ネコは競輪のラインを理解してレースの予想をしているか?
ラインってよく聞くけどあんまりわからないんだよね…
競輪のレースを見ているときに、よく耳にするラインという言葉。みなさんはご存知でしょうか?
このラインという言葉の意味ですが、実は競輪を予想する際に知っておくと、さらに予想が的中しやすいといわれています!
今回の記事では、そんな競輪のラインについて詳しく解説していくので、知らないという方はこの機会に知っておきましょう!
- 競輪歴8年の26歳
- 成人した瞬間に車券を購入するキチガイ
- 過去に突っ込んだ累計額5000万以上(笑)
競輪のラインとは?
競輪のラインとは、同じホームバンクに所属する選手や同地区、隣接に所属する複数の選手が一列に並んでレースを戦うことをいいます。
では、このラインはどのような種類があって、どのようなためにラインが形成されているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ラインを作る意味
ラインを作る最大のメリットとしては、空気抵抗による体力の消耗を最大限抑えながら、それぞれ選手の脚質に応じて全力を発揮して勝利できるようにラインを形成されています。
競輪のレースでは若手の選手からベテランの選手まで、幅広い年齢層の選手が出走しますが、ベテランの選手であれば当然若手の選手よりもスタミナや力は衰えてきますよね。
そこに空気抵抗を受けながら走るとスタミナが早く消耗してしまうため、どうしても若手の選手には敵わないことも多いんです…。
先行選手の場合、特に空気抵抗をモロに受けてしまうからモロ
これではベテラン選手が若手の選手に太刀打ちできません。
そこで、同地区に所属する選手でスタミナがある選手や若手の選手に先頭を走ってもらい、風よけになってもらいながらベテラン選手はその後ろで体力を温存しながら走ります。
そして、ベテラン選手は若手選手に風よけになってもらうだけではなく、後方から来る別ラインの追い込み選手や捲りを決めようとする選手を妨害する役割を請け負いながら走るんですね。
なるほど!どちらもWin-WInの関係なんだね!
そうすることで、決勝戦を除くレースで1着~3着までに入ると、予選や準決勝を突破できます。
このような観点から、ラインはレースで戦う上でメリットがあり、形成されていることがわかりますね。
ラインの種類
ラインの種類についてですが、一般的には、
の3人1組となってラインを組んでレースを戦うことが、オーソドックスといわれています。
ですが、ラインには大きく分けて下記の4つの種類があるといわれているんです。
- 先行1車…先行の選手が1人のみの場合に限り組まれるライン。追い込みの選手が、先行の選手の後に続いて並ぶ。
- 2分戦…2つのラインに別れるレース。5人・4人の構成が組まれ、ラインが長いことが特徴
- 3分戦…3つのラインに別れるレース。3人ずつまたは4人・3人・2人などの構成が組まれる
- 4分戦…4つのラインに別れるレース。3人・2人・2人・2人などの構成が組まれ、「細切れ戦」とも呼ばれる
先行1車以外の場合では、基本的に先行を得意とする選手または捲りを得意とする選手の自力型と呼ばれる選手が先頭に立ち、追い込みを得意とする他力型の選手が後ろに位置します。
ラインの見方
ラインの見方はさまざまありますが、基本的には地区ごとに別れてラインが形成されます。
一般的にラインは、
- 同じ競輪場をホームバンク(練習場)とする選手同士
- 同じ都道府県の競輪選手会に所属する選手同士
- 同じ地区の競輪選手会に所属する選手同士
- 隣接する地区の競輪選手会に所属する選手同士
の上から順番にラインの絆が強く、組まれることが多いです。
同じ競輪場をホームバンクとする選手同士であれば、その選手のクセや走り方を理解しているもんね!
ネコがいうとおり、各選手同士が走り方を理解していると、レースでも各選手が持つ力を最大限発揮しやすくなりレースで勝ちやすくなるため、上記のラインの組み方をするのです。
決め方は地区ごとが多い
ラインの決め方については、前述でもしたように地区ごとに形成されることが多く、
- 同じ競輪場をホームバンク(練習場)とする選手同士
- 同じ都道府県の競輪選手会に所属する選手同士
- 同じ地区の競輪選手会に所属する選手同士
- 隣接する地区の競輪選手会に所属する選手同士
の順に形成されやすくなります。
地区ごとというのは、日本全国47都道府県を8つの地区に分けて、〇〇ラインと呼ばれます。
ライン名とそのラインに該当する都道府県については、下記の表をご覧ください。
ライン名 | 都道府県 |
---|---|
北日本ライン | 北海道・青森県・秋田県・岩手県・山形県・宮城県・福島県 |
関東ライン | 東京都・埼玉県・山梨県・栃木県・群馬県・茨城県・長野県・新潟県 |
南関東ライン | 神奈川県・千葉県・静岡県 |
中部ライン | 愛知県・三重県・岐阜県・石川県・富山県 |
近畿ライン | 大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県・福井県 |
中国ライン | 岡山県・広島県・鳥取県・島根県・山口県 |
四国ライン | 徳島県・香川県・高知県・愛媛県 |
九州ライン | 福岡県・長崎県・佐賀県・宮崎県・熊本県・大分県・鹿児島県・沖縄県 |
出走する選手がどの地区の選手なのか、レース前に確認しておきましょう!
ガールズにはない
競輪のラインについて紹介してきましたが、女性選手のみのレースであるガールズケイリンにはラインは形成されません。ガールズケイリンでは、基本的にラインを形成することがルール上禁止されているんですね。
なぜガールズケイリンにはラインはないのかについては明らかにはなっていませんが、駆け引きによる事故のリスク回避のためなのではないかという意見もあります。
そのため、ガールズケイリンではラインを形成することなく、選手個人の実力勝負のレースが繰り広げられているんです!
男子競輪とはまた違った面白さもあるよね!
予想に超重要!
ラインは競輪のレースを予想する際に、かなり重要になってくるといわれています。ラインはここまで解説してきたとおり、競輪はあくまで個人戦ではありますが、チーム戦とも捉えられているんですね。
そのため、予想する際にライン関係なく自分の好きな選手・実力のある選手を軸に予想を組み立てると、外れてしまうことが多いかもしれません。
ラインを理解して予想を組み立てていくと今までより格段と的中しやすくなり、競輪がさらに面白いスポーツと感じることができるのではないでしょうか!
競輪のラインで決まる確率を調査!
競輪のレースにおいて、ラインで決まる確率については、
- レースのグレード(F2〜GP)
- 級班(S級・A級・チャレンジ)
- 予選や準決勝、決勝
- バンク周長(333バンク・400バンク・500バンク)
などといった条件によっても変化します。
すべての条件を合わせて見てみると、同じラインの約40〜50%が1着・2着でゴールすると言われていることがわかりました!また、3着までを見てみると、65%も同一ラインの選手2名が3着までにゴールしているんですね!
そのため、競輪の予想する際にはラインを知っておいたほうが予想が的中しやすいといわれているんです。
競輪のラインに関する意見まとめ
ラインはいいと思っている人も多いが、その反面でよくないと思っている人もいるんだ。
競輪のラインについて、ネット上で賛否両論あることがわかりました。ここからは、競輪のラインに関するネット上の意見について紹介していきます。
つまらない
まず初めに、ラインはつまらないという意見があります。Twitter上では、
このように、さまざまな意見が見られますが、ライン自体がつまらないというわけではなく、
- ラインの並びがつまらない
- ラインができない(短い)レースはつまらない
- ラインが先行1車のレースは、展開が単調になりがちでつまらない
などといった評価であることがわかりました。
賞金を山分けしてる
次に、競輪のラインは賞金を山分けしているという意見も見られます。
このように、ラインを形成している中の誰かが勝利すると、賞金をラインを組んでいた選手同士で山分けしているという噂があるとのこと。ゆえに、競輪のラインはよくないのではといわれているんですね。
ですが、競輪のラインを組んで賞金を山分けしているという噂はありますが、真相については不明です。
また、競輪は選手間での金銭の受け渡しが禁止されているので、おそらく賞金の山分けはされていないでしょう。
本当に山分けしているのかな?
さあな。でも実際はしていないと思うぞ。
最強ラインは〇〇!
前述でもしましたが、競輪のラインは、47都道府県別に8つのラインに分けられることがわかりました。そんな8つに分けられるラインですが、最も強いとされているラインは近畿ラインといわれています!
近畿ラインが最強ラインといわれる所以は、脇本雄太選手と古性優作選手がいるからでしょう。
脇本雄太選手は日本競輪選手会福井支部に所属する選手で、2022年の獲得賞金ランキングで賞金王になった選手です。
古性優作選手は日本競輪選手会大阪支部に所属する選手で、2022年の獲得賞金ランキングでは2位にランクインしています。
この両選手ですが、さまざまなレースで近畿ラインを形成し、多くのレースで好成績を残してきていることがわかりました。
また、2022年12月30日に平塚競輪場にて開催された「KEIRINグランプリ2022」では、近畿ラインでレース終盤に他選手を追い抜き、1着に脇本雄太選手・2着に古性優作選手がゴールしています。
KEIRINグランプリでも1位2位でゴールし、獲得賞金ランキングにおいても、1位2位とまさに最強ラインといえるのではないでしょうか!
八百長をしている
最後に、競輪のラインは八百長なのではないかという意見も見られました。
このように、勝たせる選手をあらかじめ決めておき、レースが行われているのではないかという意見もあります。
一方で、八百長ではないというコメントも多く見られました。
このように、競輪のラインは八百長・八百長じゃない論争が幾度となく行われているんです…。
ですが、八百長も競輪協会は厳しく取り締まっていて、選手の宿舎にはスマートフォンなどの精密機器は持ち込むことが禁止されており、厳重にチェックされています。
もし、スマートフォンを宿舎に持ち込むと、レースの出場停止などの厳しい罰則が与えられるので八百長はないといえるでしょう。
競輪のラインに関するQ&A
ここまで競輪のラインについて解説してきましたが、まだまだラインについてわからないことも多いのではないでしょうか。
ここからは、さらに競輪のラインについて質問にお答えしていきます。
いつからあるの?
ラインは、1988年ごろから形成されるようになったといわれています。
競輪が創生された当初はラインは形成されておらず、個人勝負で行われていました。
しかし、先行選手が強い選手だった場合に、その選手の後ろに強い追い込みの選手がピッタリとつくという作戦が勝ちやすいといわれはじめます。
しかし、ルールや違反・罰則の変更などが相次ぐ事態に…。
その結果、上記のような戦法ではなく、2023年現在のように同じ県に所属する選手同士や、隣接の地区に所属する選手同士がラインを形成するようになったとのことです。
読み方を教えて!
競輪のラインは、予想する際に必要となってくるポイントです。そんな競輪のラインの読み方について、詳しく解説しますね。
まず、ラインの読み方は大まかには下記のようにして予想できます。
- 出場する選手がどの都道府県に所属する選手なのかを確認する
- 選手の前日インタビューコメント
- 直近4ヶ月の決まり手
- バック・ホームの回数
詳しく説明していきますね。
出場する選手がどの都道府県に所属する選手なのかを確認する
まず、予想するレースで出場する選手が、どの都道府県に所属している選手なのかを確認しておきましょう。
前述でもしましたが、都道府県別で出走する選手同士が〇〇ラインを形成してレースを走ることが多くあります。
そのため、まずは予想する前に選手がどの都道府県に所属するのかを確認して、どのようなラインが形成されるのかを予想しましょう。
選手の前日インタビューコメント
レースの前日に選手はそのレースに向けてのコメントを残しており、そのコメントが新聞社のオンライン記事やWebの投票サイトなどに掲載されます。
選手はコメントに、
- 自力で頑張る(先頭を走り、他の選手の風よけになることを意味する)
- 〇〇くんの番手(〇〇選手の後ろで走るという意味)
- 〇〇選手をマーク(先行する〇〇選手の後方につけながら走るという意味)
- 〇〇何番手(〇〇にはそれぞれの所属する地区が記載される。その地区で形成される2番目や3番目に位置付けしながら走るという意味)
などといったコメントを残しているんです。そのコメントを読むと、大体どのようなラインが形成されるのかが予想できます。
多くの場合、このコメント通りのラインが形成されるので、一度目を通しておきましょう。
直近4ヶ月の決まり手
直近4ヶ月の決まり手を確認しておくと、ライン内でどのような位置取りをしてレースを走るのかが見えてくるでしょう。
Webの投票サイトなどにある出走表には、出場選手が直近4ヶ月のレースで1着または2着でゴールしたときの決まり手が記載されています。
直近4ヶ月の決まり手は下記のように記載されています。
- 逃げ…最後の1周を先頭でゴールラインを通過してそのまま1着または2着でゴールする
- 捲り…最後の1周を先頭で通過した選手を最終4コーナーまでに抜き、1着または2着でゴールする
- 差し…最後の1周を先頭で通過した選手を最後のホームストレッチラインで抜き去り、1着または2着でゴールする
- マーク…ラインの2番手以降の選手で自分のラインの戦闘選手を抜くことができずに2着でゴールしたとき
この直近4ヶ月の決まり手と、前述で紹介した選手の地区のライン・選手の前日インタビューなどを確認し、最後の1周に選手がどのような位置にいることが多いのかを予想すると的中しやすいです。
バック・ホームの回数
出走表には、直近4ヶ月の「B」「H」に回数が記載されています。この「B」「H」は、それぞれ「バック」「ホーム」と呼ばれます。
バック・ホームは下記のような場合で記録されます。
- バック…最後の1周で第2コーナーと第3コーナーの間にあるバックストレッチラインを先頭で通過したときに記録される
- ホーム…最後の1周で第4コーナーと第1コーナーの間にあるホームストレッチラインを先頭で通過した時に記録される
この「B」「H」の回数を確認すると、残り1周や半周をどのような位置で走っていることが多いかを確認できるんですね。
Bの回数が多い選手は、捲りや追い込みのレースを展開してレースに勝利する。Hの回数が多い選手は、先行していてそのまま抜かれずに1着でゴールすることが多い選手。
BとH両方同じような回数を記録している選手は先行や捲り、追い込みなどどのような走り方でも車券に絡む回数が多い選手であるという証でもあるので、覚えていて損はありません。
Bを記録したラインから1着でゴールする選手は約80%というデータもあるから、Bが多い選手を注目しておくといいぞ。
ラインの情報はどうやって確認するの?
ラインの情報については、前述でもしましたが、Webの投票サイトや新聞社のオンライン記事から確認できます。
中でも、KEIRIN.JPやオッズパーク、Kドリームスなどといった投票サイトが見やすいと競輪ファンから好評なので、そちらで確認しながらラインを予想するといいでしょう。
裏切りってあるの?
競輪のラインには裏切りは多くはありませんがあります。特に同じホームバンクの選手同士や同じ地区の選手同士の場合はあまり見られませんが、そこまでラインを組んだことない選手同士の場合は裏切り行為もあるとのこと。
しかし、裏切りをしてしまった場合、次戦以降にラインを形成したくても前回のレースで裏切っていることから、ラインを断られる場合もあるかもしれません。
そのため、めったに裏切りはありませんが、時と場合によって裏切りは起きるといわれています。
禁止行為やルールはある?
前述でもしたように、競輪のラインでは後方を走る選手は後ろからくる他ラインの選手を妨害する役割を持ちます。
しかし、妨害といっても、違反行為とみなされている妨害行為を取ってしまうと、レースで失格となってしまう恐れがあるんですね。
違反行為には、下記のような行為が禁止されています。
- 押圧…相手を内側に押し込み、進路を妨害する行為
- 押し上げ…相手を外側に押し上げる行為
- 斜行…ななめに走り、他の選手の進路を妨害する行為
- 内側追い抜き…外帯線の内側を走る選手のさらに内側に侵入して追い抜く行為
上記の違反行為に該当しない程度の妨害はある程度戦術として許容されていますが、過度に他選手を妨害すると違反行為となり、失格となるのです。
コメント