていますが、実は同期のSG制覇を誰よりも喜んでいた一人なんです。
仲が良いからこその“愛のムチ”といったところでしょうか?

逆に西山 貴浩選手は土屋選手から『(彼は)次のオーシャンカップ獲ると思うんで、皆さん期待しててください』なんてプレシャーのかかる口撃をされて、さらに池田 浩二選手からは『そろそろSGとった方がいいよ』といじられる一幕もあり、西山選手の人気がよくわかるやり取りですね。

勝利者インタビュー

勝利者インタビュー

土屋 智則選手、グランドチャンピオン初優勝おめでとうございます!
たくさんの声援に後押しされて掴んだグランドチャンピオン初タイトル。
2023年のクラシックでSG初制覇してから、プレッシャーで苦しんだ先のタイトル獲得という感動的なエピソード、さらに同期の西山 貴浩選手やトップレーサー達との微笑ましいやり取りを見て、応援する観客がより一層増える気配がヒシヒシとしますね。

  • ボートレース公式サイトに掲載されていた、勝利者インタビューの内容をご紹介します。
土屋 智則選手の勝利者インタビュー

ハナを切るスタートって言ったんで、スタート展示遅れてしまったんで、ちょっと緊張してました。自分の中で最高のスタートが切れたと思いました(コンマ13)。スタートしてから余裕があったんで完ぺきです。言うことないです。(1マーク)画面で見ても上手ですね。去年の3月のクラシックの時よりかはリラックスして走れました。自分の中で、4日目にセット交換してそれが功を奏して全体的によくなって。昨日乗って今日の気象にちょっと合わせたくらいで。微調整ぐらいで行ったんですけど、よかったです。自分の中では100点です。1回目獲った時は無我夢中だったんですけど、まだ今節の方が西山(貴浩)君がいたんでリラックスできてよかったかなと思います。去年クラシック獲って、そこから自分的に守りに入ってしまった部分があったのかなと今振り返ると思うんで、今年はこれからガンガン攻めていきます。ここ来るまで意識してなかったんですけど、去年大敗してしまったグランプリを射程にとらえてきたんで、そこを目指して今年精一杯頑張りたいと思います。去年より一回り成長して、いい1年になると思います。すごい大声援が聞こえてるんで、お客さんの数もそうですし、すごい励みになります。自分涙流せないんですけど、尼崎で優勝できてすごいうれしいです。こんなに遅い時間までたくさんのみなさんに残っていただいて、本当にありがとうございました。これからも今年1年、精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。

引用元:結果|BOAT RACE オフィシャルウェブサイト
記者会見インタビュー

「自分でもびっくりしています。デキ過ぎですね。レースは昨年のクラシックよりも落ち着いていけました。優勝戦はバランスが取れていい仕上がりだった。Sも自分も信じて行けた。1マークもしっかり回ることができて自分の中では最高のターンができたと思う。セット交換は正直迷った。稲田さんが整備士さんに声をかけていたので、それに便乗しました。1マークまでの加速は成果が出ましたね。西山選手にGPに出られないんじゃないかって言われたので、しっかり頑張りたい。今年は悪い波もあるので、後半戦は全部勝つような気持ちでいきたい。昨年のGPは辛い思いしかないので、今年はリベンジしたい」

引用元:土屋智則がトップスタートを決めて見事優勝/尼崎グランドチャンピオン | ボートレース(競艇)【マクール】 (macour.jp)

グランドチャンピオンの土屋 智則選手の活躍、プレッシャーや苦悩についてYahoo!JAPANニュースにまとめられていましたのでご紹介します。
気になった方は、ぜひご一読ください。

【ボートレース】有言実行!土屋智則が2度目SG制覇「100点のレース」グランドチャンピオン

【ボートレース】有言実行!土屋智則が2度目SG制覇「100点のレース」グランドチャンピオン

6/30(日) 19:59配信

優勝戦の2マークを先頭でターンする1号艇・土屋智則

 ボートレース尼崎のSG「第34回グランドチャンピオン」の優勝戦は6月30日、最終日の第12Rで行われた。1号艇の土屋智則=群馬支部=が、イン速攻で優勝。昨年3月の平和島・クラシック以来となる2度目のSG制覇を果たし、優勝賞金3600万円を獲得。年末の住之江・グランプリ(GP)出場をほぼ確実にした。2着は宮地元輝、3着には池田浩二が入った。節間売り上げは160億円を突破。目標だった145億円を大幅に上回った。
 土屋が有言実行のイン速攻劇を決めた。スタート展示はコンマ24の6番手スタートだったが、本番はコンマ13のトップSを決めて、力強く1マークを先まい。バックでライバルを突き放した。ゴール前には右手を突き上げて喜びを爆発させた。「100点のレース。優出インタビューでスタートはハナを切ると言って、展示で遅れたので、そこだけ少し緊張しました」と笑った。
 大混戦のシリーズを制した。節間24人がセット交換を行い、機力相場は日々変化した。土屋もノーマルで走っていたが、4日目、予選首位争いをしていた稲田がセット交換を行ったことで自身も決断。「全体的に良くなりました」と上積みに成功した。
 予選は2位通過も首位だった徳増が準優で敗退。優勝戦1号艇が転がり込んだが慌てず騒がず。「クラシックの時より気持ちに余裕があった。1マークも自分の中で最高のターンが出来た」と自画自賛した。
 昨年は3月にSGを勝ち、賞金ランクトップに立ったがGPは12位で出場。「クラシックを取って守りに入ってしまった。レースも消極的だった。GPも18位までに入れればいいと思っていた」と反省した。初めてのGPはトライアル1stで6着2本を並べ敗退。「つらい思いしかなかった」と振り返った。
 今年は違う。「もう、この後は全部勝つ気で行きます。ベスト6? そういう気持ちで。なんなら1位で行くつもりで頑張ります」と宣言した。
 5日目までの賞金ランクは56位(約2440万円)だったが、一気に5位(約6100万円)まで浮上。2年連続のGP出場をほぼ確実にしたが、狙うのは黄金のヘルメットだけ。去年より一皮むけた“ニュー土屋”から目が離せない。

引用元:【ボートレース】有言実行!土屋智則が2度目SG制覇「100点のレース」グランドチャンピオン(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース

SGグランドチャンピオン 土屋智則選手〝彼にしかわからない〟SGタイトルホルダーの重圧を乗り越えV

SGグランドチャンピオン 土屋智則選手〝彼にしかわからない〟SGタイトルホルダーの重圧を乗り越えV

7/18(木) 17:00配信

SGグランドチャンピオンを優勝しファンの声援に応える土屋選手=6月30日、ボートレース尼崎

【植木通彦 ちょっといい話】
23日から海の日記念SGオーシャンカップ 夏らしい季節になりました。23日から長崎・ボートレース大村で海の日を記念した夏にピッタリのSG第29回オーシャンカップがナイター開催されます。今回は私のオーシャンカップの思い出と大村についてです。
その前に6月の兵庫・尼崎のSGグランドチャンピオンを少し振り返ります。群馬県出身の土屋智則選手(39)が1コースから逃げてSG2度目の優勝でした。
1コースの土屋選手に対し3コースの西村拓也選手(大阪)がまくりで攻めてレースが動き他の選手も攻めを繰り出しました。しかし土屋選手のターンは全く流れずそのまま3周回圧倒的な速さでゴールしました。そのときのガッツポーズが私には印象的でした。
土屋選手にはいろいろな思いがあったでしょう。昨年3月にSGボートレースクラシックを優勝しSGグランプリなどさらなる活躍を期待されながら実績を挙げられません。彼にしかわからないSGタイトルホルダーとしての重圧があったのではないでしょうか。
その重圧の中での2年連続SG制覇は素晴らしいことです。でもそれ以上に乗り越えたこと自体が大きいと思います。その時見る景色や思いは他人にはわかりません。これからも土屋選手はさらなる高みの景色を見るため頑張ると確信しました。
オーシャンカップですが、私は1996年の第1回大会(大阪・住之江)で優出しました。SGグランプリ優勝の翌年でしたので私も新しい景色を見ながら優勝を目指しました。優勝戦は1枠で2枠は大先輩の地元・野中和夫さんです。
私は勝ちたい気持ちが先行しコース争いの駆け引きに反応して深い進入になってしまいました。1コースから0.07の早いタイミングでスタートしましたが、ダッシュがつきません。2コースから一気にまくった野中さんが記念すべき第1回優勝を手にしました。私は悔しい気持ちでいっぱいでしたが、プロとしてメンタルの大切さを教えられたレースでした。
今回の開催地・大村は1952年4月6日にボートレースが発祥した地です。また、女子レーサー遠藤エミ選手(滋賀)のSG初制覇もありました。水面の特徴はスタンドから1マークまでの距離が広いのでアウトコースが好スタートしてまくりで攻めても途中で内側コースが追いついて先にターンするので途中でまくり差しにチェンジするという場面をよく見ます。そんな特性にも注目してお楽しみください。

引用元:SGグランドチャンピオン 土屋智則選手〝彼にしかわからない〟SGタイトルホルダーの重圧を乗り越えV(夕刊フジ) – Yahoo!ニュース

  • 超速報 2024 SG 第34回グランドチャンピオン 優勝者インタビュー│BOATCAST NEWS 2024年6月30日│
出典:ボートレース公式 BOATRACE official
レース考察

レース考察

「第34回グランドチャンピオン」優勝決定戦における勝利のカギとなったのは、土屋 智則選手の予選首位らしい“完璧なイン速攻”と“舟足への絶対的な自信”でしょうか。

さらに勝負どころでも落ち着いたレース振りを披露して、この勢いでボート界のけん引役にも名乗りをあげました。

土屋 智則選手は、勝因について『今節は自分の中では4日目にセット交換したのが功を奏した感じ。そこからは微調整です。それと今節は西山 貴浩選手がいてリラックスできました』とも語っており、『昨年にクラシックを獲ってから守りに入ってしまった。ここからはガンガン攻めて行きたいですね。昨年に大敗したグランプリ、それを射程に捉えたのでここからいい一年にしたい』と先を見据えるなど、冷静な分析力も勝利へ繋がる鍵だったのでしょう。

観客席からの多くの歓声と拍手があがる印象的なレースでした。

出典:日刊大衆
出典:日刊大衆
出典:日刊大衆
出典:日刊大衆
  • ボートレース公式サイトに掲載されていた、レース考察の内容をご紹介します。

トップタイミングでスリットを超えた土屋が1マークを先マイします。宮地が差しを狙い肉薄するも届かず。土屋はバックストレッチでグイグイ加速すると早々に安全圏を獲得します。迎えた2マークも難なく回った土屋は後続との差を更に拡大。最後まで手綱を緩めず力強い走りを見せた土屋が1番手でゴールラインを通過。第34回グランドチャンピオンを制覇し、2度目のSG優勝を果たしています。

引用元:レース一覧|BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

優勝戦以外でもこんなドラマが…

グランドチャンピオンのシリーズ中、最も驚いたのは「競のWHiTE動画ch」氏の石渡 鉄兵選手に関する投稿です。
6月27日、3日目の第8レースの動画とともに、1周1マークで水面に放り出された“江戸川鉄平”こと石渡 鉄兵選手。
あわや落水事故かと思った矢先、自力で艇によじ登って、あきらめることなく最後まで走り切った姿に感動しました。
勝負にかける“気合”と“執念”がヒシヒシと伝わる激走です。

それと同時に、咄嗟の判断で避けた今垣 光太郎選手と 宮之原 輝紀選手の素晴らしい判断力への称賛が多く寄せられました。
まさに「競のWHiTE動画ch」氏のおっしゃる通り、『事故回避力もトップクラス』『全てのレーサーのお手本』そのもの。

優勝以外で授賞できる“賞”があれば、今大会では間違いなく石渡 鉄兵選手に贈られることでしょう。

https://twitter.com/Kyo_WHiTE_ch/statuses/1806208714032169412
https://twitter.com/rirakona/statuses/1806284220769402910

グランドチャンピオンはセット交換の嵐だった!?

SNSで数多く投稿された「優勝した土屋 智則選手に対する祝福」。
その一方で、同じくらい大きな話題となったのが「セット交換に関する投稿」でした。

今節のキーワードを挙げるとするならば、まさに「セット交換」でしょう。
出場選手の半数近くにあたる24人がこの整備を施し5人が優出を果たしています。
「セット交換」によってモーターの底力がアップし、レース足が向上する効果が如実にあらわれました。

【尼崎ボート・SGグラチャン】池田浩二 今節24人目のセット交換で優出「そんなに変わりはなかった」

【尼崎ボート・SGグラチャン】池田浩二 今節24人目のセット交換で優出「そんなに変わりはなかった」

予選突破後の整備もあって、優出決めた池田浩二

2024年6月29日 23:23

 ボートレース尼崎のSG「第34回グランドチャンピオン」は29日、準優勝戦が行われた。

 準優11R、池田浩二(46=愛知)は3コースから握って、2番手争いに参戦。2M冷静に差して2着を確保した。予選突破を決めた後に「セット交換してる人と足の差があり過ぎて、比較にならない。僕もやってみようと思う」と話していた通り、準優前にピストン、リング、シリンダを交換した。

 今大会のキーワードとなっているセット交換。現行エンジンが使用開始から2か月しか経過していないこともあって、セット交換組が大幅に機力アップ。4日目までに23選手がセット交換。池田が24人目となった。

 準優後は「セット交換したけど、一瞬の上がりが良くなったかなというぐらい。そんなに変わりはなかった。どの足も大したことはない」とコメントはもうひとつだったが、舟足は良化。さらに交換した部品がなじめば気配が上向くケースもあるだけに、優勝戦も目が離せない。

引用元:【尼崎ボート・SGグラチャン】池田浩二 今節24人目のセット交換で優出「そんなに変わりはなかった」 | 東スポWEB (tokyo-sports.co.jp)

このため、モーターの機歴はほぼ通用せず、セット交換を行った選手が急にランクインするなど、日替わりの傾向が強かったように感じます。

このことから、2024年7月のSGオーシャンカップでは“セット交換が禁止”になるなど、競艇界に大きな影響を与えたと言っても過言ではありません。

SNSに投稿されていた反応の一部を抜粋してご紹介します。

https://twitter.com/m24591858/statuses/1805763731349291473
https://twitter.com/hiyokochan1228/statuses/1810852310807105995

まとめ

出典:ボートレース尼崎グランドチャンピオンパンフレット

今大会の優勝戦では絶好枠のアドバンテージを存分に発揮して、見事なスタートと冷静なターンで、土屋 智則選手が戸田クラシックでの不完走失格の悔しさを晴らすようなグランドチャンピオン初制覇

優勝した土屋選手にとって、今年初・通算36度目・当地通算では2度目、そしてSGタイトルは2023年3月の平和島クラシック以来、2度目の奪取となりました。

予選をトップ通過し、優勝候補筆頭となった土屋 智則選手が絶好枠を生かしたイン戦速攻で押し切り、他の選手を寄せ付けない圧倒的な展開で勝利を収めました。
その証拠に、3連単のオッズ上位は土屋 智則選手を軸とする買い目が独占し、組番の124は1番人気、3連単のオッズは11.4倍で1,140円という本命決着となっています。

2023年のクラシックでSG初制覇してから、プレッシャーで苦しんだ先のタイトル獲得という感動的なエピソードと、今後のボートレース界をけん引する存在として、どのような変貌を遂げていくのかにも注目したいですね。

2024年7月には、大村競艇場でオーシャンカップが控えており、次は舞台を九州地区に移して、まだまだ熱い戦いが繰り広げられます。
艇界屈指のレーサーによるトップレベルの戦いはまだ折り返したばかり!
グランプリも視野に入り始めた時期、年末に向けてボートレースファンの期待はますます高くなっていくことでしょう。

  • グランドチャンピオンは毎年6月下旬から7月上旬頃に開催される
  • 1991年にモーターボート競走法40周年を記念して新設された
  • 正式名称は「グランドチャンピオン決定戦競走」で「SGの中のSG」と呼ばれる
  • 前年のグランドチャンピオン優勝者グランプリ優勝戦出場者直前のSG競走(ボートレースオールスター)優勝者選考期間内におけるSG優勝戦完走者、選考期間内におけるSG予選得点上位者など52名に出場資格が与えられる
  • 優勝賞金は3,600万円
  • 2024年の第34回グランドチャンピオンは、6月25日〜30日までの6日間ボートレース尼崎で開催
  • ドリーム戦に出場する選手は、選出順位の上位6名の選手
  • 注目選手は、磯部 誠選手(4586)峰 竜太選手(4320)茅原 悠紀選手(4418)池田 浩二選手(3941)吉川 元浩選手(3854)毒島 誠選手(4238)
  • 2024年は土屋 智則選手がグランドチャンピオン初制覇を達成して、自身2度目のSG載冠となった
  • 組番の124は1番人気、3連単のオッズは11.4倍で1,140円の本命決着

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