山口支部の水長照雄選手が引退。現役生活31年のベテランボートレーサーは引退勧告を受けたのか?直近の成績などから引退理由を徹底調査!!

2024年4月2日、ベテランボートレーサーの水長照雄選手(56)が、引退していたことが明らかになりました。


山口支部の70期レーサー・水長照雄選手が、3月29日に日本モーターボート競走会に引退届けを提出したことが報じられました。

3月30日頃にボートレースオフィシャルサイトの選手ページが削除されたようです。
70期として1992年にデビューした水長照雄選手にとって、2024年は33年ルールが適用前の年
2024年前期の勝率が3.51に低下しましたが、今期の成績だと後期は勝率4.46となり、引退勧告を受けるような成績ではありませんでした
このことから、引退勧告ではなく、一身上の都合や体力の衰えといった理由で潔く身を引く決断をしたのかもしれません。
水長照雄選手の基本情報・同期の注目選手・引退勧告の水準から33年ルールまで、近年の成績などから考え得る引退理由について考察していきたいと思います。

目次

水長照雄選手の基本情報

名前
(フリガナ)
水長 照雄
(ミズナガ テルオ)
登録番号3559
生年月日1968年2月4日
身長165cm
体重53㎏
血液型O型
支部山口
出身地山口県
登録期70期
級別B1級
デビュー日1992年5月9日
最終出走日2024年3月27日
引退日2024年3月29日

水長照雄選手は1968年生まれ、山口支部所属のB1級レーサーです。

水長は照雄選手は1992年5月、徳山の一般戦で70期としてデビュー。
そのデビュー節、5走目で初勝利を手にして、1995年12月の徳山・一般戦で初優出を果たして4着。
1996年4月、下関・一般戦で初優勝を飾り、2020年11月29日には尼崎・一般戦「デイリースポーツ杯争奪第52回琴浦賞競走」2日目で通算1000勝を達成
通算54優出で優勝は4回、通算1059勝を挙げて、生涯獲得賞金は5億932万8438円という記録を残しています。
現役生活最後のレースは、2024年3月27日に下関競艇場で開催された一般戦「ケーブルネット下関杯」最終日の第6レースで、有終の美を地元水面で飾りました。

同期(70期)の注目選手

水長照雄選手の同期である「70期」には、漫画『モンキーターン』の主人公・波多野憲二のイメージモデルとしても有名な濱野谷憲吾選手、篠崎兄弟(篠崎元志選手・篠崎仁志選手)の師匠としても有名な白水勝也選手などがおり、かなり豪華な顔ぶれです。

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登録番号名前支部級別
3590濱野谷 憲吾東京A1
3576白水  勝也福岡A1
3562山下  和彦広島A1
3582吉川  昭男滋賀A2
3579中里  優子埼玉A2
  • 濱野谷 憲吾選手(3590)/1973年11月08日生まれ/東京/A1

巧みなハンドル捌きによる豪快なスピードターンを得意としており、「(水上の)ファンタジスタ」「ムテキング」「(初代)東都のエース」の異名を持つベテランレーサー。
漫画『モンキーターン』の主人公・波多野憲二のイメージモデルとしても有名で「Mr.モンキーターン」と呼ばれることも。
操縦技術だけでなく大レースを戦うための整備能力も上達したことで、かつては元競艇選手の山崎智也さん(2022年4月引退)と共に関東のエースと呼ばれた。
通算獲得賞金額は、松井繁選手・今村豊選手・山崎智也選手・今垣光太郎選手・瓜生正義選手に次ぐ6番目。
2000年11月に競艇王チャレンジカップ競走を制し、2007年3月に総理大臣杯争奪 鳳凰賞競走(現・ボートレースクラシック)のタイトルを獲得、2021年3月には史上32人目の全24場制覇の偉業を達成している。
2024年5月21日~26日に多摩川競艇場で開催される「第51回 ボートレースオールスター」への出場予定。

  • 白水 勝也選手(3576)/1972年10月17日生まれ/福岡/A1
  • 山下 和彦選手(3562)/1969年5月18日生まれ/広島/A1
  • 吉川 昭男選手(3582)/1973年1月29日生まれ/滋賀/A1
  • 中里 優子選手(3579)/1972年12月27日生まれ/東京/A2

水長照雄選手の引退理由は?

水長照雄選手の引退理由ははっきりしていません

これまで艇界を去った選手の多くは、「4期通算の成績不振による引退勧告」か「年齢的な理由で自ら身を引く」ことがほとんどでした。

では、水長照雄選手の場合は、どのような引退理由が考えられるのでしょうか?
まずは成績不振による引退勧告の基準についてご紹介します

成績不振による引退勧告の基準

まずはじめに、引退勧告とは「日本モーターボート協会が競艇選手に引退を勧告すること」とされています。

あくまで勧告であり、引退を強制するものではありませんが、定められている条件が競艇選手には選手生命を続けていくうえで致命的なものであるため、勧告を受けて引退をするケースが多いのが現状です。

毎年5月と11月に新人がデビューすることに伴い、成績が振るわない選手にとっては4月と10月は厳しい勝負時とされます。
なぜなら、成績下位の選手が退会勧告を受けて引退をするため、選手登録3年経過後の4期通算勝率が3・80未満のレーサーが候補になるからです。

引退勧告の基準は次のとおりとなっています。

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判断項目基準
4期通算勝率3.8未満
4期通算事故率0.7以上
4期通算出走数60回未満
※自己都合により60回を下回る場合
競走の公正確保及び競技水準の向上化に関する規程

ただし、以下の条件に該当する選手については対象外、もしくは特例措置を講じられます。

  • 選手登録3年以内の選手は対象外
  • 1期の出走回数が50走未満の場合、次の期と合計した2期分でカウント
  • 産休は出産のあった期と前後いずれかの期の合計2期を除外

ちなみに、4期通算といっても1期(半年)が49走以内ならばカウントせず、50走以上になった次の期と合わせて計算するという特例もあります。
そのため、勝率や事故点が厳しい選手は出走回数を調整して「49走止め」を行うこともあり、全く勝てなくてもデビューから7年間は選手を続けることが可能となっています。
※“登録から3年の猶予”と“50走未満を維持して4年”の合計が7年であり、産休などを挟む場合は更に延長されます。

競艇は1年を前期と後期にわけた2期制を採用しており、実施期間を前期は1月1日~6月30日、後期を7月1日~12月31日までとしています。
そのため、4期通算=2年通算となり、2年間の勝率・事故率・出走数を考慮して判断されることとなります。
※審査期間の前期:5月1日~10月31日と後期:11月1日~翌年4月30日までとは異なるため注意が必要。

33年ルールとは?

上記のほかにも、引退勧告には選手数が1600人を超えた場合にのみ適用される33年ルールがあることをご存じでしょうか?

ボートレーサーは基本的に1600人が上限とされています。
このルールを端的に表現すると「デビューから33年以上のベテランを対象として、4期通算勝率が4.80を下回っている選手から順に、選手数が1600人になるまで足切りをするというルール」です。

正確には、選手登録後33年経過かつ4期通算の勝率が4.80未満のレーサーに対して、退会勧告がなされます。
ただし、近年このルールは凍結されていました。
まず、勝率3.80未満の選手が引退して選手数が1600人以内になれば、それ以上は選手数を減らす必要がないからです。

ところが、2023年前期から選手数の増加により、複数のベテラン選手が艇界から去る必要が出てきました。
そのため、33年ルールで引退するベテランレーサーは毎期ごと一定人数存在する状況に。

選手登録33年となれば、50~60代のレーサーがほとんど。
勝率4.80はオール4着では届かないため、それ以上の戦績が必要となります。

「登録から33年以内の選手の勝率ボーダーは3.80で、それ以上のベテラン選手は4.80というのは厳しい」という声も多く聞かれており、ルールの改変を求める声がある一方で「選手数が増えれば1人あたりの出走回数が減って大部分のレーサーは獲得賞金が減る」という背景があり、33年ルールの撤廃は難しいでしょう。

考えられる引退の理由は?

前述の基準と水長照雄選手の勝率・事故率・出走回数を見比べると、引退勧告を受けた可能性は低いと考えられます。

その理由は以下のとおりです。

  • 4期通算勝率:基準を下回る期はあったものの、4期通算すると勝率3.80を超えている状況
  • 4期通算事故率:通算出走回数7132走のうちフライング3回、出遅れ3回という素晴らしい成績
  • 4期通算出走回数:出走数が60回以下の期はない

成績不振による引退勧告の基準のいずれにも該当しないため、引退勧告を受けるような立場ではなかったと推測できます。
そのため、考えられる引退理由として「年齢的な部分で自ら退く決断をした」ということでしょう。

そのような決断に至った経緯として、考えられるデータをご紹介します。

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級別出走数勝率
2019年前期B1100走4.77
後期B192走5.20
2020年前期B1114走4.68
後期B1107走4.50
2021年前期B183走4.23
後期B1108走4.16
2022年前期B194走4.31
後期B192走4.27
2023年前期B187走4.39
後期B174走4.47
2024年前期B189走3.51

上記の表をから鑑みるに、現段階で考えられる理由は一つ。
年齢的に限界を感じていたところに、勝率が過去最低まで落ちたことが決定打となり、引退を決めた』ということです。

直近5年だけで見ても、平均130ほどあった出走数は年々減少して100を超えることはなくなりました。
同様に勝率も2019年後期の5.20を目途に徐々に低下の一途をたどり、遂に2024年前期には選手人生の最低値3.51まで下がっていたことが読み取れます。

デビューから約31年10ヵ月、お疲れさまでした。
素晴らしい活躍とボートレースの楽しみをたくさんのファンに提供していただいたこと、心より感謝いたします。
水長照雄選手の第二の人生が健康で幸多きものとなりますよう、心よりお祈りいたしております。

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