2024年6月4日、日本モーターボート競走会が2024年5月に報じられた“ボートレース江戸川に勤務していた元職員の違法な舟券購入”について、「特別嘱託職員によるモーターボート競走法違反(同法第11条2号の舟券の購入禁止)に関する声明」を発表したことがわかりました。
ここでは、今回の事件の概要とモーターボート競走法、度重なる不祥事・ボートレースの売り上げが増加している要因(=競艇界の光と闇)について解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
騒動の発端
2024年5月15日に東京新聞の社会面で報じられた記事が発端です。
記事の概要としては、『当時、ボートレース江戸川に勤務していた江戸川区在住の64歳男性が、在職中に舟券を買ったことが「モーターボート競走法違反(舟券購入の禁止)の疑い」にあたるとして、警視庁が男性を近く書類送検することが、捜査関係者への取材で分かった』というもの。
送検容疑
今回、書類送検されることとなった男性職員は、最低額(1口100円)での小口購入を繰り返すなどし、利益はほとんどなかったが、2年間で約2万口(=230万円分)を購入したとのこと。
男性は競艇を実施する「一般財団法人・モーターボート競走会」の江戸川支部職員でした。
競艇に関して規定する「モーターボート競走法」では、競技の透明性を保つためなどから職員や選手が舟券を購入することを禁止しています。
送検容疑は、2023年5月1日と8月27日の2日間にわたる男性の行動。
いずれの日も江戸川競艇場での業務中にスマートフォンアプリを使ったインターネット投票で、総額1,400円分の舟券を購入したとされており、本人もこれを認めています。
警視庁小松川署の調べに対して男性は、「職員が購入してはいけないと知っていたが、ナマで毎日、選手の状況が見られ、当たるとうれしくてやめられなかった。」などと供述をしたということで、その後の報道とモーターボート競走会からの発表が注目されていました。
2024年5月15日に報じられた違法な舟券購入の詳細
「わかっちゃいるけどやめられない…」江戸川競艇勤務の職員が舟券購入か、書類送検へ 不祥事続きの競艇界に国交省が指導
「わかっちゃいるけどやめられない…」江戸川競艇勤務の職員が舟券購入か、書類送検へ 不祥事続きの競艇界に国交省が指導
2024年5月15日 06時00分
ボートレース江戸川(江戸川競艇場、東京都江戸川区東小松川3)に勤務していた同区の男性(64)が在職中に舟券を買ったとして、警視庁が男性をモーターボート競走法違反(舟券購入の禁止)の疑いで近く書類送検することが、捜査関係者への取材で分かった。最低額(1口100円)での小口購入を繰り返すなどし、利益はほとんどなかったが、2年間で約2万口230万円分を買ったという。
同庁小松川署によると、男性は競艇を実施する一般財団法人「モーターボート競走会」(東京)の江戸川支部職員。競艇に関して規定する同法では、競技の透明性を保つためなどから職員や選手が舟券を購入することを禁止している。
送検容疑では、2023年5月1日と8月27日、いずれも同競艇場での業務中にスマートフォンアプリを使ったインターネット投票で、総額1400円分の舟券を買ったとされる。同署の調べに「職員が購入してはいけないと知っていたが、ナマで毎日、選手の状況が見られ、当たるとうれしくてやめられなかった」などと供述している。
関係者によると、男性は選手が落水・転覆した際に救助する「救助艇」に乗るレスキュー員で、選手の近くにいる立場だった。違反が発覚したことから競走会の聞き取りを受け、同年10月ごろに依願退職したという。競走会は14日、本紙の取材に「捜査に支障をきたすため、回答は差し控えます」とした。
引用元:「わかっちゃいるけどやめられない…」江戸川競艇勤務の職員が舟券購入か、書類送検へ 不祥事続きの競艇界に国交省が指導:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
モーターボート競走法とは?
ここで抵触している“モーターボート競走法”とはどのような法律なのでしょうか?
モーターボート競走法は、国土交通省などが所管し、公営ギャンブルの一つである競艇(ボートレース)の開催や競技施設の仕様、舟券の販売などについて定めた法律です。
公平・公正の理を守るため、ボートレースを楽しむ人たちに不信感を与えることがないように制定されました。
モーターボート競走法11条2号とは?
モーターボート競走法11条では日本モーターボート競走会の職員や選手、レースに関係する政府職員・自治体職員らの舟券購入を禁じています。
法令の条文には次のように記されています。
(舟券の購入等の禁止)
第11条 次の各号のいずれかに該当する者は、当該各号に掲げる競走について、舟券を購入し、又は譲り受けてはならない。
一 競走に関係する政府職員及び施行者の職員にあつては、すべての競走
二 競走実施機関の役職員及び競走の選手にあつては、すべての競走
三 前二号に掲げる者を除き、入場料の徴収、舟券の発売等、競走場内の整理及び警備その他競走の事務に従事する者にあつては、当該競走
引用元:モーターボート競走法|条文|法令リード (hourei.net)
被疑者男性の業務内容と現在
被疑者は、“当時、ボートレース江戸川に勤務していた江戸川区在住の64歳男性”。
業務内容は、選手が落水・転覆した際に救助する“救助艇”に乗るレスキュー員で、選手の近くにいる立場でした。
違反が発覚したことから、男性はモーターボート競走会からの聞き取りを受けて、2023年10月ごろに依願退職したといいます。
報道を受けたモーターボート競走会の回答
元職員による“舟券の購入禁止違反”という不祥事を受けて、モーターボート競走会は記事が出る前日、この記事および東京新聞からの取材を受けて、『捜査に支障をきたすため、回答は差し控えます』と回答していました。
発表された声明の内容
2024年5月15日に元職員の違法な舟券購入の一報が報じられてから1か月後の2024年6月4日。
ついに日本モーターボート競走会が「当会江戸川支部元特別嘱託の競走法違反(舟券の購入)について」という公式声明を発表しました。
発表された声明の内容を原文のままご紹介します。
当会江戸川支部元特別嘱託の競走法違反(舟券の購入)について
本年5月、当会江戸川支部の元特別嘱託が、在職期間中に禁止されている舟券を購入していたことから、モーターボート競走法違反(同法第11条2号の舟券の購入禁止)により、警視庁小松川警察署から書類送検されております。
競走実施機関である当会は、自らの監督不行き届きにより、事業の根幹となる法令に対する違反行為があったことをお知らせするとともに、本件を厳粛に受け止め、これまで以上に役職員に対するコンプライアンス教育を徹底いたします。
今後は、管理体制の強化を図るなど、再発防止に努めてまいります。
なお、元特別嘱託は、昨年10月に依願退職しておりますが、当時の職場における監督上の責任については、昨日、当会の規則に基づき、譴責処分を行っております。
引用元:日本モーターボート競走会文書
要するに…
『書類送検日前に依願退職をした元特別嘱託が、在職期間中にモーターボート競走法で禁止されている舟券を購入していたことから書類送検されました。
当会としては監督不行き届きを重く受け止めて、役職員に対するコンプライアンス教育を徹底し、再発しないように努めます。
そして当時の監督者の責任については、注意・警告を行って始末書を提出させて戒めました。(これでこの件については一区切りとさせていただきます。)』という内容です。
全ての不祥事対する声明に共通するのですが、文章としては完璧。
だけど、何のエビデンスもなく、“どこがどのように改善したのか”が全くわからない・伝わらない声明だと感じました。
国土交通省による指導
競艇を巡る不祥事は相次いでおり、4月下旬に所管官庁である国土交通省はモーターボート競走会に対して、不祥事について速やかに報告するように指導しています。
その一方で、競艇の人気は高まっている昨今。
ボートレースにおける2023年度の売上額は、4年連続の2兆円超えとなる2兆4200億円で、若者などへのPR活動の奏功もあってか、年々売り上げが右肩上がりとなっている状況です。
しかし、本件についてモーターボート競走会は、2023年秋ごろまでに当時の職員による「モーターボート競走法違反(舟券購入の禁止)」を把握していたにもかかわらず、2024年4月中旬に国土交通省に報告するまで真実を隠蔽。
このことで、報告までの約半年間の長期間にわたって問題を隠し続けていたという問題も浮き彫りになったのです。
職員による違反のみならず、ボートレースを実施する法人の管理体制についても疑問視され、厳しい目も向けられることとなっている現状に対し、国土交通省海事局総務課の担当者は『報告の遅れも含めて大変遺憾。競技の公平性、透明性を保つためにも、関係者には今後ともコンプライアンス(法令順守)を徹底してほしい』としています。
度重なる不祥事
選手をはじめ職員は、“不正が疑われる行為から距離を取るべき”と重々理解しているはずなのに、なぜ不祥事は相次ぐのでしょうか?
近年、報道された不祥事の一部をご紹介します。
選手による舟券の購入
2024年2月、20代の選手が過去に舟券を購入していたことが発覚して、選手登録を抹消(=強制引退)されました。
その選手の名前は「佐々木 海成」元選手。
2024年2月27日のモーターボート競走会の発表によると、131期の元ボートレーサー・佐々木 海成選手が、現役だった期間において電話投票で舟券の購入を行っていたという事実を確認したと発表したのです。
舟券の購入は、「モーターボート競走法第11条第2号」の選手の禁止行為に該当することから、2024年2月19日付けで選手登録を抹消されています。
元ボートレーサー・佐々木 海成とは?
名前 (フリガナ) | 佐々木 海成 (ササキ カイセイ) |
登録番号 | 5260 |
生年月日 | 1997年11月27日 |
身長 | 162cm |
体重 | 56㎏ |
血液型 | B型 |
支部 | 大阪 |
出身地 | 大阪府 |
登録期 | 131期 |
級別 | B2級 |
デビュー日 | 2022年11月18日 |
最終出走日 | 2024年2月8日 |
引退日 | 2024年2月19日 ※登録抹消日 |
佐々木 海成元選手は大阪支部所属の131期ボートレーサーでした。
2022年11月18日~23日に地元・住之江競艇場で開催された「一般・サンケイスポーツ旗争奪 第65回GSS競走」初日の第1レースでデビュー。
デビューから1年2か月後の2024年1月18日~21日にの三国競艇場で開催された「一般・大寒三国決戦」3日目の第7レースで初勝利を飾りました。
通算2勝で優出・優勝歴はなく、生涯獲得賞金は662万2000円。
実兄は同じ大阪支部所属・123期の佐々木 大河選手(5054)、師匠は97期の田中 和也選手(4357)でした。
トップ選手がネット上で予想業者と接触
さらに、2022年にはトップ選手がネット上で予想業者と接触を持ったとして処分を受けました。
その選手の名前は「峰 竜太」選手。
現在の競艇界で最強との呼び声高く、SGグレードのレースでも第一線で活躍している選手です。
2022年2月26日から4か月間の出場停止処分を受けた峰 竜太選手は、SNSに掲載した謝罪文で次のように記しています。
『僕自身に足りないものは技術や努力などではなく、プロとしての自覚だということに気がつきました。』
峰 竜太選手は2021年まで7年連続最高勝率を記録し、2018年と2020年には賞金王を獲得。
競艇界においては、名実ともに現役トップ選手といえる存在です。
峰 竜太選手は、自身が主催するインターネット上の個人的なゲームイベントにおいて、SNSで協賛を募った際、本来は交流を避けなければならない、ボートレースの予想を生業とする人間(予想業)とネット上で接触し、協賛金という名目で金銭のやりとりをするなど、自身のルールに対する理解不足により、ボートレースの信頼を失墜させ、褒賞懲戒審議会で4か月間の出場停止処分を下されることが決定しました。
協賛金については、すぐに返金したといいますが、公営ギャンブルの選手が利害関係者から金銭を受け取るのはご法度。
艇界きってのスター選手の不祥事で業界に衝撃が走ったことは言うまでもありません。
褒賞懲戒審議会とは?
峰 竜太選手に4か月の出場停止処分を下すことを決めた“褒賞懲戒審議会”とはどのようなものなのでしょうか?
日刊スポーツの記事に概要が記されていましたので、ご紹介します。
褒賞懲戒審議会とは、日本モーターボート競走会が選手・審判員及び検査員の褒賞及び懲戒について審議する会。
引用元:最強ボートレーサー峰竜太が褒賞懲戒審議会で4カ月出場停止 SGは来年8月メモリアルまで不可 – ボート : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
競走会に審議会を設置し、10人以内の委員で組織される。
選手の懲戒については、それぞれの事案に対して戒告か、一定期間の出場停止処分を課すことができる。
峰竜太選手とは?
名前 (フリガナ) | 峰 竜太 (ミネ リュウタ |
登録番号 | 4320 |
生年月日 | 1985年3月30日 |
身長 | 173cm |
体重 | 51㎏ |
血液型 | B型 |
支部 | 佐賀 |
出身地 | 佐賀県 |
登録期 | 95期 |
級別 | A1級 |
デビュー日 | 2004年11月10日 |
峰 竜太選手は競艇ファンなら必ず知っているといっても過言ではない、いろいろな意味で“超”がつくほど有名な日本のトップボートレーサー。
毎年、高額賞金を獲得している一方で、勝っても負けても涙を流す感情の豊かさから「泣き虫王子」という異名を持つほど。
2024年5月21日~26日まで多摩川競艇場で開催された「SG・第51回ボートレースオールスター」では、22,497票を獲得してファン投票1位で選出され、なんと2位の池田浩二選手の17,043票に5,000票以上の差をつけて、3年ぶり14回目の出場で圧倒的な人気を見せつけました。
峰 竜太選手は、2004年11月10日に地元・唐津競艇場で開催された「一般・西日本スポーツ杯争奪戦」でデビューを飾ると、新人ながら2着と舟券に絡む活躍を見せ、2004年12月30日には4号艇・6コースからまくりを決めてデビュー22走目にして初勝利をあげました。
さらに、デビューから1年も経たない2005年11月6日に唐津競艇場の一般戦で1号艇・5コースからまくりを決めて初優勝を果たすと、2006年には最優秀新人選手に選出、2007年5月29日にはデビューから2年目にして若干22歳の若さで「第34回 笹川賞競走(ボートレースオールスター)」でSG初出場を果たす快挙。
そして、2017年7月17日にまるがめ競艇場で開催された「第22回 オーシャンカップ」でSG初優勝、2022年6月30日には通算1,500勝の金字塔を打ち立てました。
さらに、数々のタイトルホルダーでもあり、現在“GRANDE5”のメダルを3つ獲得し、石野 孝之選手・毒島 誠選手・桐生 順平選手と並ぶ1位タイ。
しかも、2017年開催の「SG・第44回 ボートレースオールスター」のファン投票で16,238票を獲得し、第1位で選出され、2019年5月26日には“ゴールデンレーサー賞”を受賞するなど、人気も実力も抜きんでた存在として競艇界をけん引している選手でした。
ただ残念ながら、いろいろな不祥事や疑惑があり、たくさんのファンを抱える反面、アンチが多い選手でもあります。
前述の不祥事の影響により、ボートレースの信頼を失墜させたとして、4か月間の出場停止処分を受けました。
しかし、2023年10月24日からボートレース蒲郡で開催された 「SG・第70回 ボートレースダービー」の6日目(最終日)第12レースで1号艇1コースから逃げを決めて勝利し、不祥事による出場停止処分後のSG復帰戦で6回目のSG優勝を果たすとともに、通算100回目の優勝かつ史上27人目の24場制覇をSGの大舞台で同時に達成する快挙を成し遂げています。
さらに最近では「史上最強のB1級選手」として、A1級へスピード復帰をしたことでも話題となりました。
また、2024年度後期のA1級選手勝率5位に輝いた上野 真之介選手(4503)は峰 竜太選手率いる「峰グループ(正式名称:LAGOON BASE・ラグーンベース)」に一番弟子として所属しており、さらに直近の2024年5月21日~26日に多摩川競艇場で開催された「SG・第51回ボートレースオールスター」で優勝した定松 勇樹選手(5121)も「峰グループ」の一員です。
<峰竜太選手の主要獲得タイトル>
- オーシャンカップ(2017年・2020年)
- グランプリ(2018年・2020年)
- ボートレースオールスター(2021年)
- ボートレースダービー(2023年)
- 最優秀選手(2018年・2020年)
- 最多獲得賞金選手(2018年・2020年)
- 最高勝率選手(2015年・2016年・2017年・2018年・2019年・2020年・2021年・2023年)
- 最多勝利選手(2015年・2020年)
- 記者大賞(2018年・2020年)
- 最優秀新人選手(2006年)
- ゴールデンレーサー賞(2019年)
- 史上27人目の24場制覇(2023年)
新型コロナウイルス対策の持続化給付金を不正受給
2021年には200人以上の選手が新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金を不適切に受給していたことが発覚。
不正受給が発覚した全員が処分を受けるという衝撃的な事案が発生し、競艇界を揺るがす大問題へと発展しました。
コロナ給付金不正受給とは?
コロナ給付金というのは、コロナウイルス感染症で仕事ができなかったり、収入が著しく低下してしまった人達に対して支払われるお金ですが、虚偽の申請をして、お金を受け取るというニュースが数多く聞かれたことを重く見た国が総力を挙げて摘発に動く事態となりました。
競艇界では2021年3月からの国土交通省から調査が行われ、コロナ給付金制度について理解しないまま、何の関係もない収入の減少(フライング休みなど)を申請して、給付金を受け取る事案が多く発生していたことが判明。
不正に受給したコロナ給付金については、全額返還することになりましたが、総額2億円を超える巨額の不正。
競艇選手はフライングなどの違反を犯すと出場停止となるが、そうしたペナルティーによる減収期間を悪用していたケースもあったため、この案件はとても悪質な事案だったといえます。
不正受給の実態
調査の結果、最終的には215名もの選手が不正受給をしていた事実が発覚しました。
ボートレーサーの全体人数は1,600人ですので、割合にして約12.5%。
最低でも10人に1人の選手が不正受給を行っていたことがわかります。
申請理由 | 人数 |
---|---|
フライングまたは出遅れによる申請 | 24名 |
私傷病および公傷等による申請 | 43名 |
感染者や農耕接触者等に指定され、あるいは開催中止や打ち切りとなり、 出場斡旋に影響を受けたことによる申請 | 67名 |
感染症拡大予防等のため、競走不参加、前検不合格、途中帰郷となったことによる申請 | 68名 |
ボートレース以外の事業収入等による申請 | 13名 |
上記の申請理由で特に注目すべきは「フライングや出遅れによる受給」です。
フライングをすると一定期間斡旋を受けられないのは、ボートレースであれば当然すぎるほどの常識。
にもかかわらず、新型コロナウイルスの影響で収入が減ったと偽り、100万円もの給付金を受け取っていたのです。
世の中にはコロナの影響でお店を占めざるを得なくなる経営者や、職を失った人が大勢いて、生活に困窮する人々を救うための給付金に虚偽の申請をしてお金を得るなんてモラルに欠ける行為が許されるはずがありません。
不正受給自体が許すべきことでないのは至極当然ですが、ただでさえ高収入のボートレーサーが受給を考えること自体おかしなことなのです。
日本モーターボート競走会が下した処分
このような由々しき状況を受けて、日本モーターボート競走会がコロナ給付金の不正受給対象者に下した処分は次のとおりです。
- コロナに関係ないケガや病気などの理由で不正受給をしていた選手:1か月または2か月の出場停止
- フライング休暇を理由に不正受給をしていた選手:3カ月または4か月の出場停止
このほか、特に重要視されたのは2020年の日本モーターボート競走会からの注意喚起よりも前におこなっていたか、あるいは注意喚起後に行っていたかの判断基準でした。
不正受給といえば詐欺罪で起訴される可能性があるにもかかわらず、出場停止処分だけで済ませたことで、厳しい声が多数寄せられた悪質な不祥事でした。
競艇界最大の汚点・八百長事件
2020年1月には元競艇選手の八百長事件が発覚しています。
八百長をしていた当時は現役のA級選手で、SG競争でも活躍をしていた有力選手だったため、ボートレース界に衝撃が走りました。
その内容というのが、“犯行当時、現役で活躍していた選手が知人と連絡を取り合い、わざと着順を下げて、知人に的中させた見返りに報酬を受け取っていた”として、名古屋地検特捜部に逮捕され、その後実刑判決を受けたという事件です。
その選手の名前は「西川 昌希」元選手。
- 【競艇ニュース#1】ついに判明した引退理由!西川昌希容疑者が八百長(詐欺)容疑で逮捕!西川容疑者のプロフィール&改めて逮捕の原因
元ボートレーサー・西川昌希とは?
名前 (フリガナ) | 西川 昌希 (ニシカワ マサキ) |
登録番号 | 4559 |
生年月日 | 1990年2月26日 |
身長 | 166cm |
体重 | 52㎏ |
血液型 | B型 |
支部 | 三重 |
出身地 | 三重県 |
登録期 | 104期 |
級別 | A1級 |
デビュー日 | 2009年5月1日 |
最終出走日 | 2019年9月21日 |
引退日 | 2019年9月30日 ※登録抹消日 |
突然の引退と逮捕、八百長発覚
西川 昌希元選手は2019年9月30日付けで突然引退をしています。
当時、西川 昌希元選手の引退理由は腰痛による体調不良など、健康面の問題が引退の原因であると推察されていました。
しかし、実際のところ西川 昌希元選手はこの時すでに日本モーターボート競走会に“自身が八百長に加担した事実”を伝えたうえで「責任を取るため引退したい」と主張していたのです。
実体験をもとに“モーターボート競走会の隠蔽体質”に苦言を呈する西川 昌希元選手
ヤクザの息子として育てられた少年時代…一流の競艇選手だったオレが八百長に手を染めた理由
『競艇と暴力団「八百長レーサー」の告白』より #1
2019年9月、逮捕される3ヵ月前のことだが、俺はモーターボート競走会に「自首」した。
これは裁判でも語ったことだが、俺は自ら外部の人間にレースの情報を流し、その人間が不正に利益を得ていたこと、さらにはその人間が国税の査察を受けた事実を告げ、責任を取る形で選手を引退したいという意向を伝えた。だがそのとき、俺は「一身上の都合」という引退理由を書かされ、その後、競走会は俺が逮捕されるまで不正に関与していたという内容を公表することはなかった。
それを隠蔽と言わずして何というのだろう。2020年7月の公判で俺が「自首」したことを証言すると、競走会は「そういった事実は一切なく、事実無根であり、法的措置も検討している」とまで言い切った。
俺が言っていることは、罪を軽くするための方便にすぎないというわけだ。
大前提として、俺が起こした事件のおかげで、競走会や関係者に迷惑をかけたことは深く反省している。
ただ、事実を覆い隠すのはやめるべきだ。競走会が、いまのような隠蔽体質を改めない限り、今後とも不正がなくなることはないだろう。
引用元:(5ページ目)ヤクザの息子として育てられた少年時代…一流の競艇選手だったオレが八百長に手を染めた理由 | 文春オンライン (bunshun.jp)
しかし、日本モーターボート競走会は「現役選手が八百長に加担したという事実」の世間への公表を避けるという隠蔽行為をしており、翌2020年1月8日に西川 昌希元選手と親族の男が名古屋地方検察庁特別捜査部に逮捕されるに至りました。
“八百長”が行われたのは、2019年7月2日にびわこ競艇場で開催された「G3・第6回 イースタンヤング」第7レース。
西川 昌希元選手は故意に減速して順位を操作する八百長行為をして、同じく逮捕された親族の男から見返りとして現金300万円を受け取ったといいます。
この一連の行為が「モーターボート競走法第72条(競走に関して賄賂を遣り取りする行為及び競走における不正行為の禁止、競走で全力を尽くす義務)」に違反したもので、逮捕後に起訴されています。
さらにその後、11の競艇場・18のレースでも故意に順位操作を行い、見返りとして総額3,425万円を受け取ったとして、名古屋地検特捜部に再逮捕・追起訴。
2020年3月19日には名古屋地方裁判所にて初公判を行い、起訴内容を認めました。
2020年10月21日に下された名古屋地裁の判決は、西川 昌希元選手に懲役3年・追徴金3,725万円(求刑懲役4年・追徴金3,725万円)の実刑判決を言い渡したとともに、共犯者である親族の男には懲役3年・執行猶予5年・罰金1,100万円(求刑懲役3年・罰金1,100万円))。
判決前は「執行猶予が付くだろう」といった見解もありましたが、実際に下されたのは実刑判決。
裁判官は『短期間で不正に得た払戻金が1億円と多額。競艇の公正や社会的信用を著しく侵害し、ギャンブルなどの浪費するための犯行で動機は身勝手』という見解を述べています。
その後、西川 昌希元選手は三重刑務所に収監され、2023年3月に仮釈放が認められると、満期日(6月2日)を待たずに出所。
2023年3月からはX(旧Twitter)のアカウントを開設し、現在はSNSやYouTubeで競艇に関する情報を発信しており、モーターボート競走法に抵触したため、全国24競艇場に出入り禁止となりながらも、様々な企画で視聴者を楽しませています。
西川 昌希元選手は、八百長に至った動機について『カネだけが目的だったのかと言えば、そうではない気もする』とし、“自分の思い描いた八百長の構図をレースで演じ切る”ことに強い達成感を抱いていたそうです。
その一方で、“全盛期の1年間の賞金額に相当する2,500万円以上の金額を数回の八百長行為で稼げるうえに、税金が取られない”こともやはり八百長を行った理由の一つであり、『いったん不正の旨味を知った俺は、甘い誘惑から逃れられなくなった』ことを、2022年11月の文春オンラインの記事『競艇と暴力団「八百長レーサー」の告白』で綴りました。
また、同記事内では八百長という違法行為に至った経緯として、2015年5月に津競艇場で開催された「一般・スポーツニッポンパール賞競走」で2度のフライングを犯し、90日間の斡旋停止を受けたことでモチベーションが低下していたところに、共犯者の親族の男との些細な会話から興味本位で実行に至ったとも語っています。
2020年1月29日に報じられた八百長事件の詳細
18レースで3千万円贈収賄容疑 元競艇選手ら再逮捕
18レースで3千万円贈収賄容疑 元競艇選手ら再逮捕
競艇選手が不正な順位操作の見返りに賄賂を受け取ったとされる贈収賄事件で、名古屋地検特捜部は28日、新たに18レースで不正が行われ、計3425万円の賄賂の受け渡しがあったとして、元競艇選手の西川昌希容疑者(29)をモーターボート競走法違反(競走の公正を害する行為、収賄)の疑いで、親族の増川遵容疑者(53)=津市=を同法違反(同、贈賄)容疑で再逮捕し、発表した。
発表によると、2人は共謀して、2019年1月22日~9月21日、全国10競走場で行われた18レースで不正な順位操作を計画。レースの直前に西川容疑者が2、3着になるか、4着以下になるかを決めて実行した疑い。増川容疑者は3連勝単式舟券を的中。計3425万円の賄賂を現金と振り込みで西川容疑者に渡した疑いがある。
6艇が1周600メートルを3周するボートレースは、インコースが有利とされる。逮捕容疑となった18レース中10レースは、西川容疑者が内側の1号艇で出走し、増川容疑者購入の舟券のオッズ(賭けの倍率)を高配当にしたとみられる。最もオッズが高かったのは、19年3月のボートレース三国(福井県)の第12レースで396・5倍。西川容疑者は1号艇で出走し、3着だった。
また名古屋地検特捜部は28日、19年7月2日、琵琶湖モーターボート競走場(大津市)であった二つのレースで、不正に順位を落とし、計300万円の賄賂をやりとりしたとして、両容疑者を同法違反の罪で起訴し、発表した。関係者によると、増川容疑者は数百万円で複数の舟券を購入し、1千万円以上の利益があったという。
西川容疑者は09年に日本モーターボート競走会に登録。日本モーターボート選手会三重支部に所属し、優勝は12回。19年9月に引退した。再逮捕を受け、同競走会は28日、「事件の全容が一刻も早く解明されるよう、引き続き全面的に捜査に協力する。再発防止に全力で取り組んで参りたい」とコメントした。
引用元:18レースで3千万円贈収賄容疑 元競艇選手ら再逮捕:朝日新聞デジタル (asahi.co
西川 昌希さんのXとYouTube
2023年3月に仮釈放が認められると、満期日(6月2日)を待たずに出所した西川 昌希さんですが、最近ではSNSやYouTubeの世界で注目されています。
元ボートレーサーとあって、競艇に関する専門的な情報や“ヤバめ”な投稿・動画もありますが、かなり興味深い内容となっています。
その証拠にフォロワー数・チャンネル登録者数も短期間で激増している状態です。
もはや、何も失うものがなくなった西川昌希さん。
その存在はモーターボート競走会のみならずボートレース界全体の脅威といっても過言ではありません。
興味のある方は、ぜひ一度覗いてみてください。
・X(旧Twitter)
・YouTube
- 【禁断のテーマに触れる】公営ギャンブルの闇を西川昌希が語る
- 【西川昌希への質問】競艇業界のあれこれやちょこっと裏話
西川 昌希元選手に対するボートレース競走会からの“かん口令”
2024年2月26日、日本モーターボート競走会が「モーターボート業界に対する誹謗中傷の対応について」という秘密文書を作成していたことが、後に発覚しています。
この秘密文章流出の発端は、有名インフルエンサー「Z李」氏のX(旧Twitter)投稿でした。
流出した秘密文書の内容を原文のままご紹介します。
令和6年2月26日 会員各位
公益社団法人 日本モーターボート選手会
専務理事 鈴木茂正モーターボート業界に対する誹謗中傷の対応について
昨今、SNS(Instagram、Facebook、X、LINE、YouTube、TikTok 等)が世の中に広く普及し、SNSを活用した情報発信が話題となり、中には、モーターボート業界に対する誹謗中傷も散見され、選手からの直接リークがあったなどと事実をねじ曲げて唱え、真実のように発信されているものもあります。
会員の皆様におかれましては、過去にモーターボート競走法違反を犯した西川昌希元選手及びその者と繋がりのある人物との関係が明らかになった場合、業界批判や業界内部の情報を漏洩した場合は、本会において退会勧告含む厳正な処分、さらには同僚、業界に著しく損失を与えた場合は損害賠償を請求するなどの処置を検討していきます。
本会は皆さまの安全な競争体制の確保ならびに共済制度の確立に尽力しておりますが、モーターボートレーサーの名誉を守ることも重要な施策です。皆様の名誉を守るため、今後も対応してまいりますが、プロ選手に対する一般社会等の見方も非常に厳しく、日常の生活においても高い道徳観念が求められていることを今一度ご理解いただくとともに、反社会的勢力はもとより、競争の公正に疑念を抱かせるような人物との私的交際等は絶対にしないようお願いいたします。
引用元:
この文書の内容を裏付けるような動画を西川 昌希選手のYouTubeチャンネルで発見しましたので、是非ご覧ください。
- 【西川昌希の故郷】地元津競艇場上陸のハズが、、、
- 【八方塞がり!?】びわこ競艇場での出来事全てお話しします
不祥事が相次ぐ背景
ボートレーサーを育成する養成所では、1年間の厳しい訓練が課されるとともに、教官からは公営競技者としてあるべき振る舞いを繰り返し説かれるそうです。
ですが、現役選手には自らを戒め続ける難しさがあるとされるため、その理由をあげてみました。
- 養成所では『今までの生活では駄目だ』と言われるが、慣れてくると緩くなってしまい、公人という意識が薄れる
- レースで勝って、賞金を稼ぐほどチヤホヤされて接触してくる人間も増える
このような急激な変化こそが「意識を高く保ち続けるのが難しい面=不祥事に繋がる心の緩み」に繋がってしまうのでしょう。
相次ぐ不祥事を受けた日本モーターボート競走会の見解
日本モーターボート競走会は、度重なる不祥事によって多くの人々に不信感を与えることをどのように考えているのでしょうか。
東京新聞Webの取材者が不祥事に対する見解を尋ねると『公正に関する諸規程の決定的な理解不足、給付金の趣旨、目的の理解不足、モラルの欠如が原因』と答えたといいます。
そのうえで『ネットリテラシー教育に取り組み、再発防止を図る。他の団体等との情報交換、情報共有を図り、危機管理の徹底に努める』としました。
しかし、これだけ頻繁に不祥事が取り沙汰されている現状を鑑みるに、選手個人だけの問題ではないように感じるのです。
競技を運営し、選手を育成・管理する立場にあるモーターボート競走会こそが先陣を切って、解決に向けた革新的な取り組みに着手しない限り、隠蔽体質が改善することは難しいため、風通しの良い運営体制が求められます。
日本モーターボート競走会の組織運営体制に疑問符も…
ボートレースでこうした不祥事が起きるたびに、日本モーターボート競走会は『競技の公正、健全な運営をおびやかす』『再発防止に全力で取り組む』などとしてきました。
しかし、組織運営の健全さに首をかしげたくなる事象も起きていることから、その一例をご紹介します。
労働組合の加入を巡る不適切なやり取り
2022年3月7日にモーターボート競走会は、東京都労働委員会から『労働組合の運営に不当に介入し、団体交渉に誠実に応じなかった』として、是正するよう命令を受けています。
命令書によると、モーターボート競走会は“新入職員が労働組合に加入するのを躊躇させるため、加入の意思を確認するなどした”ことと“組合が賃上げを求めた団体交渉で、具体的な数字や資料を示さなかった”という事実を突きつけているのです。
この問題について、労働組合の代理人弁護士は『明らかな不当労働行為。健全な労使関係を築くために命令を尊重してほしい』と話しました。
しかし、モーターボート競走会は命令を“不服”として中央労働委員会に再審査を申し立てました。
東京新聞Webの取材に対して、モーターボート競走会は『会(モーターボート競走会)の主張が認められず承服しかねる。本件について(中央労働委員会の)最終確定を待って対応する』としています。
レスキュー員雇用「安全面にもっと経費を」
さらに、前述したほかにも、レース中に事故が起きた際に選手を救助するレスキュー員の雇用形態が問題視されたことも。
2023年、モーターボート競走会・福岡支部が業務を外部委託していた一部レスキュー員の契約を派遣契約に見直すよう、福岡労働局から指導を受けた事案があります。
これは、外部委託契約では委託先から直接指揮命令できないことで、レスキュー員とモーターボート競走会の審判らの作業区分が不明確とされたためです。
この事案に対し、モーターボート競走会は東京新聞Webの取材に『指導に基づき、派遣契約への変更を現在進めている。安全面については講習会を定期的に実施するなど、万全を期している』と回答しました。
関係者は『そもそも派遣ではなく、正式雇用にするべきだ。ここ数年、事故や重傷事故が相次いでいる。今は選手のOBらに頼っているが、高齢化が進み技術ある人が少なくなれば、選手の安全を担保できなくなる。現場からは、こうした安全面にもっと経費を割くべきだ』と憤るとともに、レスキュー員の労働環境と競艇選手の安全面の改善を求める声があがっています。
ボートレース売り上げの増加と要因
こうした問題が相次いでいる一方で、ボートレースの売り上げは伸び続けています。
その証拠に2020年度は2兆950億円を突破し、2022年度は2年連続で史上最高売上を記録、さらに2023年度は前年度比+14%で過去最高となる2兆4,220億円を記録しました。
コロナ禍の巣ごもり需要で競艇場への本場への来場者は減りましたが、その一方でインターネット投票(=電話投票)の利用者が増えたことで、公営ギャンブル全体で売り上げは増えている状況です。
なかでもボートレースは、近年若者へのPR活動に力を入れていることが功を奏して、競輪やオートレースよりも伸び率が高い傾向が見られます。
理由1:インターネットの普及
ボートレースの売り上げ増加の一つ目の要因として、インターネットの利用者増加が「インターネット投票(=電話投票)の利用者増加」に繋がり、売上アップに大きく貢献したと思われています。
1985年に平和島競艇場で初めて電話投票が開始されると、15年後の2000年には住之江競艇場で3連単が導入されるなど、ボートレースにおける歴史は常に競艇ファンに寄り添うかたちで進化してきました。
そして、ついに2001年には全国24競艇場の舟券がオンラインで買えるようになるなど、実際に競艇場に足を運ばなくても手軽に舟券を購入できるシステムが構築されました。
- 1985年:平和島競艇場で初めての電話投票が導入される
- 2000年:住之江競艇場で3連単が導入される
- 2001年:全国24競艇場の舟券がオンラインで買えるようになるインターネット投票(=電話投票)が開始された
理由2:いつでもどこでも投票に参加できる
前述したインターネット投票(=電話投票)の利用者増加により、ボートレース公式サイトが提供する「テレボート」に登録すれば、いつでも、どこにいても舟券を購入することが可能となりました。
インターネットや携帯電話が普及していなかった時代は、競艇場(=本場)や場外発売所で舟券を買うのが当たり前。
一応、電話投票という手段もありましたが、使っていたのは上の年代ばかりでした。
当時はそれが普通のことだったので不満はありませんでしたが、今の時代は競艇場に足を運んだり、面倒な電話をかける必要などなく、スマートフォンやパソコンを持っていてネット環境があれば、いつでもどこでも舟券が買えるのです。
そう考えれば、テレボートがいかに便利かが伝わるかと思います。
自宅からでも、仕事の休み時間でも舟券を買うことができて、競艇新聞がなくてもデータ分析ができるなんて便利でスマートだと思いませんか?
初心者でも女性でも、誰でも気軽にボートレースを始めることができるツールが普及したことは、競艇ファンの獲得にも売り上げ増加にも強い追い風になったに違いありません。
理由3:初心者でも的中しやすいというイメージが広まった
“ボートレースは競馬や競輪という公営ギャンブルよりも当てやすい”というイメージが定着したことも、ボートレースの人気を高めた大きな要因だといえます。
現に2023年12月の夕方のニュース番組で「ボーナスを“当てやすい”ボートレースで増やす」と銘打って、一般的なファミリーが競艇場に併設された遊戯施設で子供を遊ばせつつ、舟券を購入してレース観戦をする様子を目にしたことがあります。
ボートレースが“当てやすい”とされる理由は次の3点です。
- 1レースに最大6艇しか出走しない
- 3連単のすべての組番が120通りで、競馬や競輪よりも組み合わせが少ない
- インコースが圧倒的に有利という特徴がある
もちろん、上記のメリットだけでなく、配当が安いというデメリットもあります。
ですが、1日を通して1回も的中しないといったケースは稀なため、初心者にとっては比較的はじめやすいギャンブルとも言えるのです。
国土交通省が所管とする“安心感”と“当てやすい”と言われているイメージから、どんなギャンブルよりも手を出しやすいというのがボートレースの“強み”であり“魅力”の一つなのでしょう。
理由4:テレビCMに有名人を一早く起用したことでクリーンなイメージ化に成功
競艇の売上が伸びた要因の1つに「テレビCMに有名人を起用」したことがあると考えます。
ボートレース界は公営ギャンブル界でいち早く人気タレントの“田中 圭さん”や“武田 玲奈さん”などを起用したテレビCMを放映しました。
このテレビCMを活用したクリーンなイメージ戦略を展開したことで新規ユーザーの獲得だけでなく、眠っていたボートレースファンの掘り起こしにも成功したと言えます。
次に「有名人のボートレースCMへの出演年表」を作成しましたので、気になった方はこちらをご覧ください。
有名人のボートレースCMへの出演年表
時期 | 登場する有名人 | キャラクター | キャッチフレーズ |
---|---|---|---|
1993年 | 寺田恵子 | ||
1999年~2001年 | 役所広司 | ||
2002年~2003年 | 遠藤久美子 | キョーテーハニー | |
2004年~2007年 | 優木まおみ | ||
2008年~2009年 | 和田アキ子 | 「幸せの力」という自身の歌がCMでも流れて、ボートを担いでる姿がなんとも衝撃なCMで、峰竜太選手との共演でも話題となった | 競艇が変わる。和田が変える |
2010年 | 南明奈 | スポーツ新聞の記者「南」 | |
千原ジュニア | カメラマン「千原」 | ||
2011年~2013年 | 南明奈 | 競艇の舟番ごとの色をあしらった猫のキャラクター「アッキーニャ」 | 「どの色が好きなの?」「6艇6色!6色のアッキーナー!」 |
2014年 | 渡辺直美 | 猫のキャラクターを踏襲した謎の覆面ダンサーユニット・RED役 | |
clementine | WHITE役 | ||
青山恵梨子 | BLUE役 | ||
oh!YUKA | YELLOW役 | ||
ヘマ・モラレス | GREEN役 | ||
2015年 | すみれ | BOATNYA | BE DYNAMITE! |
2016年 | すみれ | 架空の都市「水の都・BOEDO CITY(ボエド・シティー)」を守る忍者 | |
おかずクラブ | 押し掛け女房の巻 | ||
蝶野正洋 | 遅刻奉行の巻 | ||
杉村太蔵 | 無駄遣い議員の巻 | ||
トレンディエンジェル | いじめ主人の巻 | ||
春香クリスティーン | 汚部屋娘の巻 | ||
IVAN | ポイ捨て花魁の巻 | ||
2017年 | 渡辺直美×BENI | イメージソングコラボ | Let’s BOATRACE! |
2018年 | 渡辺直美×ロバート | コントコラボ 競艇を盛り上げるディーヴァ“NAOMI”・カフェマスターと2人のカフェ常連客 | |
2019年 | 田中圭 | 脱サラ新人ボートレーサー・タナカ | BOATFUL FANTASY |
渡辺直美×CYBER JAPAN DANCERS | 人魚姫姉妹 | ||
ロバート | カメラマン&記者 | ||
ブラックマヨネーズ | 吉田が魔女、小杉が田中くん(?) | ||
2020年 | 田中圭 | 脱サラボートレーサー・タナカ | ハートに炎を。BOAT is HEART |
武田玲奈 | 新人女子レーサー・レナ | ||
葉山奨之 | 後輩男子レーサー・ハヤマ | ||
飯尾和樹 | へっぽこに見えるが、実は伝説のベテランボートレーサー・イイオ「モデル:占部彰二元選手」 | ||
小林涼子 | 美術教師をしながらアーティスト活動をしているタナカの妹・リョウコ | ||
2021年 | 神尾楓珠 | 未来のスターレーサー・カミオ「モデル:永井彪也選手」 | Splash ボートレーサーになりたい |
芋生悠 | カミオと切磋琢磨する養成所の女子訓練生・ハルカ「モデル:大山千広選手」 | ||
飯尾和樹 | ボートレーサー養成所教官「モデル:占部彰二元選手」 | ||
MEGUMI | ハルカの母親・メグミ「モデル:大山博美選手」 | ||
博多華丸 | 訓練生を見守る華丸所長 | ||
山村紅葉 | 食堂のおばちゃん | ||
2022年 | 神尾楓珠 | 未来のスターレーサー・カミオ「モデル:永井彪也選手」 | アイアムアボートレーサー |
芋生悠 | カミオと切磋琢磨する新人女子レーサー・ハルカ「モデル:大山千広選手」 | ||
中村獅童 | ボートレース界の絶対王者にしてカミオの師匠・シドウ「モデル:松井繁選手と今村豊元選手」 | ||
土屋アンナ | 元モデルで現在は水上のクイーンとして君臨する・アンナ「モデル:岩崎芳美選手?」 CM“私はQueen”篇で白のボディコン姿を披露して、女王のタイトルを獲得していることから | ||
吹越満 | 減量のために寿司屋に行ったもののガリしか食べない、シドウのライバルレーサー・ガリコシ「モデル:守田俊介選手」 | ||
和田まんじゅう | 元ボートレーサーの寿司屋の大将「モデル:松井繁選手の弟子で釣り好きの鎌田義元選手?」 | ||
ゆりやんレトリィバァ | 自称プリンセスのムードメーカー・ユリ「モデル:藤原菜希選手か佐藤ほのか選手?」 | ||
2023年 | 神尾楓珠 | 未来のスターレーサー・カミオ「モデル:永井彪也選手」 | |
長谷川京子 | 女子レーサー初の快挙、SG制覇を果たした・キョウコ「モデル:遠藤エミ選手」 | ||
中村獅童 | ボートレース界のレジェンドにしてカミオの師匠・シドウ「モデル:松井繁選手と今村豊元選手」 | ||
藤森慎吾 | 水上のエンターテイナー・フジモリ「モデル:西山貴浩選手」 | ||
王林 | 元水球選手の豪快まくり姫・オウリン「モデル:倉持莉々選手と高田ひかる選手」 | ||
山之内すず | あざとかわいいお嬢様レーサー・スズ「モデル:守屋美穂選手と富樫麗加選手と平山智加選手」 | ||
2024年 | 神尾楓珠 | 実力派イケメンレーサー・カミオ「モデル:永井彪也選手」 | 誰もが躍動するスポーツ |
中村獅童 | 年齢的な衰えを経験と技術でカバーするいまだバリバリのトップレーサー・シドウ「モデル:松井繁選手と今村豊元選手」 | ||
藤森慎吾 | 水上のエンターテイナー・フジモリ「モデル:西山貴浩選手」 | ||
山之内すず | あざきゅんママさんレーサー・スズ「モデル:守屋美穂選手と富樫麗加選手と平山智加選手」 | ||
江口のりこ | あくなき向上心とチャレンジ精神が持ち味、変化を恐れず進化を続ける女子レーサー・ノリコ「モデル:堀之内紀代子選手」 | ||
矢吹奈子 | ツヨカワ超新星、期待の新人レーサー・ナコ「モデル:野田なづき選手と西岡成美選手と平川香織選手と野田彩加選手」 | ||
永島知洋 | 新人ボートレーサーながらノリコを弟子に迎え入れた師匠・トモヒロ「モデル:仲道大輔選手」 |
- ボートレース・競艇:CMのモデルとなった実在するレーサーを紹介
理由5:競艇場のイメージ戦略
前述の“理由4”で説明したテレビCMをはじめ、ボートレース協会および各競艇場は「親しみやすいギャンブル」を印象付けています。
その一つが、各競艇場に個性豊かなマスコットキャラクターが存在すること。
親しみやすいキャラクターはSNSでの拡散力が強く、高い経済効果をうみだす傾向にあります。
売上にどれほど貢献しているかは不明ですが、女性や若い世代から好印象を得ているのは確実でしょう。
これほど多くのキャラクターが存在し、なかには有名デザイナーが手掛けた愛らしいキャラクターがいることは、ボートレースの人気や知名度アップに繋がるはずですし、売上拡大に大きく成功した要因の一つと言えるのではないでしょうか。
理由6:女子レーサーの人気
ひと昔のボートレースは「おじさんが多い」「客層が悪い」などネガティブなイメージが先行していました。
しかし、ここ10年の間にそのイメージを覆すほどの”華のある選手”が次々に登場しています。
その存在こそが「美女レーサー(イケメンレーサー)」の存在でしょう。
実力だけでなく、アイドルのような見た目や美しい女子選手、女性を虜にするイケメンレーサーが増加しているため、現在のボートレースの売り上げ増加の大きな理由として女子レーサーや男子レーサーのアイドル化があげられます。
最近では養成所の合格基準も「顔で選んでる?」と思ってしまうくらいに容姿端麗な選手が増えて、一昔前の薄暗い印象は一気に刷新されました。
さらに、女性のボートレースファン「ボレジョ」も増えて、元AKB48の福留 光帆さんなどがメディアに登場する機会が増えたことで、若い世代のユーザーが艇界を盛り上げているようにも感じられます。
ボートレースのイメージが「おじさん」から「女性も若者も楽しめる」ギャンブルへと変化したことが増益につながったのでしょう。
理由7:SNSの充実
どんなサービスであっても、これだけインターネットが普及した現代においては、事業を拡大するうえで「SNS(X・Instagram)」は欠かせないツールとなりました。
今ではボートレーサー個人がSNSアカウントを運用している時代なのです。
芸能人やアイドルなみにプライベートでおしゃれな写真の数々を投稿したり、写真集のように美しく着飾った様子を見ることができるのですから驚きですよね。
SNSを通して、競艇ファンたちはGoogle検索では知り得ない情報をリアルタイムで入手し、推しレーサーに関する新しい情報を次々に拡散。
その結果、ボートレースを知らない人にも情報が届くので、認知度や利用者数は増えていくと思われます。
競艇界のSNSにおけるフォロワー数ナンバーワンは峰 竜太選手!
Xはフォロワー数5.2万人で、Instagramは6.9万人もいるんだよ。
でも、残念ながらX(旧:Twitter)は2022年2月28日の予想業者との不適切な接触に対する謝罪文の掲載以降、Instagramは出場停止期間後の2022年7月17日以降、更新されていないんだ。
理由8:ボートレース関連のYouTubeチャンネルの充実
YouTubeを中心にボートレースの魅力を配信するチャンネルが増えています。
ボートレース公式のレース配信チャンネル・各競艇場による配信チャンネル・ボートレーサー自身が個人的に競艇の魅力やピット裏の様子を公開するチャンネル、ほかにも女子選手の紹介に特化したチャンネルなどその内容は多岐にわたります。
特にスター選手である峰 竜太選手や・平山 智加選手・岡村 仁選手のチャンネルは登録者数3万人越えの大人気コンテンツとなりました。
人気チャンネルともなると膨大な視聴回数となるので、宣伝効果は絶大で、新規ファンの獲得に大きく貢献したはずです。
競艇選手のチャンネルは登録必須!
ボートレーサーが開設しているチャンネルでは、選手がプライベートで趣味を楽しむ姿や、レースの解説・裏話を披露しており、基礎知識を学ぶだけでなく、情報収集の強力なツールとなっています。
- 峰竜太ボートレースch(5.5万人)
- 平山智加 Chika Hirayama(4.96万人)
- 岡村仁のスタディーボートレース(3.67万人)
- 土屋南ちゃんねるボートレーサー(1.32万人)
- ボートレース坂口周ch(8,930人)
- マルトレ / Kazuki Maruno(7,870人)
- 米井里実(5,600人)※元ボートレーサー
- 海の康志郎ボートレースch(3,440人)
- 深谷知博TV(2,970人)
- ボートレーサー石川真二と愉快な仲間たち(2,260人)
- えびすもとch(617人)
競艇場のチャンネルも登録必須!!
ボートレース場の公式チャンネルは登録必須だといえます。
トップレーサーたちのインタビューやレース映像をはじめ、美人レーサーの座談会なども視聴できるため、ボートレースファンにとってはかなり楽しい内容になっています。
- ボートレース公式映像配信 JLCレジャーチャンネル(19.4万人)
- ボートレース公式 BOATRACE official(15万人)
- ボートレース桐生(公式)(4.5万人)
- ボートレース戸田(3.31万人)
- ボートレース江戸川公式チャンネル ういちの江戸川ナイスぅ〜っ!(15.9万人)
- Tokyo Bay TV【ボートレース平和島公式】(2.8万人)
- ボートレース多摩川【公式】(4.42万人)
- レースライブ【公式】ボートレース浜名湖(1.69万人)
- ボートレース蒲郡公式YouTubeチャンネル(8.46万人)
- ボートレースとこなめ公式チャンネル(1.83万人)
- ボートレース津ぅ公式チャンネル (4.01万人)
- 「公式」ボートレース三国(1.86万人)
- ボートレースびわこ【公式メインチャンネル】(5.1万人)
- ボートレース住之江公式チャンネル(4.82万人)
- ボートレース尼崎【公式】(3.68万人)
- ボートレースなると公式ちゃんねる(7,950人)
- BOATRACEまるがめ(4.19万人)
- ガァ~コチャンネル(2.06万人)
- ボートレース宮島チャンネル【公式】(6.2万人)
- ボートレース徳山(3.61万人)
- ボートレース下関公式チャンネル(4.31万人)
- ボートレース若松公式チャンネル(3.69万人)
- 【あしやんTV】 ボートレース芦屋 YouTube チャンネル(3.81万人)
- ボートレース福岡(4.96万人)
- BOATRACEからつ(4.08万人)
- 【公式】ボートレース大村(レースライブch)(2.82万人)
ボートレース系YouTuberのチャンネル登録者数ランキング
では実際にどのようなチャンネルに人気が集まっているのでしょうか?
ボートレース関連で特に人気のあるチャンネルの登録者数をランキングにしてみましたのでご紹介します。
チャンネル登録数ランキングは次のとおりです。 ※公式チャンネルなどは対象外
- BOATERS l ボーターズ(30.9万人)
- ういちの江戸川ナイスぅ~っ!(15.9万人)
- シン -Shin-【旅するギャンブラー】(14.9万人)
- シトとエドセポネのニューウェーブ(13.6万人)
- ういちゃんねる(9.21万人)
- 帯ちゃんねるず(8.49万人)
- キルア(8.47万人)
- シュガーの宝舟(7.69万人)
- エスロクTV(6.04万人)
- 峰竜太ボートレースch(5.48万人)
- 平山智加 Chika Hirayama(4.96万人)
- DMMボートチャンネル(4.64万人)
- 岡村仁のスタディーボートレース(3.67万人)
- マクールch(2.91万人)
- ぼんくらTV(2.12万人)
BOATERS(ボーターズ)は「元やまと訓練生ペラ」という、元人気ナンバーワン競艇YouTuberが名前を変更したものとされているんだ。
「元やまと訓練生ペラ」は、購入していた舟券び“偽造疑惑”が取り沙汰されて、ある時を境に動画の更新をやめてしまったんだとか。
BOATERS(ボーターズ)については多くの悪い噂があるチャンネルだけど、舟券太郎のデータ理論・ししまるの展示予想は役立つので、使い方さえ間違わなければ有益な情報源ではあるね。
ボートレース系YouTuber
霜降り明星の“しもふりチューブ”は登録者数がずば抜けて多いですが、それ以外のチャンネルについてはまだそこまで登録者数が目立って多くはないため、これからますます伸びていくであろうコンテンツだと思います。
特におすすめのYouTubeチャンネルはこちらです。
- しもふりチューブ(214万人)
- 福留光帆(36.8万人)
- 東スポレースチャンネル(27.2万人)
- レディースインフォメーション(5.23万人)
- 超抜モンキー【ボートレース】(5.28万人)
- プチmachineの野望(5.12万人)
- 犬も歩けばボートで当たる(4.26万人)
- ケラぼーと。(2.65万人)
特に最近競艇関係のイベントや配信に引っ張りだこの“福留 光帆さん”のチャンネルはおすすめだよ♪
2024年1月に開設して、すでに登録者数36.8万人越えの大躍進!
確か…元AKB48のチーム8出身で、今は舞台やグラビアなどで幅広く活躍しているタレントさんだったよね?
そうそう!
でも注目すべきは、福留 光帆さんは正真正銘本物の「ボレショ(ボートレース女子)」ってこと。
東スポWebでコラム「舟は帆まかせ、帆は風まかせ」を執筆中だよ。
推しレーサーは毒島 誠選手なんだって♪
理由9:ボートレースファンを公言する芸能人の存在
ボートレースのイメージアップに伴い、テレビで”競艇好き”を公表する芸能人が多くなっています。
ここでは「俳優・タレント部門」と「お笑い芸人部門」にわけて、それぞれご紹介します。
俳優・タレント部門
まず、代表的なのは、子役時代から活躍している俳優の坂上 忍さんです。
1レースに数百万円を賭けることもあるらしく、2020年のグランプリ優勝戦で的中させた話はかなり話題になりました。
そして、もう1名が漫画家でタレントの蛭子 能収さん。
なんと2006年8月には出身地長崎県にある大村競艇場で「蛭子能収杯」という一般戦の冠レースが開催され、初日の10 – 12レースは蛭子 能収さん自ら番組編成に当たっています。
競艇選手以外の個人名の冠レースは、この「蛭子能収杯」が競艇史上初。
2008年からは、大村競艇場で開催されたオール女子戦(2008年と2009年は女子リーグ)のサブタイトルとして「真夏の女王蛭子能収杯」が付けられ、「蛭子ドリーム」と名づけられた初日の12Rのドリーム戦は、蛭子 能収さん自らメンバー選定・番組編成に当たったことでも話題となったうえ、多摩川競艇場では「多摩川蛭子カップ」という一般戦の冠レースが開催されて、ここでも初日の後半2レースで自ら番組編成に当たりました。
同じ組み合わせの舟券をひたすら購入し続ける“蛭子買い”でも有名なタレントさんです。
近年はレビー小体病とアルツハイマー型認知症の合併症による認知症の影響でテレビ番組で見かける機会が減ったものの、現代のヘタウマ漫画家の代表として一世を風靡しました。
お笑い芸人部門
人気バラエティー番組「アメトーーク!」で放送された「ボートレース芸人」をきっかけに、競艇を取り上げるコンテンツも増加傾向となり、人気芸人が出演する姿を見るようになりました。
特に競艇の知識や経験、そして舟券に費やした金額も特に巨額だと思われる芸人さんをご紹介します。
- 「競艇マニアックネタの宝庫」博多華丸・大吉の華丸さん
- 「4カドの峰は峰なんよ」千鳥の大悟さん
- 「ブラマヨ吉田とういちの漢舟」ブラックマヨネーズの吉田 敬さん
- 「ボートレーサー訓練生の最終試験合格の経歴」ますだおかだの増田 英彦さん
- 「お笑い界きってのギャンブラー・人類史上初、借金して募金する男」霜降り明星の粗品さん
YoutubeやSNSの影響力も凄いですが、それ以上にテレビの力は絶大。
お笑い界でも注目度の高いボートレースですから、今後もさらに盛り上がっていくこと間違いなしです。
ちなみに、粗品さんのギャンブル欲は底が知れないほどのクズレベル。
そのせいで借金は1億円弱ありますが、的中した高額配当を全額寄付するほど男前な一面もあり、本物のギャンブラーでお笑い芸人だと賞賛されることもありました。
最近のギャンブルと借金に関わる記事をご紹介します。
次こそは、ぜひボートレースでの“高額的中”と“寄付”に期待しましょう。
粗品、超高額貸し主が「ブチ切れ」騒動 約束破ってギャンブル…探偵調査でバレる「1年経ったから笑えるわ」
お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品さんが2024年6月6日に公開したYouTube動画で、「お蔵入りになった事件」として、自身の借金をめぐる笑い話を明かした。
引用元:粗品、超高額貸し主が「ブチ切れ」騒動 約束破ってギャンブル…探偵調査でバレる「1年経ったから笑えるわ」(J-CASTニュース) – Yahoo!ニュース
■ギャンブルやめないまま完済、動画で公表許される
「もうギャンブルしない事を条件に借りれた金でギャンブルしたら探偵雇われてバレた」と題した動画で顛末を明かした。
事の発端は、経済的に困窮していたという23年春ごろ、たびたび金を借りていた男性から、返済まで「ギャンブル」をやめるようにとの条件付きで「何百万(円)」を借りたこと。
しかし粗品さんは、「もちろんやけど、その人からお金借りた次の日にはもうパチンコ行ってまして。てか普通にギャンブルしまくってた」と笑みを浮かべ、 「それがバレまして、その借りた人に。なんでバレたかっていうと僕探偵つけられてたんですよ。えげつない話なんですけど」 と驚きを伝える。
大量の証拠写真を突き付けられ、貸し主から「絶交」の言葉が飛び出す場面もあったといい、「めっちゃ怒られてました~」と告白。
ギャンブルをやめないまま完済に至り、今回動画のネタにすることが許されたという。
■「奇声を上げながら飛び跳ねるなど悔しがっている様子」
その後、粗品さんは探偵事務所に許可を得たと前置き、当時の分厚い調査報告書を笑いながら読み上げた。
施設に出入りする様子が写真とともに、 「パチンコ台の椅子に座ると財布から取り出した1万円札を額に当て、祈っている様子がうかがえる」 「やたらパチンコ台を触る、意味もなくボタンを連打するなど挙動不審な様子である」 「パチンコ台にもたれかかり、うなだれている様子がうかがえる。のち、席を立つと店内を徘徊する」 「同店前の路上にタクシーが停車する、間もなく本人が出てくると、奇声を上げながら飛び跳ねるなど悔しがっている様子である。のち、うなだれながらタクシーに乗る」 などと生々しく記述されている。
パチンコ店から競艇場に移動したり、別日に競馬に興じたりする姿もみられた。粗品さんは「めちゃくちゃ恥ずい。ただおもろすぎる」といったコメントを交え、最後には次のとおり笑いを誘った。
「1年経ったから笑えるわ。これ当時そのブチ切れられてるからな、借りた人に」
「その節はすみませんでした。今は和解してスッキリしてるし、金も返したんでね。また借りたいと思います」
粗品が「2400万円寄付事件」を徹底解説…「異常者です」
1月12日、お笑いコンビ「霜降り明星」粗品(31)が、自身のYouTubeチャンネル「粗品のロケ」を更新。
引用元:粗品が「2400万円寄付事件」を徹底解説…「異常者です」(競馬のおはなし) – Yahoo!ニュース
1月6日の中央競馬で約2,400万円の馬券を的中させ寄付を行った、話題の「2400万円寄付事件」の解説動画をアップした。
【正月競馬#3】と題した動画の冒頭では「競馬警察です」と別のキャラクターに扮して挨拶。話題の寄付騒動を「借金募金事件」と称して解説をスタートした。
1月6日の時点で粗品の口座残高は230万円で、その資金を使って馬券を的中させ見事に2412万3700円ゲット。
そもそも、粗品の借金は億弱あり、「借金があるからあいつ。先返せよこれ。何にも筋通ってへんこれ。皆さん騙されないでください。借金があるのに寄付をするのが、率先して寄付をするのがいいよなぁって、よくないよくない。返せよ馬鹿タレ。」と自らツッコミを入れる展開に。
そしてこの大金ゲットによりかかる所得税を顧問税理士に聞いたところ「700万円弱」ということがわかり、細かく計算式を書き出して一時所得の金額を算出。
馬券に費やした元本と700万円弱の税金を無視して全額寄付を決断していた。
その行動を「彼のマネーエンターテインメントということでしょう」と解説した。
しかし、何度かに分けて振り込みを行なっている中で、翌日も競馬予想の企画が進行しており、247万6000円を使ってしまうこととなった。
そして動画で宣言した寄付金額が口座から不足する事態に。
「葛藤しましたね~彼。当時の気持ちを聞いていたら、やっぱりやめようかなみたいな…動画を撮り直そうかな~みたいな、葛藤していましてね…」と当時の心境を紐解いた。
この不足分をどのようにしたかということを暴露し、とある人物「X」から新規で「250万円」借りることに成功。
残高を増やして1月8日全額寄付を遂行した。
その後も馬券に資金を投じた結果は残高「2000円」。
このオチに対して「異常者です。思考が読めない」と振り返り、動画を見た視聴者からは「人類史上初、借金して募金する男」、「芸人として最高な生き方」、「社会性や即時性といい、素晴らしいお笑い」と様々な声が寄せられた。
借金が多いイメージがすっかり定着し、強烈なエピソードも多いためにギャンブルに関する企画がウリとなっている粗品さん。
いつも負けているイメージの強い粗品さんですが、当たっている動画を見つけましたのでご紹介します。
何度も言いますが、粗品さんのギャンブル欲は底が知れないほどのクズレベル。
それこそが多くの視聴者を引き付ける魅力なのですが…多くの収入を得てもギャンブルにつぎ込んでしまううえ、離婚もしてしまったので心配でなりません。
これではお金の貸主の方も苦労しますね…
- 【競艇】スタッフの本気予想に粗品が100万賭ける!!ついにガチ的中・・・!?過去最高払い戻し!?【霜降り明星】
理由10:競艇場のリニューアル
1990年代~2000年初期の競艇場というと、古びれた建物で暗いイメージが際立っていました。
しかし、そのイメージを払拭してイメージアップを図るように、ここ最近は見た目だけでなく、施設内のサービスも大幅にリニューアル。
ここでは、その一部を抜粋してご紹介します。
一見すると、専用のアスレチック場や、一流ホテルの待合室にも思えますが、最近のボートレース場は豪華さだけではなく、女性や子供でも楽しめる場所にリニューアルしています。
子供連れのファミリー層にうけるような施設やラグジュアリーな設備を設置して、より多くの世代をターゲットにしているようです。
公営ギャンブルの会場というよりも、複合型エンターテイメントエリアといった雰囲気で、様々な年齢層・性別の観客に寄り添った施設を運営することにより、ボートレースの人気獲得に励んでいます。
求められる施策
国民全体が苦しんでいたコロナ禍においても、ボートレースが売り上げをこ伸ばし続けた状況については『合法な娯楽としての価値が大衆に認められた』と解釈して良いでしょう。
ボートレース業界は依存症対策として、レース場からのATM撤去やネット投票の制限に取り組んでいますが、売り上げが上がるほどにギャンブル依存症の人が増える可能性が大にしてあるのが現状です。
まずは、そういった「負の側面に歯止めをかける必要性」に目を向けなければならないことを忘れてはなりません。
次に、特に良い成績を残しているトップレーサーについては、その話題性や金銭を目的に近寄ろうと考える人間も一定数いることが安易に予想できます。
なんといっても、平均約1,800万円とも言われる競艇選手の高額な獲得賞金(=年収)は一般常識からはかけ離れた額だと言わざるを得ません。
公正な競走を維持するために外部との接触が制限されている競艇選手の精神面、そして不正に手を染めずに済むようなきめ細やかなサポート体制の構築が望まれます。
最後に、モーターボート競走会の組織運営については『ファンに対して説明できる施策を講じることを期待したい』ところであり、今後示していくであろう施策に注目したいところです。
まとめ
公営ギャンブルであるボートレースには公平・公正が求められるうえ、それが大前提の業界であることは言うまでもありません。
CMの放映や選手による社会貢献活動などで健全性をPRしてきたからこそ、売り上げを伸ばし続けているボートレース業界。
競艇を普及させるため、人気を獲得するために尽力してきた選手や応援するファンの気持ちを考えたら、不正を疑われるような行動はとれなかったでしょう。
選手個人がしっかりと公人である自覚を持つとともに、健全運営が求められて、組織の問題も指摘されている昨今。
ボートレースを楽しみ、応援する多くのファンのためにも願うことはただ一つ。
モーターボート競走会の健全な運営体制と、選手をはじめとする関係者によるコンプライアンス(法令順守)の徹底とモラルの向上に取り組んでもらいたいと切に願います。
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